Home » 【週刊 気になるVRChat 11/26号】ついに有料サブスクが到来。新作ファッションやVRアナログゲームECサイトにも注目


VRChat 2023.11.26

【週刊 気になるVRChat 11/26号】ついに有料サブスクが到来。新作ファッションやVRアナログゲームECサイトにも注目

ソーシャルVR「VRChat」では、毎日様々なイベントが開催され、新たなトピックが次々に生まれています。しかし、あまりにも多くの出来事が起きているため、「今なにが起きているの?」となっている人も多いはずです。

「週刊 気になるVRChat」では、筆者が個人的に注目したVRChatのトピックを一週間単位でピックアップ。話題になった「VRChatのいま」を、ざっくりとお伝えいたします!

目次

1.クリエイターエコノミーの第一歩。「有料サブスクリプション」オープンベータ開始!
2.お手軽に”誰でも見える”アバターを準備できる? 「Impostors」機能オープンベータ開始!
3.今回は”バーチャル限定”も登場。「BEAMS」から秋冬の新作アイテム登場!
4.冬でもかわいくきめよう! 「.st 冬の甘めデートコーデ」発売!
5.「彼岸旅館『逢曲時』」がマンガに!? 漫画家・千明太郎によるコミカライズがスタート
6.大丸松坂屋百貨店がVRChat社と公式パートナーシップ契約締結
7.VRアナログゲームなどに特化。VRChatとも連動したECサイト「VazaR」発表!
8.日本酒の田村酒造場の公式ワールドが登場! 木枡や前掛けの3Dモデルも配布中

クリエイターエコノミーの第一歩。「有料サブスクリプション」オープンベータ開始!

ついに、VRChatにも経済圏の萌芽が。以前告知されていた「クリエイターサポート」機能のひとつ、「有料サブスクリプション」が実装されました! 現在、オープンベータにて解放されています。

「有料サブスクリプション」は、現実のお金で購入した「VRChatクレジット」で、Groupに設定された様々な特典を購入することができる機能。クリエイターは特典購入者に「VIPルームへの案内」「特別なアイテム解禁」「特別なアイコン表示」「優先アクセス」といったものを提供できます。Udonと連携しているので、特典の実装もかなり簡単とのことです。

収益分配比率は、クリエイターに50%、プラットフォーム(Steam、Meta、Googleなど)に30%、20%がVRChatとパートナー、となっています。全額ではないものの、そこそこは入ってくる、という比率。これまでゼロだったと思えば、「お金が入ってくる」という事実だけでも大きいところです。

「有料サブスクリプション」は、11月23日にオープンベータにてスタートしたのち、2週間後には正式リリースを予定しています。そして、この機能はクリエイターエコノミーの最初の一歩。1月18日には、さらなるクリエイターエコノミーに関する情報が発表予定です。

(参考)VRChat公式

お手軽に”誰でも見える”アバターを準備できる? 「Impostors」機能オープンベータ開始!

そしてもう一つ、VRChatオープンベータに目玉機能「Impostors」が実装されました。

「Impostors」は、ざっくり言えば「アバターの簡易表示機能」。アップロード済みのアバターからImpostorアバターを作成することで、フォールバックアバターが自動的にImpostorアバターで表示されるという仕組みです。パフォーマンス設定や、Quest非対応アバターなど、様々な理由でフォールバックアバターになってしまうところを、いつものアバターに近い姿に設定できる……といったところです。

現時点では、ImpostorアバターはVRChatのWebページから、アバターごとに生成できます。いまのところ「1日10体まで」という制限付きで、生成にはそこそこ時間がかかるようです。

気になる見た目は、たとえるなら「ちょい粗めのフォトグラメトリ」。遠目なら気にならないものの、近くだと粗さと、反映されないアニメーションが気になりそうです。「取り急ぎの対応」としてはよさげですが、Questユーザー向けの配慮をするならちゃんとやったほうがよく、パフォーマーであればShow Avatarの時間は欠かせない、そんな塩梅の機能です。普段使いのアバターにはやっておくとよいかもしれませんね。

今回は”バーチャル限定”も登場。「BEAMS」から秋冬の新作アイテム登場!

「バーチャルマーケット2023 Winter」にも出展が決まっているおなじみBEAMSが、11月23日に秋冬の新作アイテム2023「AW BEAMS Virtual Collection」を発表しました!

ラインナップは「Ray BEAMSウィンタースタイル」、「Y2Kデニムスタイル」、「ちょい甘スタイル」の3種類。このうち「Ray BEAMSウィンタースタイル」は実在の衣服のバーチャル版ですが、「Y2Kデニムスタイル」と「ちょい甘スタイル」は、”バーチャル限定”衣服。「BEAMS」では初となる取り組みとのことです。

ついにバーチャルだけの衣服制作に乗り出したことも驚きですが、フルセットだけでなく、単品でパーツ売りされているところも、本家本元アパレルらしい展開です。「バーチャルマーケット2023 Winter」でも試着コーナーがあるらしいので、気になる人はパラリアル原宿へ遊びに行きましょう!

「AW BEAMS Virtual Collection」各種販売ページはこちら。

■Ray BEAMSウィンタースタイル
https://beams.booth.pm/items/5274782

■Y2Kデニムスタイル
https://beams.booth.pm/items/5274814

■ちょい甘スタイル
https://beams.booth.pm/items/5274840

冬でもかわいくきめよう! 「.st 冬の甘めデートコーデ」発売!

アダストリアからも冬にピッタリな新作アイテムが登場です。メタバースファッション第7弾「.st 冬の甘めデートコーデ」が、11月24日に発売されました!

今回は、女性人気の高い「Heather」、「Andemiu」、「mysty woman」の3ブランドから新作アイテムが登場。冬場でもあたたかそうで可愛らしいルックスな衣服がそろい踏みです。

そして今回は、「てんぱすおおもり」のてんぷらぱすたさん、「LAYON」のLYRAさん、「nullの足音」や「Carat」のenu.さんなど、VRChatを中心に活躍中のクリエイターとのコラボ制作という点が大きな特徴です。「枡花 蒼」や「一色 晴」がひゅうがなつさんを中心に制作されたことを踏まえれば、このコラボ制作も納得な展開です。

12月3日(日)22:00からは、ファッション展示会「meet the .st」も開催予定です。22:30からはコラボクリエイターを招いたトークショーも開催予定なので、すでに新作に袖を通した人はもちろん、純粋にバーチャルファッションに興味がある人にも学びのある機会になるかもです!

「.st 冬の甘めデートコーデ」販売ページはこちら。

https://dot-st.booth.pm/items/5086300

「彼岸旅館『逢曲時』」がマンガに!? 漫画家・千明太郎によるコミカライズがスタート

彼岸旅館『逢曲時』。現世と常世の狭間にある旅館で、女中として努めている誘魅(イザナミ)のおもてなしや演芸・演舞を楽しむことができる、和テイストの人気イベントのひとつです。

このイベントのPRマンガが「BOOTH」にて公開されました。作者は千明太郎さん。現在は「魔王の娘、すごくチョロい。」と「機動絶記ガンダムSEQUEL」を連載中の、現役商業漫画家の方です。どうやらVRChatにガッツリハマっていらっしゃるようで、「彼岸旅館『逢曲時』」にも通われていたことから生まれたマンガ作品なのだそう(詳細な経緯を知りたい方はバーチャルライフマガジンさんのインタビュー記事をチェック!)。

マンガ版「逢曲時」は、現在1〜2話が「BOOTH」にて頒布中です。基本無料ですが、グロ表現が解禁された有料版も販売中です。

販売ページはこちら。
https://tarochiaki.booth.pm/items/5273593

大丸松坂屋百貨店がVRChat社と公式パートナーシップ契約締結

ハイブランドなVRChatアバターを展開しおどろかせた大丸松坂屋百貨店が、VRChat社との公式パートナーシップの契約締結を発表しました。契約自体は10月26日に締結していたとのことで、「バーチャルマーケット2023 Winter」の出展発表と合わせての情報解禁となりました。

契約締結にともない。今後はメタバースへの進出を検討する食品やファッション企業、行政機関に向けて、3Dモデルの制作やメタバース上での集会イベントの開催などの支援に取り組みます。クリエイター支援ももちろん力を入れ、豊かなメタバースライフを送れるような魅力的な体験を提供していくとのことです。

「バーチャルマーケット2023 Winter」には、大丸松坂屋百貨店とJ.フロントリテイリンググループがともに出展予定。「大丸松坂屋百貨店オリジナル3Dアバターブース」がパラリアルロンドン、渋谷・原宿、沖縄の3会場に登場します。また、12月14日21時にはHIKKYのPRチームを招き、アバター販売公式スタッフとのトークショーを開催予定とのことです。

(参考)プレスリリース

VRアナログゲームなどに特化。VRChatとも連動したECサイト「VazaR」発表!

VRアナログゲームイベント「バーチャルダイスパーティー」がめでたく開催された株式会社バーチャルパーティーが、新たな一手を打ってきました。VRコンテンツ特化型ECサイト「VazaR」が、12月上旬オープンです!

扱うものは、VRChat向けのVRアナログゲームや、TRPGのルールブック、シナリオ、ボードゲームや3Dモデルなど。大きな特徴は、VRChatとアカウント連携することで、ECサイトでワールド特典のアクセストークンを購入すると、VRChatで自動的にコンテンツが解禁される……という、「買った人のみが遊べるゲーム」をVRChatに実現する驚きの仕組みです。

クリエイター側も、専用アセットを組み込めばこの仕組みを利用できるとのことで、手数料20%で「アクセストークン発行のみ」、手数料50%で「アクセストークン発行とワールド作成代行」を行なうプランが用意されています。「アナログゲームのVR化」を促進するビジネスモデルと言えるでしょう。

さらに、VRプロジェクト専門クラウドファンディングサイト「VazaR Rocket」も制作予定とのことです。そして早速、いま話題の「VRガンナガン」の新弾追加クラウドファンディングが、こちらで実施予定となっています。

アナログゲームクリエイターにもしっかり還元しつつ、VRChatへその遊びを輸入する、大きな流れを生み出すハブが生まれそうな予感です。VRアナログゲーム業界、いまものすごく盛り上がっています……!

(参考)バーチャルパーティー公式サイト

日本酒の田村酒造場の公式ワールドが登場! 木枡や前掛けの3Dモデルも配布中

東京都にある日本酒の酒蔵・田村酒造場が、なんとVRChatに特設ワールドを公開しました。時期は不明ですが、期間限定公開になるとのことです。

自然豊かな場所に構えた、由緒正しい雰囲気の酒蔵。まず、絵としてかなりよさげです。ところどころ解説文を表示するギミックも備わっています。

蔵の中は、ちょっとした博物館のようになっています。イメージPVと合わせて、文政5年(1822年創業)の酒蔵について学ぶことができるはずです。

ショップコーナーのような場所もあります。木枡や前掛け、そして日本酒などの3Dアイテムが展示されています。このうち、木枡は来場者全員に、前掛けはアンケート回答者に無料配布されています。日本酒の3Dモデルは有料販売です。

EC店舗「ROJI日本橋 ONLINE STORE」と、3D制作・管理クラウドサービスを提供するbestat株式会社が手掛けたこのワールドは、VRChatユーザーや日本酒ファンを対象に、日本酒ファンコミュニティの活性化が目的とのこと。12月中旬には「人気VTuberと巡る、バーチャル蔵元探訪ツアー」も開催予定で、VRChatを軸にした日本酒PRが仕掛けられていきそうです。

ワールドへのアクセスはこちら(Quest対応)。
https://vrchat.com/home/world/wrld_0290c521-03ce-44c6-9614-999bce642e77

(参考)プレスリリース

これまでの「週刊 気になるVRChat」はこちら!


VR/AR/VTuber専門メディア「Mogura」が今注目するキーワード