カナダのAR企業であるNexTech AR Solutions(NexTech)は2021年7月26日、NFT(Non-Fungible Token/非代替性トークン)プラットフォームを立ち上げる計画を明らかにしました。NexTechが注力するAR技術と、NFTの融合により、ブロックチェーンの世界への参入が進められます。
ARプラットフォームを開発、複数企業を買収
2018年創業のNexTechは、eコマース向けのARビジネスソリューションや、ARプラットフォームの開発・運営を行っている企業です。2020年にはAR音楽向けアプリのAIrShowと在宅勤務向けソフトのJolokiaを、2021年には3Dモデル作成のThreedyを買収しています。
今回発表されたプラットフォームは、同社の3Dモデル作成プラットフォーム「HoloX」を活用したものです。アーティストや講演者をARで表示して楽しめる同社のアプリ「AiR Show AR」をベースとしており、第3四半期にローンチが予定されています。
NexTechはこのプラットフォームについて、2段階の展開を計画しています。初期段階では、サードパーティのNFTマーケットプレイスで購入した3Dモデルを、HoloXアプリケーション上で楽しめるようになります。展開の第二段階では、NexTechのNFTプラットフォーム上で3Dモデルを売買でき、デジタルコレクションをシームレスに体験できるようになるとのことです。
さらに、NexTechは最近新たに買収したTheedyの3Dコンテンツ作成技術を活用して、既存のNFTアートワークを大規模にAR NFT化するために、既存のマーケットプレイスとの協議を進めています。
同社のAR Innovation and ContentのVPであるDawsyn Borland氏は、このプラットフォームについて、「NexTechにとってエキサイティングな一歩であり、クリエイターや消費者にとっても大きな動きとなります。AR体験は、デジタルコンテンツを表示するだけでなく相互作用することができるため、NFTに非常に適しています」と語っています。