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業界動向 2023.06.20

3D CADのメタデータを現物にAR表示 製造現場の検査業務の効率化に

ラティス・テクノロジーが3D CADデータの製品製造情報(PMI)をARで表示できるiPad向けアプリを開発しました。NEDO助成事業の成果を取り入れています。

ラティス・テクノロジー株式会社が、2023年5月31日から、3D CADデータ活用ツール「XVL Web3D Manager」の「ARオプション(XVL AR)」を販売しました。iPadの専用アプリを介して現物上にPMI(製品製造情報)をデジタル表示することで、作業効率の向上と生産性向上に貢献するとしています。

国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成事業 (「Connected Industries 推進のための協調領域データ共有・AI システム開発促進事業」 の一環となる 「サプライチェーンの迅速かつ柔軟な組換えに資するデジタル技術の開発支援 」)の成果を一部活用しており、2023年10月に開催されるCEATEC2023のNEDOブース内で展示予定とのことです。

検査時の見落としを防止


同社によると、従来の検査業務では、検査情報を2D図面と現物を見比べながら確認していました。検査項目が多くなると、時間をかけて慎重に検査を進めても見落としが発生することがあったといいます。

ラティス・テクノロジーのデータ形式「XVL」は、3Dモデルに表面処理、公差情報、注記、寸法などの検査に必要な設計情報をPMIとして表現できます。「XVL AR」を併用することで、これらの情報を現物上にピンポイントでデジタル表示することが可能。検査時の見落とし防止や現場の効率化、新規作業者への教育期間の短縮に寄与します。

また、3Dデータを活用することで高いスキルと人手を必要とする2D図面を起点とした従来の業務プロセスを改善し、人手不足を補うことができるとしています。

(参考)プレスリリース


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