Home » 米大学開発の指輪型デバイス、グーグルやフェイスブックも出資


テック 2020.02.10

米大学開発の指輪型デバイス、グーグルやフェイスブックも出資

米国の研究者らが、指のトラッキングを行うリング型のデバイスを開発しました。手首に装着する機器と連動し、高精度のトラッキングを実現。本デバイスは、AR/VRでの利用も想定されています。

指と手首、2つのデバイス

ワシントン大学の研究者グループが開発するのは、電磁気を用いたトラッキングシステム“AuraRing”です。このシステムは2つのデバイスから構成されています。まず、人差し指に装着する指輪型のデバイス。巻き数800回のコイルを内蔵し、小型バッテリーで磁場を作ります。消費電力はわずか2.3ミリワットということです。

もう1つが、手首に装着するリストバンド。3つのセンサーコイルを用い、前後左右、上下の5自由度(5DoF)に対応します。ダイナミック確度は4.4mmと、外部カメラを用いた指トラッキングと比較し非常に高い正確さが特長です。

この高精度のトラッキングと低消費電力を活かし、ARやVR、その他幅広いウェアラブルデバイスでの採用を意図します。

文字を書き、タップやフリック操作

AuraRingでは、指を使って空中に文字を書いたり、タップやフリックといった操作が可能になります。磁気センシングの導入により、カメラでは捕らえられない隠れた場所にある指の動きも捕捉。下記動画ではVR内での指による操作も含め、その一例が紹介されています。なおAuraRingは、人差し指以外の指や、様々な大きさの手にも対応するとのこと。

フェイスブックやグーグルも出資

現在のデバイス形状はまだ洗練されておらず、プロトタイプ版となっています。しかしコンセプトはシンプルであり、スマートウォッチのような手首に装着するデバイスと組み合わせた利用が考えられます。

今回の研究にはワシントン大学Reality Labの他、フェイスブックやグーグルも出資しています。指のトラッキング技術に関する各社の動向はこちらの記事から。

(参考)VentureBeat


VR/AR/VTuber専門メディア「Mogura」が今注目するキーワード