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VR動画 2019.05.09

世界的な映画祭で注目を集める、VR映像作品たち

2019年4月24日から5月5日かけて開催されたトライベッカ映画祭。この映画祭ではVRコンテンツ専用の「VR ARCADE」と「CINEMA360°」の2つのエリアがあり、合計35個のVR映画・動画が集まりました。本記事では、その中から注目のコンテンツを5つピックアップして紹介します。

紀元前1万年の洞窟を共有する「Cave」

「Cave」は、紀元前1万年の洞窟を舞台にしたVRショートムービー。ニューヨーク大学出身のスタートアップ、Paralluxの技術を使用した作品です。この作品を見ている観客はアバター化され、ショートムービーを一緒に見ながら、観客同士の話を見たり聞いたりできます。

トライベッカ映画祭では最大16人まで同時視聴ができ、複数の人々が映像体験を共有しました。VRヘッドセットで視界を覆って視聴する以上、どうしても個人的な体験になりがちなVR映像コンテンツですが、「Cave」では「誰かと一緒にシェアしながら見る」という楽しみ方を提示しています。

「ドクター・フー」をVRアニメ化「Doctor Who: The Runaway」

こちらは英BBC放送の大人気TVドラマ「ドクター・フー」のVRアニメムービー。体験者は、13代目の“ドクター”であるジョディ・ウィテカーと一緒にミッションを遂行します。

本作にはインタラクティブな要素もあり、宇宙を救うためにドクターを助けながらストーリーを進めます。実際にドクター・フーの世界に迷い込んでしまったかのような体験ができ、ファンは必見。体験時間は13分ほどです。「Doctor Who: The Runaway」はOculus GoやOculus Rift、Gear VR、HTC VIVE向けにリリース予定です。

社会問題について学ぶ「The Key」

「VRで世界をよりよいものにする」プロジェクト、 “VR For Good” から生まれた「The Key」。この物語は、鍵を持った記憶喪失の女性と出会うところから始まります。やがて彼女の悲哀や失意に満ちた過去が明らかになり、体験者は、世界で多くの人々が直面している現実の問題——難民問題の深刻さについて学びます。

今回のトライベッカ映画祭において、VRカテゴリーで大賞を受賞した「The Key」。大賞の賞金は、全米で本作を体験できるようにするための資金になるとのこと。

どこか懐かしく奇妙な「Gymnasia」

こちらのストップモーションのVRムービー「Gymnasia」は不思議な体験をもたらします。トライベッカ映画祭で初公開されたこのショートムービーは、カナダ国立映画委員会、スタジオFelix&Paul Studios、Clyde Henry Productionのコラボとして制作されました。

荒廃した学校、どこかから聞こえる子供の声、ボールの音。そして現れる奇妙な人形。6分ほどの短い時間ですが、不気味で美しく、そしてどこか懐かしい体験ができます。こちらはOculus RiftOculus GoGear VR向けに販売されています。

Bonfire

こちらは「Crow:The Legend」を制作したBaobab Studiosの新作。映画「マダガスカル」の監督であるEric Darnellが監督を務めています。体験者は、地球に代わって人類が住むことが新しい惑星を探す途中でトラブルにあい、見知らぬ星に着陸します。そこで出会うさまざまな生物と交流することで、ストーリーは進みます。

本作の特徴は「体験者がとる行動により、話が分岐し、出てくる生物の反応も変わる」というインタラクティブなコンテンツになっていること。「Bonfire」は近日リリース予定です。

(参考記事)ENGADGETADWEEKgearbrainForbes


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