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【体験レポあり】HTC、VRヘッドセット上位機種「Vive Pro」と無線アダプターを発表

HTCはラスベガスで開催中のCES2018にて、PC向けVRヘッドセットHTC Viveの上位機種「Vive Pro」を発表しました。2880×1600のOLED(有機EL)パネルを搭載し、オーディオや装着感も向上。没入感を一層深めるとしています。VR体験の質をさらに追い求めるコンシューマーとエンタープライズ向けに発売。発売時期や価格については追っての発表となります。

ポイントは画質・オーディオ・装着感の3点

解像度が約3Kに向上

Vive Proの解像度は両眼合わせて2880×1600と現行モデルの2160×1200を78%上回る画質の改善となります。パネルのサイズは大きな変更はないためピクセル密度が615ppiに向上しています。その結果、VR内の文字がよりくっきりと表示されることで読めるようになり、没入感全体が向上しているとのこと。HTCは、「89%の消費者が解像度が重要と考えている」との調査結果に言及し、Vive Proがこの声に答えていると主張しました。

なお、Vive Proを動作させるために必要なPCの要件は現行モデルからの変更は必要ありません。グラフィックボードはGeForce GTX970 / RADEON R9 290以上となります。

オーディオ機構が強化

オーディオに関してはヘッドホンがヘッドセットに一体となっています。VRならではの3D音響に対応し、アンプを内蔵しています。マイクはデュアルマイクを採用し、さらにコミュニケーションが自然にできるようになっています。

ヘッドホンには音量調整ボタンも

装着感は大幅向上

装着感を大幅に改善したとしています。現行モデルでは、ベルト型の装着が、またデラックスオーディオストラップにより、より快適な装着が可能でした。Vive Proではデラックスオーディオストラップをベースにさらにデザインが洗練されています。

ストラップを含む、全体の重量は現行モデルよりも軽くなり、バランスの設計も改めて行ったとのこと。

今後登場の新型ベースステーションにも対応

Vive Proは、2018年中に登場するベースステーション2.0にも対応します。ベースステーションはHTC ViveのVR体験を支える位置トラッキング技術です。次世代のベースステーション2.0に対応することで最大4つまでのベースステーションの同時利用、最大10m×10mの範囲でのトラッキングが可能になります。ベースステーション2.0に関してはVive Proとは別の展開となり、発売時期も異なるとのことです。

謎のフロントカメラの詳細は公表されず

Vive Proの前面には、1対のステレオカメラが搭載されています。HTCによると、このカメラは「クリエイターに使いかたを考えてもらいたい」とのことですが、現時点では詳細は話せない、とのこと、現実を立体感のある3D認識することができるのか、それともWindows MRヘッドセットのようなインサイドアウト方式の位置トラッキングが可能になるのか、謎のフロントカメラにも引き続き注目したいところです。

より鮮明に、より快適に

筆者がVRゲーム『Evasion』でVive Proを体験したところ、後頭部のダイヤルはより回しやすく、スポンジが分厚くなったことで頭への締め付けは少なく快適になっていました。重さに関しては、重心の改善は行われていますが、やはりある程度頭に乗っているという感触は引き続き残りました。体感としてはWindows MRヘッドセットの中でも最軽量なLenovoのものほどは軽くなく、あくまでも現行モデルのHTC Viveからは軽くなったという印象です。

アンプ内蔵のヘッドホンからは心地よく解像感の高い音が流れ、密閉性こそありませんが周囲の音がかき消されてよりVRの世界に没入できました。また、一緒にプレイしている別のプレイヤーの声が非常に鮮明に聴こえてきたことも特徴的でした。ざわついている体験ブースに2人ともいましたが、雑音がかなりカットされ綺麗に聴こえました。

解像度に関しては、確かに美しくなっています。特に、これまでボヤけていることの多かった文字がくっきりと表示されている点は大きな改善点でした。コンテンツ自体が通常のHTC Viveと同じ解像度で描画されているため、さらに最適化が行われるとよりグラフィックの質の高いVR体験ができるのだろうと期待させられました。

ワイヤレスアダプター

Vive Proと合わせてHTCは、HTC ViveおよびVive Pro用の「Viveワイヤレスアダプター」を発表しました。PCとの無線接続を可能にし、ケーブルが不要となります。無線にはインテルのWiGig技術を利用し、60GHz帯で通信を行います。遅延の感じられない快適なVR体験が可能になる、とのこと。2018年第3四半期に発売されます。

コンテンツ配信プラットフォームViveportはVRファーストに

合わせて、HTCはVRコンテンツを配信するプラットフォームViveportについて、これまでの平面的なデザインを脱し、VRに最適化した「VRファースト」なユーザーインターフェース「Viveport VR」を提供することを発表しました。また、360度動画を探し、視聴することに特化したプラットフォーム「Vive Video」もVimeoとの提携により提供します。


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この記事を書いた人

すんくぼ(久保田 瞬)

慶應義塾大学法学部政治学科卒業後、環境省に入省。環境白書の作成等に携わる。ECベンチャー勤務を経て、現Mogura VR編集長、株式会社Mogura代表取締役社長。VRジャーナリスト。
VRが人の知覚する現実を認識を進化させ、社会を変えていく無限の可能性を感じ、身も心も捧げている。VR/AR業界の情報集約、コンサルティングが専門。また、国外の主要イベントには必ず足を運んで取材を行っているほか、国内外の業界の中心に身を置きネットワーク構築を行っている。Boothにて書籍「寝転んでNetflixを観ると、 VRの未来が見える」販売中

Twitter:@tyranusii

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