マイクロソフトがAR/MR開発ツール「MRTK」に関するパートナーシップを発表しました。運営委員会にMagic Leapとクアルコム(Qualcomm technologies)が加わり、MRTKはマイクロソフトから独立したプロジェクトとして運用されます。「HoloLens 2」以外へのAR/MRアプリを開発・移植しやすくします。
MRTK(Mixed Reality Toolkit for Unity)は、プラットフォーム横断のAR/MR開発を目的としたオープンソースプロジェクトです。UnityのXR Interaction Toolkit(XRI)とOpenXRに対応しています。マイクロソフトの人員削減に伴い同社内のMRTK開発チームは解散、今後の動向が注目されていました。
主要プレイヤー2社が参画、MRTKは独立したプロジェクトに
運営委員会の立ち上げは、マイクロソフトが開発者ブログで、Magic Leapがプレスリリースで、それぞれ8月21日に発表しました。
マイクロソフトでMRビジネスを統括するRobin Seiler氏は、プロジェクトとしての独立は「このプログラムへの投資を増やし、他の主要な業界プレイヤーを含む運営委員会を設立する機会」だと説明しています。一例として、クアルコムの参画に伴い、MRTKのアーキテクト2名がプロジェクトに復帰することを明かしています。
Magic Leapは、同社が「マイクロソフトと対等なステークホルダーとしてMRTK運営委員会に参加することで、現在のエコシステムをより豊かにし、開発者コミュニティがプラットフォームを超えた、よりリッチで没入感のある体験を創造できるようにしたい」とコメント。シニアプロダクトマネージャーのGrace Hsu氏が告知動画を投稿しています。
MRTKはすでに複数のプラットフォームに対応しています。例としてマイクロソフトの「HoloLens 2」や「Meta Quest」、SteamVR対応デバイス、Lenovo の「ThinkReality A3」が挙げられます。MRTKの運営委員会は今後、Magic Leap 2を始めとする、より多くのデバイス対応が「近日中に登場する」としており、2023年9月第2週に開発者向けの提供を、第3四半期には一般提供を開始する予定です。
(参考)Road to VR, GitHub, マイクロソフト, Magic Leap
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