フェイスブックは太平洋時間9月25日から開催されたOculus Connect 6にて、法人向けサービス“Oculus for Business”を発表しました。一体型ヘッドセットOculus QuestとOculus Goに専用のソフトウェアを提供し、従業員教育等での大規模なVR導入を容易にします。
法人向けサービス刷新、その内容は
フェイスブックは2019年4月末、ビジネス分野における活用を促進するため、同社のVRデバイスにおける法人向けサービス刷新をアナウンスしていました。今回の発表では、11月の正式リリースに向け詳細を明らかにしています。
VRが医療や製造業といった様々な分野で活用される一方、同社はビジネスへのVR導入における課題として「大規模なVR導入」を挙げています。例えば、異なる場所に点在する従業員にVR教育を施すのは簡単ではありません。”Oculus for Business”はこの問題に対し、一体型ヘッドセットOculus QuestとOculus Goを用いたサービスを提案します。
多数のデバイス設定を一度に
具体的な内容は、まず顧客ニーズに合わせたソフトウェアの提供です。デバイス設定の新たなアプリを使えば、多数のヘッドセットのセットアップが一度に完了します。また管理者は、遠隔で設定のアップデートやアプリのインストールを行えます。フェイスブックでは、こうした準備段階でのサポートサービスも行うとのことです。
UIや操作性の改善
VRヘッドセット使用時のインターフェースについても特別な対応を行います。顧客企業向けのコンテンツをホーム画面の中心に配置し、他の不要なアプリ等が邪魔にならないようにします。さらにスムーズなエンタープライズアプリランチャーやキオスクモードも備えているため、所定のアプリの立ち上げがダイレクトに行えるという利点があります。
さらに、操作についても改善を進めているとのこと。Oculus Questで予定されるハンドトラッキング実装により、誰もが直感的に使いやすいものとする計画です。
セキュリティ対策
企業向けサービスで重要になるのが、機密性や安全性です。“Oculus for Business”では厳格なデータ取扱規定を導入。また専用のカスタマーサポートを設置し、ライブチャットやメール等で迅速に対応すると謳っています。
発表日時点の“Oculus for Business”はクローズドベータ版の段階で、2019年11月のリリースを予定しています。詳細は公式ウェブサイトから。
(参考)Oculus