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企業動向 2023.07.31

​​Meta、2023年Q2のメタバース部門は”予想通り”営業損失増、今年後半の次世代VRヘッドセット発売に期待

Metaが2023年度第2四半期の業績を発表しました。広告事業の復調に伴い、全社の売上高は前年同期比で11%増加。Reality Labs部門は、「Meta Quest 2」の販売減速などから営業損失が拡大しました。CEOのマーク・ザッカーバーグ氏は自身のFacebookで、Quest 3発表と「Roblox」の提供開始にふれ、「最近見たなかで最も心躍るロードマップ」だとコメントしました。

日本時間7月30日に公表された決算資料によれば、全社の売上高は319億9,900万ドル(約4兆5,395億円)、営業利益は93億9,200万ドル(約1兆3,326億円)でした(為替レートは2023年7月31日時点)。広告事業の復調で、7四半期ぶりに増益しました。他方で、人工知能(AI)やメタバースへの「最も魅力的な機会への投資」を続けるために、データセンター・サーバーなどを含む設備投資や、レイオフに伴う退職金などの人件費が増加。これらが総費用の増加要因であるとしています。

XRデバイス開発やメタバース構築に取り組むReality Labs部門は、売上高が2億7,600万ドル(約391億円)、営業損失は37億3,900万ドル(約5,250億円)でした。通期業績は売上高6億1,600万ドル(約873億円)に対して、営業損失が77億3,200万ドル(約1兆円)に達しています。ただし、Metaは決算資料で「2023年のReality Labsの営業損失は前年比で増加すると予想」しており、英字メディアも「驚きはない」と報じています。

「予想」通りの損失拡大

Reality Labs部門の売上高は、過去8四半期で最低水準に留まりました。営業損失は前年同期比で33%増えています。このことついてMetaは、「VR/AR製品開発の継続的な取り組みと、エコシステムをさらに拡大するための投資により、営業損失は前年比で大幅に増加すると予想している」としています。


(出所:Meta)

Meta Quest3は「今秋ローンチ」と明言

CEOのマーク・ザッカーバーグ氏は自身のFacebookで、今期業績について「Llama2、Threads、Reels、パイプラインにある新しいAI製品、そして今秋のMeta Quest3ローンチと、最近見たなかで最も心躍るロードマップ」だと述べました。

Reatily Labs部門にも、「Meta Quest3は最初のメインストリームとなり、何百万人もの人々がこのテクノロジーを体験できる、入手しやすいデバイスになるだろう」と言及しました。巨大オンラインゲームプラットフォーム「Roblox」(オープンβ版)が近日提供されることにふれたうえで、自社開発のメタバース「Horizon」チームは「リテンションに集中」し、「アバターも大きく改善」「モバイルとVR/MRの架け橋になる」としています。

さらに、「メタバースとAI事業の両方について伝えたいことがたくさんある」として、9月27日にMeta本社から配信される「Meta Connect 2023」を「ぜひ視聴してください!」と呼びかけました。決算資料にもMeta Quest3は「今秋ローンチ」と明記しており、業績回復を追い風とした、メタバースへの積極投資が続くと見られます。

(参考)Mata IRRoad to VR

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