家具メーカーのIKEAは、ARを使って部屋を丸ごとコーディネートできる”IKEA Studio”を発表しました。iPhoneのLiDAR機能を使い、家具と小物の組合せも試せます。
自室に家具を配置して検討
IKEA Studioは、LiDAR搭載のiPhone(iPhone 12 Pro、iPhone 12 Pro Max)専用のアプリです。利用場所の設定を選びスマートフォンをかざすと、部屋の形状が計測されます。アプリは窓や出入り口、あらかじめ置いてある家具の認識も可能です。また床に転がったおもちゃ等は、自動的に白塗りで消されます。これは、ユーザーが部屋のコーディネートに意識を集中するための機能です。
壁紙の色を変えたり、IKEAの様々な家具を置いたりして、実際の見栄えを確認できます。また特筆すべきは、オブジェクト同士を重ねることも可能な点。例えばARで出現した箪笥の上に、ランプや植木鉢のオブジェクトを載せてみることができます。
こうした機能を、高い空間認識精度を誇るLiDARにより実現しています。
ARグラスやWebARへの展開も?
今回のアプリはスマートフォンを使う仕様ですが、IKEAはグラス型デバイスといったものの利用も検討しているとのこと。さらに今後の展開に向け、WebARのポテンシャルも検証中だと言います。
同社のイノベーションラボ”SPACE10”のTommy Campbell氏は「Chrome、Safari、Mozillaはいずれも、WebAR体験を試しています」と説明し、iOS/Androidアプリ開発の代わりに、Webを使ったIKEA Studioの提供もあり得るのではないか、とほのめかしました。
IKEA Studioはベータ版で、4月20日現在スペイン、スウェーデン、韓国のみで利用可能です。こちらのページから登録すると、提供エリアが自身の居住地に拡大した際、通知を受けることができます。
(参考)VRScout
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