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VTuber 2019.11.23

白上フブキ初のソロイベント ガチファン目線で印象に残った4つのポイント「『Fate/Grand Order』のスカサハ、宝具5になりましたーーー!!!」

2019年11月16日(土)。秋晴れに恵まれた週末に、1人の狐っ娘の誕生会が開催されました。会場は、東京・大阪・名古屋・福岡、そして上海。国内外で人気を集める彼女の誕生日をお祝いするべく、この日は朝から大勢のファンが会場となる各シアターを訪れ、開場前から長蛇の物販列ができていました。

イベントタイトルは『Congratulations!! FUBUKI BIRTHDAY PARTY.2019』。主役は、バーチャルYouTuber・白上フブキさんです。

ホロライブ所属のフブキさんは、白髪ケモミミがチャームポイントの狐っ娘です。同事務所のユニット・ホロライブゲーマーズのリーダーであり、YouTubeではゲーム実況や濃厚なオタクトークを配信しています。

僕(記者:けいろー)は、以前MoguLiveにて白上フブキさんの魅力を語る記事を執筆しており、今回初となる単独イベントにも開催前から注目していました。1人のすこん部員として、この日を心待ちにしていた格好です。

事前配信では「オタク要素満載な歌を用意している」という話もあり、いったい何を歌うのか、どのようなイベントになるのかが個人的に気になっていました。本記事は東京会場の様子から、今回のイベントについて、特に魅力的だったポイントを4つ紹介します。

1.開演前からやる気がみなぎっていた「すこん部員」たちの熱い想い

イベント開演前から印象深かったのは、白上フブキファン(通称:「すこん部」さん)たちの動向でした。開催前からTwitterでの盛り上がりが熱く、イベントが始まる何時間も前にハッシュタグがトレンド入りしており、イベント開始まで途切れることなくツイートが流れてきていました。

「イベント前って、物販以外にツイートする話題ってあったっけ?」と疑問に感じた方もいるかもしれません。──それが、あるんです! 現場では、フブキさんが事前配信で話していたことを実践している人たちの姿が多く見られました。

たとえば、カラオケでのコール練習。2日前のお知らせ配信で発表となったセットリストの曲を予習するべく、カラオケに行ってコールの練習に励む人たちの姿が見られました。中には「0次会」と称して、複数人で集まって熱唱しているツイートも確認でき、すこん部員さんたちの仲の良さが垣間見えます。

あるいは、お昼ごはん。フブキさんが以前に「(ライブ前の)お昼はこれを食べましょう!」と呼びかけたとおり、すこん部員さんたちがランチ画像を投稿。特におすすめされていてたびっくりドンキーの「チーズバーグディッシュ150g」が多く見られたほか、ガストの「牛肉すき焼き和膳」などの写真もツイートされていました。(ちなみに、フブキさんは以前ガストとコラボしておすすめメニューを紹介する動画に出演されていました)

オンライン上でも熱量の高さがひしひしと感じられましたが、オフラインでもアツさは健在。何人かのすこん部員さんにお話を聞いてみると、思い思いの「白上フブキ愛」を語ってくださいました。

たとえば、千葉県から来たという高校生のすこん部員さんは、午前中の授業を終えてからダッシュで東京会場に駆けつけたのだそう。『Fate/Grand Order』の雑談動画をきっかけにフブキさんを知り、今ではすっかりホロライブ箱推しに。なんとか入手できたグッズがたくさん詰まった紙袋を片手に、「楽しそうにゲームを遊ぶフブキちゃんが好きです」と、笑顔で嬉しそうに話してくださいました。

他にも、仕事を休んで参戦した30代の会社員の方や、物販のために他の推し事を自粛していたという大学生の方がいたりと、イベントに対する本気度が伝わってきます。また、フブキさんの魅力として「かわいい」のは言うまでもなく、「いつも楽しそうに配信をしている」という点を共通して挙げる人が多いのも印象的でした。

2.感涙必死、自信を持って歌を披露した白上フブキさんの姿

以前からソロイベントでは「お歌多めでいくよー!」と話していたフブキさん。普段からたびたびカラオケ配信をしており、アニソンも多く歌っている彼女ですが、実は過去に「歌には自信がない」と何度か話しており、カラオケ配信も基本的には限定公開にしていました。

そのためイベント会場にいたすこん部員さんの声を聞くかぎりでも、やはり「歌」に期待してこの日を待っていた人は多かったようです。

1曲目『Brand New Life』は音楽サークル・トマト組が制作したオリジナル曲です。トマト組は、ジャズ演奏をメインに活動するVTuberグループで、白上フブキさんの配信のBGMなども手掛けています。タイトルのとおり朝に聴くと元気をもらえそうな楽曲は、イベントのオープニングにもぴったり。客席が瞬く間に白色のサイリウムに彩られていました。

『Butter-Fly』のサビパートでは事前配信でフブキさんが話していた「みんなで『無限大なぁああああ』やってほしいです!」という要望に答えるべく、観客がみんな一緒になって歌っていました。サビの一体感は、本当にすごかった……! フブキさんも曲の合間合間で客席に声をかけて、ライブに慣れていない人も歌いやすく、楽しめたのではないでしょうか。

『アイドルマスターシンデレラガールズ』の双葉杏のキャラクターソング『あんずのうた』では超ノリノリ。自身も杏Pであるフブキさんは「自分が推している女の子の歌を歌わせてもらうのは恐縮なんですけど!」と話していましたが、曲の合間には「ドヤッ★」と「やっぱ負けですよねー! ふふっ」とセリフパートをキュートにこなし、フブキさんらしさが全面に現れていました。

また『だんご大家族』のパートでは、東京会場のみちょっとしたおもしろ展開に。音声トラブルで歌が流れず、無音状態で画像だけが表示される状態になってしまったのです。その結果、スクリーンに表示されたフブチュンたちを目にして『かわいい!』『これ欲しー!』『ぬいぐるみ化お願いします!』『YAGOO!』と声を上げて盛り上がり、最終的にはYAGOOコールが巻き起こる謎タイムに発展。歌の間奏で表示されていた光の粒子のエフェクトを目にした客席のひとりが、「……茶葉?」と呟いたのは忘れられません。

ホロライブメンバーで歌った公式曲のソロバージョンShiny Smily Storyでは、事前に公式でコール練習動画が投稿されているため、すこん部員たちの準備はバッチリ。席から立ち、サイリウムを振り、声を上げ、客席のテンションは最高潮に。ファンの方に話を聞いてみると「ラストのサビで泣いた」という声も聞かれました。たしかに、実際にステージの上で歌っているのを見ると、歌詞が刺さりますよね……。

ラストはシュガーソングとビターステップ。普段のカラオケ配信でも楽しそうに歌っている曲を、晴れの舞台の最後に歌うという展開には、グッとくるものがありました。ステージの上で、踊ったり、エアギターしたり、観客と一緒にコールアンドレスポンスしたり……。そんな特別なステージが終わってしまうことが寂しく、それでもステージの上を跳ね回る狐っ娘は最高に輝いていて……感慨に浸ってしまいました。

アンコールで歌われたのは、初公開のオリジナル曲『Say!ファンファーレ!』。作詞作曲は、フブキさんの配信待機画面でもおなじみの曲『香りのやる気スイッチ!』を制作したFoxtail-Grass Studioのハム(@hamu_lr)さんです。

「おはこんでーすよー!」などフブキさんならではのセリフも入った、ポップでかわいらしいアイドルソング。初めて聴いたはずなのに、すこん部員の対応力と一体感はすさまじかった! フブキさんは「豊洲ピットでは絶対覚えてきてください!」とコメント。今後のイベントでも歌ってくれるという期待を高めてくれました。

映画館の大きなスクリーン上で、ステージに立って、楽しそうに歌って踊る姿はやっぱり新鮮に感じられました。終演後、何人かのすこん部員さんに感想をうかがうと「紛うことなきアイドルだった」「最高にアイドルしてた!」と語ってくれました。

白上フブキさんは以前の1周年配信「これからの1年は、避けてきた歌もがんばっていこうと思います」と、前向きに語っていました。そんな彼女が今回、たくさんの曲をステージ上で歌って、踊って、最後まで全身全霊でパフォーマンスをしていたのです。

ずっと追ってきたファンほど感慨深いものがあるでしょうし、泣いてしまった人もいるでしょう。僕自身、その輝きを目の当たりにして、軽く涙ぐんでしまいました。だって、本当に楽しそうにしていてくれたから……!

3.ホロライブメンバーとの絆

今回、ホロライブメンバーたちがビデオレターで登場。メンバー同士の仲の良さが再確認できるメッセージが盛りだくさんでした。

イベントのオープニングで登場したのは、ホロライブゲーマーズの仲間たち。大神ミオさん、猫又おかゆさん、戌神ころねさんの3名です。

マンガ風の映像と合わせて繰り広げられるトークは、普段の配信のようにゆるい雰囲気。ころねさんの提案でフブキさんをテーマに「あいうえお作文」を作ることになり、ミオさんが最初に「風鈴の音みたいな声」と答えると、客席からは笑い声と拍手が。ころねさんが「『ブッ飛ばすぞ!』とか言わない」と続いて、おかゆさんが「今日は誕生日!」とまとめ、盛り上がりました。

1曲目を披露した後にときのそらさんが画面に映し出されたときは、フブキさんにも知らされていなかったらしく、「えっ? うそ!? そらちゃん!?」と大慌て。サプライズ展開にあたふたしつつも、メッセージの一言一言を噛み締めるように聞いていました。

一方で、そらさんの「すごいかわいいな〜って思ってます!」の一言には、間髪入れず「えっ、いや、そらちゃんのほうがかわいいよっ」と早口でツッコミを入れていました。

そらさんに続いて、夏色まつりさん、さくらみこさん、不知火フレアさん、ロボ子さんからのメッセージが次々にスクリーンに映り、早くも感極まっていたフブキさん。ところがラスト、大空スバルさんと百鬼あやめさんによる「ハッピバースデートゥーユー」の歌で終わる……かと思いきや、2人の歌のテンポが合わない。「バラバラかww」とツッコミを入れつつ、観客と一緒に笑っていました。

また「フブキバースデークイズ」と名付けられたコーナーでも、ホロライブメンバーが登場。こちらはホロライブの面々がメッセージ映像でクイズを出題し、それにフブキさんが答えていく内容です。出題者は、アキ・ローゼンタールさん、癒月ちょこ先生、潤羽るしあさん、赤井はあとさん、白銀ノエル団長、夜空メルさん、兎田ぺこらさん、そして宝鐘マリン船長。各々が自身にまつわるクイズを出す形式で、フブキさんなら余裕でしょうと思っていたら…。

ちょこ先生からの出題は画像の通り。「もっと大きい気がする……」と自信なさげでしたが、正解は「ちょこ先生はえっちなので……『○』で〜す!」とのこと。これにはフブキさんも「えっちなんだ……」「えっ、えっちなの!?」「えっち……え!? 魚雷!?!?」などと、マジっぽい声色で混乱していました。これは真実なのか、ナゾナゾ的なものなのか……。

夜空メルさんの問題には一瞬「×」へ向かいかけるも、会場の反応を見て「○」を選択。「これはね〜! もうね! 初歩的ですよね〜!」と取り繕おうとするも、客席はブーイング。「(みんな)私に厳しい今日!」「誕生日なんですから甘やかせぃ!」と主張すると、一転して客席からは「かわいい〜!」という野太い声が投げかけられていました。

最終的には9問中4問正解という、本人からも客席からも「あれ〜〜〜?」と疑問の声が上がる結果に。フブキさん自身も話されていましたが、やはりポンコツ女王決定戦は伏線だったのか……。観客も一緒に楽しめる素敵な企画でした。

印象的だったのが、ホロライブメンバーからのメッセージに対するフブキさんのコメント。「こんなことがあったよね」と思い出を振り返りながら一人ひとりの魅力を嬉しそうに話されていて、本当にホロライブメンバーを大好きなことが伝わってきます。休憩中に語られた“裏話”もてぇてぇ。

フブキさんに向けられたメッセージでありながら、同時にホロライブメンバーの魅力と、メンバー間の絆も再確認できる内容だったといえます。開演前、何人かのすこん部員さんに軽く話を聞いてみた際には、「メンバーからのメッセージが楽しみ」「すこん部員だけじゃなくて、仲のいいVTuberさんとも一緒にお祝いしたいですよね」「メッセージがあったら、フブキちゃん泣きそう」という声がありましたが、期待どおりの内容だったのではないでしょうか。

4.会場がどよめいた、黒上フブキのサプライズ登場!

もう一点! 言及しておきたいのは、サプライズ的に登場した「黒上フブキ」です。

黒上フブキさんは、単独生放送の説明によると「白上フブキの知り合いっつーか一心同体的なやつ」。過去に台詞枠などにも登場しています。そのクールな低音ボイスと歯に衣着せぬ物言いが魅力の、麗しい黒髪を持つ狐っ娘。彼女の「初配信」となった今年9月の単独生放送のアーカイブは、11月現在ですでに16万再生を超えています。

ソロイベントに際して、何らかの形で出てくるのではという予想もありましたが、まさか3Dの姿で出演するとは! スクリーンに映し出されるやいなや「黒ちゃん!?」「黒様ーーー!」「だいすきー!」「かわいいー!」などの野太い声と甲高い声があちらこちらから巻き起こり、客席からは途切れることなくスマホのシャッター音が響いていました。

興奮気味の歓声に「少し黙れ」、物販でグッズを買えなかった人に「ざまぁみろ」、ステージ脇の巨大な「おるやんけ」マスコットに「気持ち悪ぃな」など、バッサリ切り捨てつつ会話を展開。感謝するところでは素直に「ありがとうな」と声をかけ、「フブキのこと頼むわ」と気遣っていました。

今後はもしかしたら3D配信に出る可能性も……? 黒ちゃんは「これっきりかもしれない」とも断っていましたが、一度その姿を目にしてしまえば期待せずにはいられません。素敵なサプライズがまたひとつ、この先の楽しみへとつながりました。

まとめ.フブキさんと、ホロライブの物語は止まらない

アンコール曲の後、自宅参加勢も含めたすべての会場に感謝の言葉を投げかけたうえで、最後にフブキさんが口にした「ここだけの話」。いったい何かとドキドキしていたら、

「『Fate/Grand Order』のスカサハ、
宝具5になりましたーーー!!!」

という渾身の叫びで、最後までフブキさんらしさを全力で発揮してしました。イベント終了直前に己のオタク魂を大爆発させるフブキさんに応じるように、すこん部のみなさんも「うおおおおおお!」「いえええええええい!」「おめでとおおおおおお!」と叫んでいました。

最後はいつもの「おつこんでしたーーー!!」で終演。客席からの退場時にも、「アイドルだったよー!」「輝いてたぞ!」「お誕生日おめでとー!」「ありがとう!」「豊洲ピット行くぞー!」「有給取るぞ!」「学校サボるぞー!」などなどの声と拍手がしばらく響いており、終わってしまうのがもったいなく感じられてしまうほど、最後の最後まで本当に大盛りあがりでした。

──ライブに始まり、ライブに終わった、素敵な素敵な誕生会。歌って、踊って、笑って、泣いて、楽しんで。緊張しながらも全力でパフォーマンスを披露し、1分1秒の最後の瞬間まで全力で楽しもうとする。ステージの上でキラキラと輝く白髮の狐っ娘の姿は、まさに「アイドル」そのものでした。

憧れの舞台で、彼女らしく輝いていた狐っ娘が歩む、その先へ。白上フブキさんとホロライブがつくる物語を、今後も止まることなく追いかけていこうと思います。まずは来年1月24日(金)、豊洲ピットにて開催される『hololive 1st fes. ノンストップ・ストーリー』が楽しみでなりません!

執筆:けいろー


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