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Vision Pro 2024.02.17

Apple Vision Proは眼鏡のまま使えますか?→使えません。その理由を説明します

北米で発売された空間コンピュータ「Apple Vision Pro」ですが、気になるのが「眼鏡をつけたまま使えるのか?」ということ。VR/MRヘッドセットMeta Quest 3では利用できましたが……。

結論からお伝えしますと、眼鏡のままでは使えません! 現状では、専用のレンズを別途注文するか、ソフトコンタクトレンズ(ハードはNG)を用意するしかありません。

そもそも眼鏡をつけたまま装着できるような、空間的な余裕がデバイス側にありません。本当に薄い眼鏡ならギリギリ入るかもしれませんが、おそらくデバイスのレンズとぶつかる恐れがあります。

また、今回の「Apple Vision Pro」には、コントローラーがなく、アプリやボタンの選択は、自分の目線で選ぶ仕様となっています。コツを覚えると、これがかなり快適なのですが、当然眼鏡のままでは目線の認識が正常にいかないこともあり、正しく操作できないことがあります。こういった観点から、Apple Vision Proでは眼鏡を利用できないことになっています。

さらに、デバイスを利用する際、iPhoneやMacと同様に本人確認が必要ですが、今回誰が被っているかを確かめる術として「虹彩認証」が利用されているのです。この虹彩認証は、眼鏡やハードコンタクトレンズでは正しく認識ができません。ちなみに、アプリを購入する際にも虹彩認証が必要になります(※虹彩認証ができないときは、ロック設定を調整した上で、パスコードでのログインであれば可能)虹彩認証を利用しないという逃げ道はありますが、その分、ログインなどの手間がかかります。


(ZEISSのVision Pro用視力矯正アクセサリ)

対策としては、前述のとおり、ソフトコンタクトレンズを購入するのが最も気軽です。他にレーシック手術などの方法もありますが、選択は自己責任で……。

また、Vision Pro専用の視力補正アクセサリが登場しているので、本体購入の際に合わせて購入するのも手段のひとつです(※米国では日本と異なり眼科の処方箋データの登録が必要)。

Apple公式で購入できる視力補正アクセサリは世界的なレンズメーカーZEISSのレンズです。老眼向けが99ドル、近眼向けが149ドル。現時点では公式でレンズを購入するしかありませんが、DIYでレンズを作っているユーザーも現れているようです。今後安価なサードパーティ製のレンズが登場するか気になるところです。

日本では未発売の「Apple Vision Pro」ですが、購入を検討している方は事前に備えておきましょう。

※日本国内におけるApple Vision Proの使用に際しては、総務省へ「技適未取得機器を用いた実験等の特例制度」に基づく届出申請を行っています。

(参考)ZEISSApple


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