Home » ゲームエンジン「Godot」開発元、Meta社とXR領域で協業 Meta Questへの対応力を強化へ


Meta Quest 2024.03.18

ゲームエンジン「Godot」開発元、Meta社とXR領域で協業 Meta Questへの対応力を強化へ

3月14日、Meta社はゲームエンジン「Godot」の開発元、W4 GamesとMeta Questシリーズに関する提携を結んだことを発表しました。両社は「Godot」を使って制作される、Quest向けゲームの拡充を目標として協業します。

「Godot」はクロスプラットフォームでオープンソースの2D/3Dゲームエンジンです。ライセンス周りでの“寛容さ”などが評価されており、2023年には同エンジンを使用したゲームが1,000作品以上公開されました。Meta社は以前から「Godot」を支援しており、2020年や2021年に資金援助や助成金を提供したことが報じられました。

Meta社とW4 Gamesは、提携を通じて「Godot」本体のパフォーマンス(OpenXR含む)と機能面を強化する計画です。具体的には、Meta QuestシリーズのVRデバイスに最適化されたリリーステンプレートの開発や、利用者がQuest用に開発する高品質のアセットの用意にフォーカスするそうです。

「Godot」は以前から「OpenXR」に対応していますが、最適化は不十分でサポート範囲も限られています。今回それらの“弱点”を改善することで、より実用的なゲームエンジンになるように目指すと思われます。

Meta社がW4 Gamesとの関係を強化した背景には、2023年9月に議論を呼んだ、ゲームエンジン「Unity」の新料金体系が影響している可能性があります。当時「Unity」は、一定以上の収益やインストール数に達した作品に対して、追加費用を課す方針を発表。各方面から批判を受け、直後に方針を転換した経緯があります。

現在、Quest向けゲームの多くは「Unity」を使用して制作されています。Meta社は「Godot」を支援することで“将来のリスク”に備えようとしているのかもしれません。

(参考)提供資料、UploadVR

Mogura VRはUploadVRのパートナーメディアです。


VR/AR/VTuber専門メディア「Mogura」が今注目するキーワード