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AR/MR 2018.04.17

AR酸素マスクが運送会社で採用、飛行機火災でも視界を確保

スマートグラスメーカーのODGは、スマートグラス機能を搭載した酸素マスクのプロトタイプを発表しました。世界最大の総合航空貨物輸送会社であるフェデックス(FedEx)での採用が計画されています。

1999年に設立されたODG(Osterhout Design Group)社はサンフランシスコに拠点を置き、これまでにサーバーや小型ドローンなどを開発してきました。近年はARグラスにも力を入れており、独自のARヘッドセット「Rシリーズ」などを開発しています。

同社は先日、世界最大の総合航空貨物輸送会社であるフェデックス社と提携し、AR機能付きの酸素マスクのプロトタイプ「SAVED」を発表しました。

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火災時の操縦を支援

AR搭載の酸素マスク「SAVED」は、飛行中に火災が発生した状況を想定して作られています。酸素を供給するだけではなく、航空機に取り付けられたカメラやセンサーから得られた重要な情報をARグラスに表示します。火災による煙でコックピットが覆われ、視界が閉ざされてしまった場合にも、ARを利用して通常通りに操縦を続け、緊急着陸に備えられるようになることが期待されています。

航空業界全体に展開へ

今回のプロトタイプの発表に関して、ODGのCEOであるラルフ氏は「飛行中は明確な視界がすべてであり、この技術はフェデックスや、最終的には航空業界全体の救命手段となる」とコメントを発表しました。2018年4月現在、この「SAVED」はフェデックス社専用に設計されていますが、ODGは将来的にこの技術を民間航空機メーカーや軍用機メーカーにも提供する予定です。

(参考)ODG プレスリリースEngadet


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