映画事業で活躍しているカナダのIMAX社は、VR映画を始めとするVRコンテンツ体験スペースを、2016年内にアメリカの計6か所で開設することを発表しました。
またIMAXは先日、Googleと共同でハイエンド向け360度カメラの開発を行うことも明らかにしています。さらに今回のVRシアターで使用するVRヘッドマウントディスプレイとして、Starbreeze社が開発しているハイエンドのVRデバイスStarVRを採用するとのことです。
VRシアターではVR映画以外も
IMAXは今回開設するエンターテインメント施設に関して、360度映画を視聴するVRシアターだけに留まらず、ショッピングモールや旅行客が立ち寄る観光地としての側面も持つとしています。
GoogleやStarbreezeとのパートナーシップを活かして、家ではできない上質なVRエンターテインメントを提供する場を作りあげるとのこと。また、ハリウッドの映画会社・スタジオとのコンテンツ共同制作への意欲も示しています。
IMAXのCEOリチャード氏によると、「この施設でのVR体験はどれも10分程度のもので、価格は7-10ドル程度になる予定」とのこと。なお、テストを兼ねて最初に開設されるのはロサンゼルスです。
詳細な情報については続報が待たれます。
Googleと開発するIMAX VR Camera
Googleが2015年に発表したオープンソースの360度動画用技術「JUMP」。これはカメラを16個つなぎあわせる撮影技術と、撮影された映像を継ぎ目なくつなぎ合わせる編集技術から成るものです。
Googleは、この「JUMP」の技術を用いた360度カメラをIMAXと共同で開発することを発表しました。「IMAX VR Camera」と呼ばれるこのカメラは、高解像度でハイクオリティな映像を撮影できるプロ向けの製品になる予定で、映画撮影にも使用できるものになるとのことです。
VRシアターには視野角210度のStarVRを起用
IMAXが年内に開設を目指すVRシアター、使用するVRヘッドマウントディスプレイはStarVRであることが決まっています。
StarVRはスウェーデンのStarbreeze社が2015年から開発しているデバイスで、210度の水平視野角に加え、両眼合わせて5K相当の解像度を誇っています。Oculus Riftなど現在発売されているハイエンド向けVRHMDの視野角が110度、解像度が両目で2K相当であることを考えると圧倒的なスペックです。現在をパートナーに迎え、よりいっそう開発に力を入れているところ。(関連記事)
今回IMAXがアメリカに展開するVR体験スペースでは、Starbreezeが既に開発したVRゲームも体験可能コンテンツとして展示される予定です。
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(参考)
IMAX Plans to Open Six VR Theaters This Year – VRSCOUT
http://vrscout.com/news/imax-plans-open-six-vr-theaters-year/
IMAX公式サイト(英語)
http://www.imax.com/news/friday-feature-imax-announces-exciting-new-virtual-reality-initiative