iPhone/iPad向けOS「iOS 17」のβ版(Beta 2)の配信が、テスター向けに開始されました。iPhone 15 Proで、アップルの空間コンピューター「Apple Vision Pro」で視聴できる“空間ビデオ”の撮影が可能になりました。
「Vision Pro」は、日本時間6月6日の「WWDC23」にて発表されたデバイスです。専用の「visionOS」を搭載し、カメラで取得した現実世界上にバーチャルな情報を重ねる「パススルーMR(Passthrough Mixed Reality)」的な表現を実現します。現実世界に拡張ディスプレイを配置することや、周囲に映る現実世界をダイヤル調整で”割合を減らす”ことで、VRのような没入的体験も可能と目されています。
海外メディアCNETなどの報道によると、空間ビデオは2本の動画を同時撮影し、ステレオ動画規格「MV-HEVC」で、3D立体映像化したものであるとのこと。
β版「iOS 17」の空間ビデオ撮影機能の情報を公開したM1さん(Xユーザー)は、現バージョンでは解像度は1920 x 1080に固定されていると説明。また「iOS 17」の設定欄では、野外での撮影が推奨されているそうです。
Spatial Video Capture for iPhone 15 Pro has been added in iOS 17.2 beta 2!
It’s currently locked to 1920 x 1080 at 30 FPS, and should be shot in landscape. pic.twitter.com/yLOmLoMlVR
— M1 (@M1Astra) November 9, 2023
「Vision Pro」は、空間ビデオをホーム画面などに表示して再生する機能を搭載しています。公開画像からは、映像の背景や端の“ブラー(ぼやけ)”を表示する機能も確認可能。映像の立体感を高めるためのシステムと思われます。
なお「MV-HEVC」の仕様は公開されており、アップル以外の開発者(企業)も空間ビデオの再生に対応したアプリを作成可能。Meta Questなどで使用できるPC操作アプリ「Virtual Desktop」は、すでに取り組みを進めているそうです。
(参考)UploadVR
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