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話題 2023.03.11

バーチャルK-POPアーティスト・APOKIはどのように成長していくか【SMS「EMBARK」レポート】

3月1日に、ソニー・ミュージックソリューションズ(以下、SMS)によるカンパニープレゼンテーション「EMBARK」が開催されました。同社がエンターテイメント業界向けに提供している様々なソリューションが展示・紹介されるビジネスイベントです。

MoguLive編集部は今回、「EMBARK」の現地会場を取材。本記事ではイベント内で実施されたセッションのひとつ「バーチャルK-POPアーティスト“APOKI”と目指すIP展開」について取り上げます。

APOKIはどのように成長していくか。マネージメント会社・AFUN Interactive CEOに聞く

ハイクオリティな楽曲と動画が注目を集める、バーチャルK-POPアーティスト・APOKI。いまや彼女は韓国にとどまらず、世界中へと活躍の幅を広げています。

SMSは、APOKIのエージェント権利を1年前に取得。SML Managementも協力し、APOKIの海外展開を支援しています。セッション「バーチャルK-POPアーティスト“APOKI”と目指すIP展開」では、SMSの担当者に加え、APOKIのマネージメントである韓国・AFUN Interactive CEOのKwon Do Kwun氏が登壇。APOKIこれまでの展開について解説されました。

AFUN Interactiveは2017年設立。もともとはリアルタイムレンダリングによる3Dコンテンツ制作や、バーチャルヒューマン向けのモーションキャプチャー技術開発・提供からスタート。しかしそこから、2019年に自社スタジオを設立し、同年にAPOKIが活動スタート。以降は自社IP開発にも携わるようになった……という沿革が説明されました。

Kwon Do Kwun氏は、自分たちの手掛けるIPを「魂の宿ったIP」と表現しており、会社のありようも「技術と人文学のバランスでIPに生命を入れる会社」と述べました。こうしたIP展開は、VTuberに近しいものがあります。セッション内では実際に、司会からKwon Do Kwun氏へ「日本のVTuberシーンについてどう思うか」という質問があり、「日本はサブカルチャーをプッシュするという点で特別であり、VTuberも新ジャンルを開拓したという点でリスペクトしている」と語りました。

また、「(AFUNは)予想している未来に進んでいるか?」という質問には、「進むべき方向は決まっており、道がなければ作る」とKwon Do Kwun氏は回答。AIやweb3など、技術トレンドは変遷が激しく飛躍もすごいものの、「技術に踊らされず、哲学もちゃんと持つ」と、IPの本質を見据えていく自社の姿勢を示しました。

セッションの後半では、「APOKIのフォロワー」となる、次のバーチャルエンターテインメント・アーティストが紹介されました。詳細こそ明かされなかったものの、スライドでは「PROJECT DOMINATION」という名称と、様々なデザインの3Dキャラクターが表示。「カメラとPCでアバターが動く」「将来的にはAIバーチャルキャラクターも目指す」といった構想も語られました。

セッションの最後には、APOKIの今後の予定についても触れられつつ、2月27日発表の5thシングル「Mood V5」のMVが上映されました。日本国内からでは接触機会の少ないAPOKIの運営サイドから、バーチャルIPを展開する上での信念を聞くことができる、貴重な機会となりました。


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