イングランド銀行は、2020年2月後半から発行が開始された新紙幣に対応するARレンズ(フィルター)を、スマートフォン向けカメラアプリ「スナップチャット(Snapchat)」上でリリースしました。
イギリス国内限定のARレンズ
新20ポンド紙幣は、2019年10月にデザインが公開されました。紙幣の表側にはエリザベス英女王、裏側にはイギリスの画家であるターナーの肖像画が描かれています。紙幣の素材は、紙製からポリマー(プラスチック)製に変更されました。
ARレンズは、端末のカメラを新20ポンド紙幣に向けることで動作します。レンズが紙幣に描かれたターナーの肖像画を認識すると、その部分にターナーの作品「解体されるために最後の停泊地に曳かれてゆく戦艦テメレール号」が、ARアニメーションで表示されます。なおARレンズは、イギリス以外の国では使用できません。
ARと紙幣
紙幣とARを組み合わせる試みは、今回のイギリスの試みが初めてではありません。アメリカでは、トランプ政権が採用を見送ったアメリカの20ドルの新肖像をARアプリで再現する“試み”が行われました。ロシアでも2018年、専用のARアプリに対応した、200ルーブル紙幣と、2000ルーブル紙幣の発行が開始されています。
日本では、2024年から各紙幣のデザイン(肖像)が現行のものから一新される予定です。イギリスやロシアのようにARに対応した紙幣が国内でも誕生するのか、今後の発表に期待したいところです。
https://www.youtube.com/watch?v=ClUFVu4ZRcI
(参考)Next Reality