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VTuber 2020.12.31

【VTuberデータ分析】2020年下半期・VTuber人気動画・配信ランキング

こんにちは。myrmecoleonと申します。VTuberは現在は2万人以上が活動しており、YouTubeには月に10万本近くの動画・配信が発表されています(myrmecoleon調べ)。以前に2020年上半期の動画・配信ランキングを紹介しましたが、今回も2020年7月から12月15日までに投稿された50万以上のVTuberの動画・配信から高評価回数の指標で人気の高い作品を紹介します。

2020年12月15日午後0時時点で該当動画・配信のトップ10はそれぞれ以下です。値はYouTube Data APIより取得しています。

VTuberの英語圏人気が拡大した2020年

今回もっとも高評価を集めたのはホロライブの英語圏プロジェクト「ホロライブEnglish」の新人Calliope Mori(森美声)のオリジナル曲(ラップ)です。

・(動画)[ORIGINAL SONG]  失礼しますが、RIP♡ || “Excuse My Rudeness, But Could You Please RIP?” – Calliope Mori

Calliope Moriの動画・配信は以下のように複数ランクインしており、この下半期デビューの新人ながらすでに高い人気が見られます。

[Original Rap] DEAD BEATS – Calliope Mori #holoMyth #hololiveEnglish
[Original Song] Live Again – Calliope Mori #holoMyth #hololiveEnglish
【DEBUT STREAM】Memento Mori! What is Up, Humans?! #hololiveEnglish #holoMyth 

また配信でも同じくホロライブEnglishの新人「Gawr Gura」(がうる・ぐら)の初配信がトップ。Gawr Guraの配信は非常に人気があり、ランクインの「PLUG & PLAY」の配信のほか11位以下にも複数入っていました。日本のホロライブの宝鐘マリンとのコラボ動画なども人気です。

[DEBUT STREAM] SHAAAAAARK #hololiveEnglish #holoMyth 
[PLUG & PLAY] FACE GOES WHERE? #GAWRGURA #hololiveEnglish #holoMyth 
[OUTLAST] oh no.. oh no no no.
I’M  H O R N Y【hololive/houshou marine & Gawr Gura】 

2人以外のホロライブEnglishのメンバーの動画・配信も上位に入っています。彼女らホロライブEnglishの劇的なデビューと人気が2020年下半期の大きな話題と言えます。

HINOTORI – Takanashi Kiara (Official Music Video)
【DEBUT STREAM】Hi!🐙 #hololiveEnglish #holoMyth 
【Debut Stream】The Investigation Begins #hololiveEnglish #holoMyth 

最近では同じく海外展開のホロライブインドネシア2期生のデビュー配信も行われ、これも大きな注目を集めました。特に「Kureiji Ollie」は非常に人気が高いです。

 【DEBUT STREAM】RISING IDOL FROM THE DEAD, KUREIJI OLLIE!!!!!!!!!!【Hololive Indonesia 2nd Generation

これらの背景としては上半期でも触れたホロライブの英語圏での人気拡大が挙げられます。日本のホロライブメンバーの動画・配信も英語圏でのファンが増加しており、今回動画トップ10のうち8件、配信トップ10のうち9件をホロライブ関連が占める結果となりました。ランクイン外でもホロライブ関連は高い人気があります。

【original】Ahoy!! 我ら宝鐘海賊団☆【ホロライブ/宝鐘マリン】
【アニメ】助けて!焼かれる! 
【#ホロWACCA】『ぺこみこ大戦争!!』フルMV【さくらみこ/兎田ぺこら ホロライブ】
flos / 猫又おかゆ (Cover) 
【3DLIVE】STARt IN THE SCREEEN!【#星街すいせい50万人記念ライブ】 

特にこの期間、桐生ココ、さくらみこ、赤井はあとなど、英語圏で人気の高いホロライブメンバーが長期の休止に入る動きがあり、それぞれの復帰配信はいずれも高評価数が多くなっています。

あさココLIVE 10/19 #asacoco 
桐生ココ I’M BACK
【#さくらみこ復帰LIVE】ただいま!2周年&復帰LIVE🌸I’m back Miko Live【hololive3DLIVE/さくらみこ】 
た だ い ま【ホロライブ/赤井はあと】

こうしたホロライブ人気の拡大は現在も留まらず、兎田ぺこらの実母へのカミングアウト配信や、桐生ココの再度の復帰配信は今回の集計の直前に配信されたにも関わらず、トップ10入りとなりました(なおこの2件は直前過ぎたこともあり、午後0時ちょうどの集計となっていない点ご了承ください)。

ホロライブ全体の注目は日々拡大しており、今後も話題性のある配信があれば容易にこれらのランクインを乗り越えていくことが十分予想されます。

【カミングアウト】ママにVtuberやってるって言う!ぺこ!【ホロライブ/兎田ぺこら】 
COCO IS BACK!! 

ホロライブ以外のVTuberも追い風を受けて拡大

上位では少数ですが、ホロライブ以外のVTuberの動画・配信もランクインしています。
たとえば、にじさんじのバーチャルライバーは今回も人気が高く、葛葉の歌ってみた動画や加賀美ハヤトの3Dお披露目が注目を集めました。

・(動画)【】歌ってみた KING 葛葉 【】

葛葉はほかの歌ってみた動画や参加した動画・配信も人気があります。

【】歌ってみた  悪魔の踊り方 葛葉【】
サマータイムレコード /じん (covered by AXF) 
チューリングラブ / ナナヲアカリ Cover 本間ひまわり/葛葉
ド葛本社MUSICLIVE 2020夏~お家で最高の夏祭りSPECIAL~ #どくずほんしゃ 

葛葉の歌ったKanaria作のGUMIオリジナル曲「KING」はちょうど下半期の発表ですが、他にじさんじやホロライブ、キズナアイなど多数のVTuberが歌ってみた動画を投稿しており、人気があります。

KING-Kanaria/covered by キズナアイ【歌ってみた】 
【COVER】KING – Kanaria【Ayunda Risu】 
KING/Covered by紫咲シオン【歌ってみた】
KING / メリッサ・キンレンカ Cover 

にじさんじは従来同様、歌ってみたの動画が人気が高く、下記などが高評価数が多いです。

ましろの歌ってみた動画(タイトルなし) 
ジョジョ その血の記憶~end of THE WORLD~ / Jo✫Stars (covered by 緑仙、花畑チャイカ、社築)

加賀美ハヤトの3Dお披露目はほぼ全編ライブ、バンドメンバーまで3Dで登場、タカラトミー社の協力でボルメテウスホワイトドラゴンまで出演するなど、3Dお披露目の枠を超えた盛りだくさんの内容で大きな話題になりました。

ほか配信では、でびでび・でびるなどにじさんじの3D配信、町田ちまのフリージア耐久配信、パワプロ大会のにじさんじ甲子園なども注目されました。

【超大型ゲスト出演】代表取締役、本気の道楽【 #加賀美ハヤト3D 】
【3Dお披露目】異界の扉が開かれる #でびるさま3D【にじさんじ/でびでび・でびる】
【検証】人はフリージアを何時間歌い続けることができるのか? Singing Stream【町田ちま/にじさんじ】
【#にじさんじ甲子園】にじさんじ甲子園 決勝【パワプロ2020】

ホロライブ・にじさんじ以外では、キズナアイが英語圏で人気の曲の日本語訳カバーでランクイン。キズナアイの歌ってみた動画は他にも上位に入っています。ほかでは多数のVTuberがMV映像に参加したヒメヒナのオリジナル曲「Mr.VIRTUALIZER」の人気が高いです。

(動画) Say So/Doja Cat(Japanese Version)covered by KizunaAI【歌ってみた】

うっせぇわ – Ado/covered by キズナアイ(ブラックアイ)【歌ってみた】 
HIMEHINA『Mr.VIRTUALIZER』MV

変わったところでは、海外の有名なVRChatプレイヤーがVTuberになったという動画を上げて話題になったりもしていました。これは一例ですが、twitchなどを中心にVTuberを名乗る英語圏の配信者は急増しています。海外のYouTuberがVTuberについて言及することも増えてきました。

ついにバーチャルYouTuberに なってしまいました!!! 

上位を見るとホロライブが目立ちますが、以上のようにそれ以外のVTuberのランクイン入りも見られます。

今回ランクインした動画・配信は、動画トップ10のすべてが高評価数10万越え(これまでの記事では高評価10万越えは2本しかありませんでした)。また配信トップ10のすべてがこれまで紹介した配信のいずれより高評価数が多いです。

ホロライブ以外でも、従来であればトップ10に入ったような注目を集めた動画・配信は非常に多く、ホロライブや海外のVTuberだけが伸びているのではなく、VTuber全体が勢いづいたのが2020年下半期の動きです。にじさんじやそれ以外も勢いを増しており、それぞれに新しい展開を進めているのが現在です。

ホロライブの躍進はYouTubeのマジョリティでもある英語圏ユーザーもVTuberのカルチャーに巻き込んでおり、現在進行形でVTuber視聴者の規模を広げていると言えるでしょう。

上半期で触れたキズナアイらの3D動画系VTuberの動画投稿も以前ほどではないですが再開されてきています。3D配信等も各所で行われるようになりました。リアル会場でのイベントはまだだいぶ制約が多いですが、代わって記事執筆前後に開催の「ななしふぇすどぅーいっと」や「hololive 2nd fes. Beyond the Stage」など、オンライン配信ライブが多数行われています。

新型コロナウイルス流行下でも、関係者の努力と細心の注意の上で、従来の活動が少しずつできるようになってきたのが現状と言えます。上記のキズナアイの再ランキング入りなどはこうした動きの一例です。活動次第ではホロライブが呼び水となった海外ファンなども集まり、従来以上に評価される構造が生まれたとも言えます。

その点で記事執筆時点では未開催の無料でYouTubeで視聴可能な「Kizuna AI 2nd Live “hello, world 2020”」などは新しい動きが期待されるイベントです(※1月下旬へ延期)。ほか年末年始に多数のイベントが予定されています。

再び日本での新規感染者の増加なども起きており、どのような制約が出来ていくか分かりませんが、2021年もVTuberの拡大は期待されるところです。今後も注目していきたいと思います。

執筆:myrmecoleon


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