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Meta Quest 2018.11.17

RiftやGoとどう違う? Oculus Questの気になるアレコレ

新たな一体型VRヘッドセットOculus Quest(以下、Quest)。2018年9月に行われたOculusの開発者会議Oculus Connect5(OC5)にて発表されたこのVRヘッドセットは、多くの注目を集めています。

本記事では、Oculus Questに関する疑問や情報を分かっている情報を元に整理していきます。

目次

Q1.Oculus Questの“すごい”ところは?
Q2.Oculus Riftが一体型になったの?
Q3.Oculus Goが強化されたの?
Q4.Steamを使えるの?VRChatはできるの?
Q5.バッテリーは?
Q6.MRモードは利用可能か?

Q1.Oculus Questの“すごい”ところは?

Oculus Questは今までのVRヘッドセットとは何がすごいのでしょうか。特徴として真っ先に挙げられるのは、インサイドアウト方式を採用した一体型のVRヘッドセットであり、6DoF(6Dgrees of Freedom)でトラッキング可能な点です。

インサイドアウト方式とは?

インサイドアウト方式とは、VRヘッドセットをトラッキングする際に採用されている方式のひとつです。インサイドアウト方式以外にはOculus Rift(以下、Rift)やHTC VIVE(以下、VIVE)などで採用されているアウトサイドイン方式があります。インサイドアウトとアウトサイドインの大きな違いは、VRヘッドセット単体で位置を検出できるか否かです。

アウトサイドイン方式を採用しているRiftではOculusセンサーを用いてトラッキングをし、VIVEではベースステーションを用いてトラッキングします。一方インサイドアウト方式を採用しているWindowsMRなどでは、外部機器がなしでトラッキングできます。

6DoFとは?

デバイスのトラッキングには3DoFと6DoFがあります。3DoFはデバイスの向きしか検知しません。以下の図で言えば、頭の周りにある矢印のみの検知です。6DoFでは向きに加え位置も検知します。そのため3DoFのVRヘッドセットでは歩き回ることができませんが、6DoFではそれが可能になります。Questと同じく、Oculus社が販売するデバイスでは、RiftはVRヘッドセット・コントローラーともに6DoFで、Oculus Go(以下Go)はともに3DoFです。


(6DoFのイラスト)

QuestはVRヘッドセット、コントローラーともにRiftと同じ6DoF。Riftがトラッキングをアウトサイドイン方式で行うのに対し、Questはインサイドアウト方式で行う点が異なります。

Q2.Oculus Riftが一体型になったの?

では、QuestはOculusが既にハイエンド向けに発売しているいるRiftと何が異なるのでしょうか。ともにVRヘッドセットとコントローラーが6DoFなので、没入度の高い体験が可能である点は変わりません。

では、Riftが一体型になったものがQuestと考えていいのでしょうか?


(左がOculus Rift、右がOculus Quest。)

実際のところ、そうではありません。Riftの方はハイエンドなゲーミング用途にも使えるほどのスペックを持つPCに接続して動作させるのに対し、Questはモバイル向けのCPUをVRヘッドセットに搭載して動作させています。そのためグラフィック等の処理能力には差が生じており、Riftの方がグラフィック性能が高くなります(厳密にはRiftが「PCでの処理・動作」Questが「一体型VRヘッドセットでの処理・動作」なので、「この場合はPCを使った方が処理能力が高い」ということ)。

一方でディスプレイの解像度はRift(1080×1200 2枚)よりもQuest(1440×1600 2枚)の方が高解像度です。


(OC5で使用されたスライドから引用。左がRift用に使用した3Dモデル、右がQuest用に使用した3Dモデル。RiftからQuestにゲーム等の移植を行う場合、軽量化のために様々な部分を削減する必要がある)

Q3.Oculus Goが強化されたの?

では、Oculusが販売する、同じく一体型のGoとの違いは何でしょうか? 先ほど述べた通り、Goとの一番の違いは6DoFか否かです。GoはVRヘッドセット、コントローラーともに3DoFに対し、QuestはVRヘッドセット、コントローラーともに6DoFです。


(Oculus Go)

これらの特性から、Oculus社によるユーザー調査によればGoはゲーム用より動画観賞用としての側面が強かったのに対し、Questは自由に動き回れるのでゲーム等に向いているといえます。したがって、単純にOculus Goの強化版としてとらえることはできないでしょう(Oculus Goで可能なことはQuestでもほぼ可能ですが、単純なアップグレート版として考えることは難しいものと思われます)。

Q4.Steamを使えるの?VRChatはできるの?

ここまではハードウェアの情報や比較について述べましたが、では、VRゲームを多数配信するプラットフォーム・SteamはQuestに対応するのでしょうか?

2018年11月現在、OculusやSteamからの正式な発表は行われていません。Steamで配信されているVRゲームの多くはHTC VIVEやOculus Riftなど、PCで動作させるハイエンドVRヘッドセット向けのため、Questでは性能が足りないものと推測されます。現在のGoがそうであるように、「Oculusの公式ストア内で、Rift用のタイトルをQuest用に調整・軽量化したものを配信する」という形になると思われます。

またVRユーザーに根強い人気があるソーシャルVR「VRChat」についても、現時点では対応状況に関して発表や言及は行われていません。こちらも

Questのコンテンツについて

Questの発売時には、Rift向けで好評価を得ていた「Robo Recall」や「The Climb」、「Moss」などの作品や、映画の「スター・ウォーズ」シリーズをモチーフにした「Vader Immortal」の第1作目など、50以上のタイトルがリリースされることが告知されています。

ですが、その数はGoの発売開始時期に比べ少ないです。なぜなら、Goはスマホを使うGear VRのアプリが互換対応を行っていたため、発売開始から1,000以上のアプリがリリースされていました。一方、今回のQuestは互換対応するデバイスがないということもあり、発売時点でのソフト本数はGoの発売時と比較して少なくなります。Quest発売後の対応や新規タイトルに期待したいところです。

Q5.バッテリーは?

2018年11月現在、Questのバッテリーに関する情報は明らかになっていません。参考までに、Oculus Goのバッテリー接続時間は1時間半〜2時間(ゲームプレイ時)、2時間〜2時間半(動画視聴時)となっています。

また、長時間の使用で気になるのは発熱です。Oculus QuestにはOculus Goとは異なり、ファンが搭載されることが明らかになっています。

Q6.MRモードは利用可能か?

Questにはヘッドセット前面にある4つのカメラで空間の構造を把握し、位置トラッキングを行う「Oculus Insight」が搭載されています。この機能により、床や天井だけでなく、机や椅子など近くにある物体の形状も認識できます。この機能を使うことで、いわゆるMR(Mixed Reality/複合現実)を体験することも可能です。


(OC5にて、QuestでMRを使ったデモを体験している様子)

しかし、QuestのMRはいわゆるビデオシースルー型のAR(Augmented Reality/拡張現実)とは異なります。QusetのMRで見える外界の様子は、真っ白い世界と黒い輪郭のみ。できることは限られますが、現実の物体の形状認識などはできているので、現実世界をVRにビジュアル変換することなどはできそうです(例:現実ではただの箱だが、VRでは全く違う見た目のコンテナや宝箱に変える、など)。

OC5ではMRを使ったQuestの体験デモを行っていましたが、Oculusの担当者は「実装時期は未定」と回答しています。

MRを使ったデモの体験レポートはこちらです。

Mogura VRでは今後もOculus Questに関する情報を発信していきます。今までの情報はこちらからご覧ください。


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