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VR動画 2018.01.14

インテルが信じる没入型メディア 撮影スタジオ展開やスポーツ中継に注力

2018年ラスベガスで開催中のCES2018でのインテルの基調講演で、CEOブライアン・クルザニッチ氏は、Immersive Technology(没入型技術)の分野での現在の活動や今後のビジョンについて語りました。その中で、世界最大規模のVolumetric VR動画撮影スタジオ『Intel Studio』について発表しました。

3Dの立体的な映像を撮影できるIntel Studio

Volumetric VR動画撮影スタジオは、複数のカメラでさまざまな角度から映像を撮影し3Dの立体的な映像を作成します。これにより視聴者は撮影された映像の中を360度好きな角度から見ることができます。例えば、一台のカメラで撮影されたアクション映画では、敵と戦うヒーローの姿を固定された一点から鑑賞するだけでした。しかしVolumetric VR動画撮影スタジオでは複数のカメラであらゆる角度からの撮影を一度に行い、同じシーンを上から横から後ろからなど別の視点からの鑑賞を可能にします。

また、『Intel Studio』で撮影されたVolumetric VR動画では、登場人物の視点からの視聴が可能になります。たとえば街の中を走っている馬の視点から映画を楽しむことができるようになります。インテルは、映画会社のパラマウント・ピクチャーズと提携し、同スタジオを使用してVR、ARコンテンツを製作していくことを明らかにしました。

2017年はインテルにとって没入型技術を推し進める大きな一年となりました。大学などの教育機関でVRやARコンテンツの発展のために発足されたAcademic Purpose VR bundleに参加したり、2018年にグランドファイナルが行われる没入型eスポーツの「VRチャレンジリーグ」を開催したりと幅広い活動を行っています。

スポーツ観戦を没入型に

インテルは、スポーツ観戦を没入型にすることにも非常に注目しています。インテルは2024年までの契約で、オリンピック・パートナースポンサーシップ・プログラムに参加し、第5世代ワイヤレス通信である5Gインフラを活かしたVR、360度動画映像のプラットフォームを提供するとしています。来月2月に開催される平昌冬季オリンピックでは30種目のVRストリーミングを行います。これは、今までのスポーツイベントの中で最大規模のVR中継です。

http://www.moguravr.com/olympic-intel-360/

クルザニッチ氏は基調講演の終わりに「今もAIとデータの力を適用できる新しい方法を模索しています。この新しい方法が発見されれば、イノベーションのほとんどの分野に影響を与えることとなるでしょう。インテルはこの革命の最前線に立ち、自動運転やAI、5G、VRによるデータ駆動型の体験を実現していきます。テクノロジーが私たちの生活を楽にする可能性無限に広げるだけでなく、テクノロジーが世界をより良くする未来を想像し進んでいきます。」と語っています。

CES2018でのインテル基調講演https://www.intel.co.jp/content/www/jp/ja/events/ces/keynote.html

(参考)

Intel Give VR Update At CES 2018, Reveal Intel Studios / VRfocus(英語)
https://www.vrfocus.com/2018/01/intel-give-vr-update-at-ces-2018-reveal-intel-studios/

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