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Meta Quest 2019.06.13

「Virtual Desktop」Quest版でSteamのVRゲームが遊べる機能をOculusが削除要請、ユーザーの反対投票が2600を超す

VRヘッドセットを着けたまま、普段通りのパソコン操作を可能にするアプリVirtual Desktop(バーチャル・デスクトップ)」のOculus Quest版(以下Quest)から、Steamを使用してPC向けのVRゲームを起動する機能が、Oculusより削除要請を受けています。

独立したアプリとしての制作を検討

Quest版「Virtual Desktop」は2019年5月21日にリリースされました。開発者ガイ・ゴーディン氏によると、本機能を実験的に実装したところOculus(Facebook)から削除するよう要請を受けたとのこと。

Godin氏は海外掲示板Redditで、Quest版「Virtual Desktop」にSteamVRを対応させるプロジェクトには数か月以上を費やしたと説明。プロジェクトの完成と実装後にフィードバックを集めていたところ、Oculusから連絡があったと語っています。

現在Godin氏は、削除を要請されたSteamVR対応機能を独立したアプリとして、サイドローディング形式でQuestに導入できないか検討を進めているとのこと。サイドローディングとは、正規のアプリストア(この場合はOculus Store)以外から、アプリを入手しインストールする行為です。「ALVR(Air Light VR)」などがこの方法で同様にQuestでSteamのVRゲームをプレイできるアプリとして配布されています。

Oculusの見解

本件について、米メディアRoad to VRがOculusに取材を行ったところ、同社のスポークスマンは、以下のような返答を行いました。

我々は、特定のアプリ(今回は「Virtual Desktop」)の状況についてコメントを発することはできません。Oculus Storeのアプリ承認システムは、顧客の皆さまに快適な体験をお届けできるようデザインされています。アプリの選定は、(アプリの)パフォーマンスや安全性、品質や、VRユーザーにとっての体験の価値などを総合的に判断して(行って)います。

OculusはQuest用アプリの販売について、他のVRヘッドセット(Oculus Rift、Oculus Go)用アプリよりも、厳しいガイドラインと承認プロセスを制定していることで知られています。Road to VRは、今回の決定はSteamからOculusの規定を満たさないアプリをインストールすることや、Oculus StoreからSteamへの、ユーザーの流出を防ぐ措置である、と見解を示しています。

一体型VRヘッドセットでPC向けのVRコンテンツが遊べる機能は多くのユーザーが待ち望んでいる機能です。MoguLive編集部でも試してみたところ、「DOOM VFR」や「Sprint Vector」のように激しく動かないコンテンツであれば問題なく動作することを確認しました。

2019年6月13日現在、Oculus公式のユーザーフォーラムでは、この機能の存続を求める投稿に2,600件以上の投票が集まっており、コメントは700を超えています。

(参考)Road to VR

Mogura VRはRoad to VRのパートナーメディアです。

2019/06/13 17:30 Oculusの掲示板の状況を追記しました。


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