不動産・インテリア向けに3D空間データプラットフォームを開発するUrbanbaseが、シリーズB+ラウンドで130億ウォン(約12億円)を調達しました。今回調達した資金はBtoBのSaaS強化や、Urbanbaseが参入予定のメタバース分野に向け、VR/ARおよび3Dツールの研究開発に充てられる予定です。
Urbanbaseは、これまでに合計で230億ウォン(約22億円)を調達してきました。今回の
ラウンドは、韓国のHanwha Corporationの子会社であるHanwha Hotel & Resortが主導しています。
韓国の物件約850万世帯以上を3Dデータベース化
韓国を拠点とするUrbanbaseは、元建築家のJinu Ha氏が2013年に設立。間取り図の3D変換技術や、VR/ARによるインテリアシミュレーションサービスを提供しています。本技術を利用して、Urbanbaseは既に韓国の850万世帯以上の図面をデータベース化しています。
同社のB2B向けサービスの顧客は約50社。その大半が日韓の大手企業であり、LG Electronicsや三菱地所、ニトリホールディングス、電通グループ、ソフトバンクなどにサービスを提供しています。月間アクティブユーザー数は約5万人、登録しているB2Cユーザー数は7万人ほど。今回の資金調達を経て、「中小規模のB2Bクライアントにも拡大し、B2Cユーザーも増やしたいと考えています」とHa氏はコメントしました。
Urbanbaseは「現在、不動産テックや建設技術の分野で買収対象を探している」とHa氏は語っています。韓国と日本の約70~80%世帯が集合住宅に住んでいることから、集合住宅向けのインテリアツールの開発に注力していますが、今後は異なるタイプの住宅をカバーするスタートアップを買収することで、ポートフォリオの多角化を目指すとのことです。
(参考)TechCrunch