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VTuber 2022.10.30

この動画がすごい!今週のおすすめVTuber動画(10月22日~10月29日)

日々クオリティの高い作品がアップされ続けている、VTuber(バーチャルユーチューバー)や、バーチャルアバターで活動しているタレントの動画。その中から独断と偏見で「この動画は是非見て欲しい」というものをご紹介。話題のものから個性派まで、要チェック!

今回紹介した動画のYouTube再生リストはこちら

お邪魔しまぁす!

月ノ美兎の企画動画はかなり斬新なものでした。彼女がボイスドラマ的な演技をするので、それを流したスマホを一定の位置におくことでよりリアルにシチュエーションを再現をしよう、という試みです。
例えばお風呂場にスマホをおいて浴室の扉を閉め、ドアの外で彼女の声を聞くと、あたかもお風呂に月ノ美兎が入っているような空間が生まれる…。この考え方自体、非常に仮想的・バーチャルです。

ボイスを生々しくするというのみならず、逐一ネタを仕込んでくるのはさすが月ノ美兎。ボイスに物語性があって、展開がしばしば胡散臭くなります。同時に、実際はスマホは置いたままのはずなので画面は見えない、というのを利用してそこでもネタを盛り込んでいます。その上分岐ルートまであります。彼女のアイデアとエンタメ精神がみっちり詰まった動画です。

また月ノ美兎はアンジュ・カトリーナと一緒に「性癖食わず嫌い王」の動画もアップしています。「食わず嫌い王」の食べ物を性癖と置き換えて地雷探しをするというもの。普段から赤裸々に語り気味なふたりによる、フェチズムコンテンツに対しての掘り下げがひとつひとつユニークで、解釈違いや地雷探しがとても楽しい。ぜひとも色々なVTuberたちに対戦してもらいたい企画です。

【VRChatイベント】タイコたき火ダンスナイト2022/10/22

Maru-17が主催の、VRChatで行われた「タイコたき火ダンスナイト」の映像が今回もアップされました。アフリカや中東の音楽をベースとした太鼓の生演奏にあわせたき火のまわりで魂のままにダンサーが踊る、極めて原始的なソウルを、最先端の技術を用いてVRで表現するイベントです。今回は昼間にやったので「アフタヌーン」ですが、VRの世界は「ナイト」です。
VR空間内での光の捉え方やフォーカスの使い方が非常に巧みで、ダンスとたき火の熱がダイレクトに伝わってくるかのような映像になっています。

太鼓はもちろん生演奏。ダンスは元のダンサー以外の飛び込みもOK。個人のフルトラッキングでダンスをここまで繊細に表現できている、という技術面でも見どころがあります。中には3点トラッキングで華麗なダンスを披露する特殊な演舞も。この回では珍しい男性のベリーダンサーも参加しています。
現在VRChat内ではダンスイベントが増えつつ有り、誰でも学べるVRダンス教室や、ストリートスタイルのダンスバトルイベントなども開催されています。高いクオリティを持ったダンサーたちがVRChat上に増え始めており、リアル・バーチャル共に精力的に活動し始めています。VRミュージシャン層の拡大や、個人所有のVR機器技術の発達で、VRダンサーの存在は加速度的に話題になっていきそうです。

【第二回】Vtuber何人重ねても誰かわかるはず!

HIMEHINAの行ったこのクイズは、VTuberファンの仲間内でもやってみたい!と感じさせられるもの。複数人のVTuberの立ち絵を重ねて誰がいるか当てていくという、シンプルながらも難しいクイズです。

第一回目に続き、一緒に田中ヒメと一緒に考えて答えてみてください。特に後半二問はかなり難しめで、答えを見たあとに改めて問題を見直すと、アハ体験ができると思います。
わかりやすく、楽しく、老若男女で楽しめるスタイルの動画を作り続けつつも、音楽面ではがっちりハードに…という緩急がHIMEHINAチャンネルの魅力です。

社築のリズムゲーム講座 初心者編

プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミクの公式ページに、にじさんじ社築によるリズムゲーム初心者講座動画がアップされました。社築は大のプロセカ好きとして知られており、自身のチャンネルでもその腕前を披露しています。
彼の今回の動画は、あくまでも1ユーザーによる解説、というスタンスなので、声の解説以外ではほぼ社築自身が登場していません。ある意味これが、プロセカに対してのリスペクトを示す彼の姿勢なのでしょう。解説はきっちり行われており、いつもの社築の安心できる声色を聞くことができますので、ファンは必見です。
VTuberであること関係なしに、好きなコンテンツに向き合い敬意を持って仕事をするスタイルを見せてくれる、誠実なオタク・社築ならではの動画でした。

【61万人突破記念凸待ち】ようこそ、#ホストクラブルイズ へ。ご指名は??? ※プチお知らせあり【鷹嶺ルイ/ホロライブ】

鷹嶺ルイが行ったのは「ホストクラブルイズ」にホロライブメンバーを招く凸待ち配信。やたらと手慣れた尾丸ポルカが黒服店員としてサポートに入り、ショタや和風眼鏡、チャラ男など数種類の属性を持った「ルイス(演者・鷹嶺ルイ)」君が出迎えます。多属性ということで鷹嶺ルイ・ルイス側が女性陣を圧倒するかと思いきや…?

登場するホロライブのメンバーは全員揃ってツワモノ揃い。必死にもてなそうとするものの、まるでボスラッシュかのように、あらゆる手段でルイスを手玉にとって弄びます。特に白上フブキの「ホワイトブリにゃん」は猫又おかゆのホスト凸待ちにも登場した名物ホス狂い女子キャラクター。鷹嶺ルイに激しい愛をぶちまけるのみならず、配信中はTwitterも一時的に「ホワイトブリにゃん」に乗っ取られ、リアルタイムで他のお客様が来ているのを見ては嫉妬するというムーブを行い、見事ななりきりを見せてくれました。
天音かなたの関西おばちゃん、宝鐘マリン78歳など、最初から最後までアクの強い面々揃い。ホロライブメンバーのノリのよさ、なりきりプロレスのうまさがよくわかる、楽しい配信になっています。

【VR✕明太子✕ドラム=コンポーザー!?】メタカル放送局#19|メタバースカルチャーの最前線をお届け!【ゲスト:からし明太子】

VRChatで活動する様々な人をゲストに呼んでトークを繰り広げる、アシュトン東雲りんによる番組メタカル放送局。19回めのゲストは、VTuber音楽ファンからの人気が高いAMOKAのメンバーで、これからはサポートメンバーとして個人活動にも力を入れていくという注目のミュージシャンからし明太子です。

からし明太子が「曲を作りたい」「内面と向き合いたい」と考える中で、VR内の演者として表に出るのではなく作曲家としての活動を深めたいという、真摯な音楽家としての精神を語っていました。そもそもなぜこの珍しい格好なのか、オフのときはどうしているのか、なども掘り下げています。VRChatミュージシャンならではの活動や考え方の、生身の部分を聞くことができる回でした。

メタカル放送局では音ハメ動画でバズったキノピオPro、VR空間で路上ライブを続けているバーチャルストリートミュージシャン乙女雨、居場所集会を行いJapanTalkRoomを制作したやがて捨てられる補助輪など、VRChatで活躍をして文化を作っている面々が続々と登場しています。VRChatを何も知らなくても、VRChatの空気感がよくわかる、文化を記録した貴重な対談シリーズになっています。

【対談LIVE】再考「他者の属性で自己表現」【VRアバター】

蘭茶みすみのチャンネルでの対談は、アバターと性に興味がある人はぜひチェックしてください。メタバース上でアバターが「かわいい」に寄っていく現象や、アバターの性別がどのような影響を及ぼすのかを語る配信が行われました。参加しているのは「メタカル最前線」を運営しているアシュトン、VR風俗店「X-Oasis」の経営者兼キャストのKarin、プラモ制作バーを運営するトランスジェンダーのバ美肉ガンプラニューハーフのマッキーめぐみ、xR専門デザイナーにして学術系VTuberのよーへん

超越的な価値観になりつつある「かわいい」「KAWII」。シンプルな「かわいいアバターを使いたい」という思いが果たして男性性・女性性に関係あるのか、そもそもそのアバターの姿は目指していた自身の求めていた「個性」の姿なのか、性的な要素として「かわいい」を求めるのか、性的なものを切り離したくて「かわいい」に身をおくのか、そこまで深く考えないカジュアルな「ファッション」なのか、などなど意見が飛び交います。現実でニューハーフであるマッキーめぐみがVRに訪れた時、女性アバターの男性にどう接すればいいか迷った、というのは興味深い話です。

自分の本当になりたい姿になった結果、他の人がいやがる場合だってあります。コミュニケーションを取りやすいからあえて「かわいい」アバターを選択する人もいます。アバターを変更しても、身体の男性性・女性性から逃れられないこともあります。必ずしも何もかもが自由とは限りません。

メタバースにおけるアバター論・「かわいい」論・表現論・身体論・生きやすさ論が、多様な角度から語られています。集まっているメンバーがVRや性について深く踏み込んだ活動を、全く違う観点から行っている面々なので、それぞれの意見を聞くことで改めて自分の中のアバター論を考え直すきっかけができるはずです。

【#エプレ1周年】épeler 2nd Live『未来図』【柚子花・紡音れい・Flare Rune】

柚子花紡音れいFlare Runeによるユニットépeler / エプレの2ndライブが開催されました。全編無料でアーカイブを観ることができます。
クラウドファンディングを成功させて活動をスタートさせ、デビューアルバムが発売され、VTuberチップスにも登場し、収益化も通り、一周年を迎えた、といいことづくしのépelerですが、紡音れいがZERO Projectの解散に伴い引退せざるをえない、というところに追い込まれてしまったのが、今回のライブ。どんなにあがいても、少なくともこの三人の名前と姿で並んでライブをすることは、もう二度とできません。

1年の活動を経て、脂の乗ったパフォーマンスを見せてくれる3人。特にボーカル面での個性と技術力のある3人なので、歌声が揃った時のハーモニーは抜群です。
3人歌唱とソロ、デュオ歌唱を披露する中、柚子花とFlare Runeが歌ったのはHIMEHINAの「うたかたよいかないで」でした。この曲は別れの歌と見せかけて、実は強烈なエールソング。「うたかた」を「たたかう」に変えて、「次の世で逢おう」「またここで会おう」と仲間の腕を引く曲です。紡音れいという去りゆく友に向けての、頼もしすぎるふたりの歌でした。終始笑顔で、3人はしっかり舞台を披露しました。

「未来図」のMVが公開され、セカンドシングル「Pride Bride」も発売されました。épelerは企業などのバックアップのない、完全個人プロデュースのアイドルユニットです。紡音れいが引退せざるを得なくても、止まるという様子はépelerには全くありません。

紡音れいは引退するため名前はなくなり、Twitterは継続(名前は変更)する旨がすでに発表されています。VTuberとして考えるなら、彼女の魂がどうなるのかは今後わかりませんが、Twitterを追えば「紡音れいではなくなった表現者」を追うことはできます。「バーチャルタレント魂オーディション」から生まれ、そして一旦離れることになった紡音れいの魂を、柚子花とFlare Runeの熱意と共に、見守り続けたいところです。

【オリジナル曲】『エンリの花』/ REGALILIA 6th【公式MV】

江波キョウカ鬼多見アユムによる、Palette Project内ユニット「REGALILIA」の6THオリジナルソングが公開されました。「REGALILIA」はメタル系ユニットとして活動しており、ヘヴィなギターサウンドを聞かせてくれます。今回は鬼多見アユムをフィーチャーした楽曲になっています。

タイトルの「エンリ」は漢字で「厭離」。汚れた世を嫌って離れることです。無垢ゆえに、美しく生きようとして絶望し、厭世的になる様子を「孤独に死にゆく鬼のようで」と表現し、悲しみをたっぷり含んだメタルサウンドと混じり合います。中音域に感情を乗せることに長けている鬼多見アユムの歌声と、クリアーな高音域の張り詰めた感覚が見事な江波キョウカのボーカルの混じり合いが、クオリティを高く押し上げているのを感じさせる作品です。

【オリジナル曲】『願い星』/ Altimate!! 5th【公式MV】

七海ロナ藤宮コトハ神菜コハネによる、Palette Project内ユニット「Altimate!!」の5THオリジナルソングが公開されました。「Altimate!!」は王道のアイドルとしての芯を持って活動しているユニットです。
ピアノソロからはじまるOSTER project作詞作編曲の今作は、キラキラの光あふれるような心地のいい作品。王道アイドルというのは難しいもので、どれだけ聴く人の心をダイレクトに掴めるかが問われるものですが、今作の3人の歌のバランスはユニゾンもハモリもばっちり。晴れた空高く突き抜けるように、のびのびと通る声が気持ちいい作品に仕上がっています。
「一筆書きでなぞる光の線 遠く離れた僕らを引き寄せるための道標」とポジティブな感情を届けてくれるこの作品、こちらからもペンライトで光を送りたくなります。

Palette Projectは「REGALILIA」「Altimate!!」と、シティポップ中心の「Sputrip」の3つがグループ内ユニットとして活動しています。Sputripは6THオリジナルソング「Starry☆Melody」が1月前にMVが公開されており、こちらはキュート度マックスのポップな作品になっています。
3つのグループは曲風は全く違いますが、まっすぐな視線で前に進みたい、という思いはそれぞれの形で表現されています。それぞれの歌を聴き比べると、Palette Projectというグループの魅力が見えてきます。

ボールプールの幽霊 – 裂鬼

VRapperの裂鬼の新作ラップ「ボールプールの幽霊」は、才能と焦りが若さの中で混迷し、負のスパイラルに落ちる様子が克明に紡がれている作品。創作活動をしたことのある人はもちろん、誰もが聴いて、歌詞のどこかに心当たりが発見できると思います。共感性が高い作品だからこそ、後半の三歩進んで二歩下がる感覚がより生々しくなります。

自身の声質をうまく活かしたリリックが魅力です。言葉の響きが音楽そのものになるようなラップスタイルなのもあり、より内容が受け止めやすい作品になっています。
「ボールプールの幽霊は笑った 愛想笑いだった」のパートを、感情をこめつつこめすぎない絶妙なさじ加減で歌っているのもポイントです。

リリック、イラスト、Mix、動画制作まですべて一人でこなしている裂鬼。みずみずしいセンスが活かされたリリックの選び方と、聴きやすくすんなり言葉が入ってくるボーカルをフル活用した作品が多くアップされています。実力と、挑戦し続ける情熱にあふれた、注目のVRapperのひとりです。

【Official MV】空、泳ぐ【RineiroN】

クッコロ・セツ个亞巫めい笹百合ねね無常りんり天秤ひなみによるバーチャルアイドルグループ「RineiroN(りねいろん)」の1stオリジナルソングMVが公開されました。「楽曲派」を名乗っているように、EDMスタイルのサウンドはかなり骨太。全員のボーカルクオリティが高いのもあり、音に厚みのある曲に仕上がっています。

5人の歌声はそれぞれかなり個性的。自分の歌のよさをしっかり前面に出しつつも、お互いをちゃんと引き立て合う重ね方になっているのが魅力です。特にサビ部分のオクターブをまたいだボーカルの重なり合いのきれいな響きは、今後の楽曲表現の幅の広がりを期待させてくれます。
少女性強めのメンバーが集まっている「RineiroN」の最初の曲に「少女のままでいられない」という歌詞があるのは気になるところ。彼女たちの歩み始めた道筋、追い始めるなら今です。

『 先生のこと好きになっちゃう 』ver.天川はの

天川はのがアップした新しいカバーMVは、VTuberを見慣れている人ほど仰天すると思います。Live2DスタイルのVTuberで、ここまで表情を繊細に出しながら歌えるのはかなり珍しいです。
アンニュイな表情も、リズミカルな口の開閉も、切ないボーカルにぴったりな頭の動かし方も、全体的に薄暗い光の使い方も、曲の表現としては完璧。
後半の涙を流しながら激しく歌う様子は、あまりにも生々しくてドキッとさせられます。今までも数多くの、Live2Dでの動きと表情を活かしたMVをアップし続けてきた彼女ですが、以前の 『 身体は正直だって言ってんの 』共々、今作はLive2D歌唱動画としてトップクラスの表現力を感じる映像になっています。

切なさと、その裏にある強さを突きつけるような、キュートながらも激しいボーカルはかなり印象に残ります。特にラストの、悲しみと諦念と前向きさの詰まった歌声、そして表情は必見。天川はのが持つポジティブさもうまく反映されています。

動きがメインの意味深な動画もアップされています。何を訴えたいのか、どういう感情なのかがしっかり伝わってくるような、見ている側の感情を刺激してくる映像は見事です。ここに彼女の物語性も、詰まっているようです。

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