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Meta Quest 2018.11.09

Oculus Questはファンを内蔵 Goより踏み込んだ冷却システム

Oculusの特許が米国特許商標庁から公開され、一体型VRヘッドセットOculus Questの冷却システムについて詳細が明らかになりました。デバイスの内部に冷却用のファンを備え、CPU/GPUの処理能力を最大化しようとしています。

ハイエンドの一体型ヘッドセットOculus Quest

Oculus Questは、PCやケーブル、外部センサーの設置なしに、ヘッドセットとコントローラーだけで、高品質なVR体験が可能となるデバイスです。ヘッドセット前面の四隅に内蔵されたカメラを使うことで、「VR内での上下左右前後への移動」が可能となるほか、付属のハンドコントローラーのハンドトラッキングも同様に行うことで、VR内で手を自由に動かすことができます。

Oculus Goはヒートシンクを採用

一体型ヘッドセットは、PCに接続するヘッドセットと比較して非常に多くの熱を発します。CPUやGPUといったチップがPCではなく、全てヘッドセットに内蔵されているためです。実際Oculusは開発者会議Oculus Connect 5(OC5)にて、Questは「冷却用のファンをデバイス内に備えている」と公表していました。

またすでに販売中の同社の一体型ヘッドセットOculus Goに関しては、2018年5月、Oculus創業者のパルマー・ラッキー氏が同デバイスの分解イメージを公開。これによれば、Oculus Goはヒートパイプ冷却システムを採用しています。ヘッドセットの前面のパネルをヒートシンクとし、ユーザーの顔面が熱くならないよう熱を逃しているのです。

デバイスの能力を高める”冷却”機能

”冷却”は、デバイスのパフォーマンスに直結する要素として見落とされがちです。しかしOculus Goの冷却システムは、スマートフォンに比較してより熱を発散させる効果を持っています。
これはつまり、同じSOC”Snapdragon 821”を搭載するスマートフォンGalaxy S7と比べ、Oculus Goは「遥かに良いパフォーマンス(Oculus Blogより)」が発揮できる、ということを意味します。Galaxy S7が最高温度に到達してCPU/GPUのスピードを落とさなければならない局面でも、Oculus Goは熱を逃し、必要な処理速度を維持できるというのがその背景です。

Oculus Goのような(ファンを用いない)受動的な冷却機能ですら「遥かに」処理速度を速くするのであれば、Oculus Questの冷却システムは、いっそうデバイスの能力を高めることが可能だと期待されます。

(参考)UploadVR


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