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Meta Quest 2023.11.15

アニメの世界に飛び込んだような感動! 寿司屋を救うVRアドベンチャー「Sushi Ben」クリアレポート【Meta Quest 3版】

今回は2023年10月19日に発売された『Sushi Ben』をご紹介! 海辺の街で地上げにあっている寿司屋を救うために、プレイヤーが便利屋となって街を駆け回るADVです。価格は2490円。対応機種は現状だとMeta Questのみですが、SteamやPSVR2などへの対応も発表されています。

開発はBig Brane Studios Incで、シナリオは『はーとふる彼氏』で知られる玻都もあ氏が担当。中田譲治、たかはし智秋、能登麻美子、子安光樹など、豪華声優陣による日本語吹き替えも施されているため、ローカライズは完璧。完全に日本のゲームを遊んでいるような感覚でプレイ可能です。

10月10日に発売されたMeta Quest3を買って新しいゲームを探している人。「最近VRゲームを遊んでないなぁ」という人。手軽だけどとにかく盛り沢山なゲームが遊びたい人。コメディタッチのアニメが好きな人。そういう人達にピッタリの1本となっています。

マンガのような演出とおバカな展開にテンション上がる!

物語はプレイヤーが海辺に位置する琴吹町へ引っ越してくる場面からスタート。大海原が一望できて桜が咲いていて自然がいっぱいで、雰囲気あるお寺と謎の巨大仏像があって、ネコも沢山いる。

おまけに下宿先の大家さんは天然っぽくて可愛い。最高の新生活が待っている!

……はずだったのに、成り行きで地上げにあってる寿司屋を救うことになり、地上げ屋に因縁つけられて散々な目に。不動産グループからやってきた地上げ屋の肩書が「処刑執行役員」「恫喝部長」とかムチャクチャなものだったり、新しいキャラが登場すると赤い書き文字でドドン! と名前が出る辺りは、人気アニメである『キルラキル』『プロメア』辺りの影響を直球で感じますね。

処刑執行役員の辻霧南さんがひざまずいた手下たちの背中を歩きながら、こちらにグイグイ近づいて脅してくる……このバカバカしい展開をVRで体感できる時点で「これだよこれ!」とテンション上がる!

登場キャラが演技をする横に「飛び出すマンガ」のようなコマ表示を出し、映像の情報量を増やしているのも面白いところ。VRで主観視点のADVだと、どうしても構図が単調になりがちな点を上手くカバーしています。コマのバリエーションが豊富なのも見ていて飽きさせないですね。

のどかな琴吹町、個性的なキャラクター、移住生活を満喫

ゲームの流れは朝起きる、街を回って困ってる住民を助ける、その過程でミニゲームに挑む、解決して寿司屋に誘ってめでたしめでたし……!を繰り返す1本道の構成。1回のイベントがコンパクトにまとまっており、30分アニメを続けて見るようなテンポ良いプレイ感覚です。最後は寿司を食べて終わる様式美が遊んでいて心地良いところ。

登場キャラたちもスパッツ元気っ子に筋肉ムキムキの女漁師さん、昆虫食にハマってるゆるキャン美少女に、病弱で人付き合いが悪くて浮世離れした神主さん(CV:速水奨)などなどバラエティ豊かで、ツボにハマるキャラが絶対に1人はいるはず。

寺息子の高砂兄弟などは特にいい味出してますね。ハイテンション過ぎる兄とダウナーな弟のボケとツッコミコンビ。

「歩くのが速すぎて視界から一瞬で消えるギャグ」が、VRだとより笑える点。

飛び回ってプレイヤーをガイドするマスコットキャラである付喪神のヒャクマルくんも、オーバーリアクションで場を盛り上げてくれる可愛い奴。やはりVRのADVはこういうキャラがいるとグッと遊びやすくなります。一度見たものに化けられるため、虫取り網になったり釣り竿になったりと大活躍。

移動方法は直接プレイヤーを操作するスティック操作と、マーカーで指定した場所にワープする操作の2種類が用意されており、併用も可能。回転設定などもいじれるようになっているため、3D酔いしやすい人も安心。ただ、ワープ移動だと段差を無視することが可能なため、スティック移動と併用するのが、もっとも快適ですね。活用すれば屋根から屋根へと移動できるため、気分は忍者。やはり寿司と言えば忍者なのか……!?

ミニゲームも、釣りに虫取り、卓球に弓矢におばけ退治に……と、盛り沢山。どれもガイドに従って動かすだけの簡単操作になっていますが、魚とのバトルや卓球でスマッシュを打つ感覚など、手軽にそれっぽい気持ち良さが味わえるのが上手い作り。ただ、デフォルメされているとはいえ昆虫が飛び回ってる姿は結構迫力があるので、苦手な人は気合が必要かも。ミニゲームが面倒ならオプションでスキップも可能なのでそちらで対応は可能です。至れり尽くせり。

最初は頼りなかった寿司屋の弁太くんの成長っぷりに、毎日のように町で巻き起こる珍事件、「まだ出てくるの!?」ってくらいに登場してフルボイスで喋る登場キャラ達、そして暗躍する地上げ屋コンビの動向にと、寿司が繋ぎ寿司屋が紡ぐノンストップのストーリー展開。

実にテンション高くて楽しく、進んでいくと登場キャラ同士の交流なども増えてくるのがたまらない作りなのですが……良いところで「To Be Continued」に!

公式によると追加エピソード制作中とのことなので、待て! 次回!

その他、一度見たイベントをもう一度やり直せるチャプターセレクトも、アップデートで追加予定とのことです。

明るく楽しいおすすめの作品! 琴吹町がきっと好きになる

ゲーム本編と同じく、記事の締めは寿司を食べて終わりにしましょう。

クリアまで7時間掛からないボリュームですが、イベントがギュッと詰まっているのでプレイ時間以上の満足感が有り。登場キャラに加えて、舞台になっている琴吹町も魅力的に描かれています。夜の風景がまた綺麗。

暴力的な展開も無く、明るく楽しくオススメしやすいVRゲームとして完成度高い1本。シナリオ重視のゲームだと意外とこういう作品は少なかったかも。まあ、地上げは十分暴力的かもしれませんが……血生臭い話などは無いので!

是非皆さんも寿司片手に琴吹町に飛び込んでみてください!

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