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テック 2016.12.10

現実を認識して歩けるiPhone用VR/MRヘッドセット「BRIDGE」 価格は400ドル

12月9日、Occipital社はiPhoneとディプスセンサー「Structure Sensor」を組み合わせて使用するVR/MRヘッドマウントディスプレイ「BRIDGE」を発表しました。Explorer Editionは個数限定で予約を開始しており12月16日より発送を予定しています。

Occipital社とは

Occipital社はiPhoneに取り付けて使用するディプスセンサー「Structure Sensor」を開発、発売しています。Structure Sensorは、SDKも公開しており、3Dスキャンアプリケーションや、VR/ARなどのポジショナルトラッキングに使用できます。Occipital社自身も、インテリアデザイナーや建築関係者向けに部屋の3Dスキャンの結果からCADデータを作成するサービス「CANVAS」を展開しています。

BRIDGE

BRIDGEは、今までにStructure Sensorで培われた技術を用いて開発されたiPhone 6, 6S, 7向けのVR/MRヘッドセットシステムです。BRIDGEには、専用のヘッドセット、Structure Sensor、Bluetoothコントローラー、BRIDGE Engineが含まれています。また、iPhoneのカメラに取り付ける専用の広角レンズも同梱されていて、画角を120度まで広げています。

BRIDGE Engineは、MR(Mixed Reality)の環境を構築するための空間マップの作成と、ポジショントラッキング用のライブラリで構成されていて、Unity(VRのみ)とiOSのSceneKit(MR/VR対応)に対応しています。

デモでは、マスコットキャラ「BRIDGET」と共に現実の壁やソファとのインタラクションを体験できます。

iPhoneでトラッキングとレンダリングを同時に処理しているため、処理負荷が気になりますが、以前公開された動画によると、マップ作成時のみにStructure Sensorを使い、トラッキング時にはiPhoneのカメラのみでトラッキングを行っています。ただし、トラッキングをカメラで行わないとしてもiPhoneで高負荷なVRコンテンツを再生するには処理能力不足ということもあり、「BRIDGE」がどこまで快適な体験を実現できるのか、実物を体験してみたいところです。

BRIDGEのスペック

BRIDGEのスペックは以下の通りです。

・ディプス検出範囲:40cmから3.5+m
・フレームレート:30-60FPS
・解像度(ディプスセンサー):640×480
・精度:実距離の1%(代表値)
・連続使用時間:3-4時間(iPhoneのバッテリーは使用せず)
・対応デバイス:iPhone 6、6S、7

機能的にはGoogleの提供するAR技術Tangoと同じ部分もありますが、ヘッドセットとして提供される点とが売りとなっています。

(参考)

BRIDGE – (英語)

https://bridge.occipital.com/


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