Facebookは、VRゲームやアプリを体験中に、手軽に360度写真や映像をキャプチャできるプラグイン、360 Capture SDKを発表しました。
VR体験を妨げない低負荷なキャプチャを実現
Facebook開発者会議(F8)の1日目に、Facebookは将来のプラットフォームにおけるソーシャル性の重要さについて語りました。
VRは特に“体験してみないと分からない”という面があり、いかに手軽に、より伝わりやすく体験を共有できるかが課題です。
そうした中で、FacebookはVR体験の中で360度の写真や映像を手軽に撮影できるように、新たなVR向けプラグイン「360 Capture SDK」を発表しました。
360 Capture SDKでは、従来の360度カメラの多くが採用している「ステッチング」(複数の写真の境目をつなぎ合わせ全球映像にする手法)ではなく、「キューブマッピング」という手法を採用しています。
この手法は6方向のキャプチャを組み合わせることで実現され、低負荷な処理で済むため、Riftでは90FPSのVR体験を維持しつつ30FPSでの映像撮影を可能にしました。
VR体験をソーシャルなコンテンツに
360 Capture SDKを使用すると、360度写真/映像をニュースフィードにアップロードしたり、VRヘッドセットで再生したりすることができます。
OculusのソフトウェアエンジニアであるHomin Lee氏とChetan Gupta氏はブログで、「360度カメラと同じステッチング手法でのプラグインを考えていましたが、残念なことに360度写真をキャプチャしてステッチするには20〜40秒以上かかりました。キューブマップをゲームエンジンの中でキャプチャすることで、パフォーマンスの向上が実現しています」と述べています。
SDKは現在GitHub上で公開されており、興味のある開発者は利用し、自身のコンテンツに組み込むことができます。
海外でも日本でもブームになっているゲーム配信がVRでも手軽にできるようになれば、VRゲームの大きなブームになるだけでなく、ソーシャル体験やマーケティングのためのコンテンツを制作する手段ともなることが期待できます。
(参考)
VR Scout / Facebook Announces 360 Capture SDK(英語)
http://vrscout.com/news/facebook-360-capture-sdk/
VRFocus / Share Your Favourite VR Experiences With Facebook’s 360 Capture SDK(英語)
https://www.vrfocus.com/2017/04/share-your-favourite-vr-experiences-with-facebooks-360-capture-sdk/
Mogura VRは、VR Scout/VRFocusとパートナーシップを結んでいます。