Oculus Riftの開発入門書登場!書籍版『主婦ゆに!』発売

Oculus Riftで楽しめるVRソフトの開発、と聞くとどれだけ高度な技術が必要なんだろうと、怖気づいてしまう人も少なくないのではないでしょうか。

筆者も、「手軽にOculus Riftのコンテンツを作れる」なんてことは夢にも思っていませんでした。

プログラミングもしらない1人の主婦がOculus Riftのコンテンツを1ヶ月で作ってしまった企画「主婦ゆに!」を知るまでは。

Twitterで一連のやりとりが行われた「主婦ゆに!」はTogetterにまとめられています。その内容を元に、この度、書籍化され2月27日に発売されました。この企画について改めて紹介するとともに、書籍の内容を紹介していきましょう。

「主婦ゆに!」とは

「主婦ゆに!」は、初音ミクが大好きでしょうがないとある主婦(@Somelu1)が主人公。Oculus Riftを使って初音ミクと握手できるコンテンツ『MikuMikuAkushu』に出会い、その制作者であるGOROman氏(@GOROman)や開発者たちからOculus Riftのコンテンツの作り方を習うという企画です。

この企画はTwitter上でのふとしたやりとりからスタートしました。最初の数日間、ツールである「Unity」のダウンロードの仕方やマウスのホイールの使い方を習う主婦さんは、まさに初心者そのもの。

しかし、GOROman氏ほか先生たちの教えもあって、あれよあれよという間に1ヶ月で初音ミクを目の前で踊るコンテンツを作ってしまいました。そして、さらに3ヶ月もすると初音ミクが登場するゲーム『Mikucoro』(非公開)を制作し、Oculusのコンテンツを展示するイベントOcufesで、展示したのです。

その制作の経過はTwitterに全てログとして残っており、主婦さんがたどった道をなぞることも十分可能です。一見難解なプログラミング概念を日常の言葉に噛み砕いて理解していくやりとりは、誰もが分かりやすい絶好の教材になっています。

姉妹メディアのもぐらゲームスでは主婦さんとGOROman氏のインタビューを掲載しています。 

なぜプログラミングをしたことのない主婦が3ヶ月でゲームを作れたのか?~「主婦ゆに!」インタビュー~ -もぐらゲーム

さらに充実した内容の書籍版「主婦ゆに!」

この「主婦ゆに!」は、初心者向けの内容が詰まっているだけではありません。読んだ人に「自分にもできるかも」と思わせる力をこの企画は秘めています。主婦ゆに!を見てやろうと思った3ヶ月後には自身もOcufesでコンテンツを展示する側になっていたという開発者もいます。

今回の書籍化に際しては、大幅な内容の充実が行われました。

第1章で書かれているのはミクさんが目の前でダンスするまでの主婦さんがたどった道のりです。そして、新たに書き下ろされた第2章では、初音ミクと見つめ合うコンテンツ『Mikulus』の作り方が紹介されています。モデルであるMMDを組み込んでから、目線を合わせる機能など、いかに体験をより没入感のある本格的なものになるのかかなり踏み込んだ丁寧な記述は必見です。執筆をしたのは、先生役の1人を努め、トランスフォーマーやソードアートオンラインなどのVRデモを作ってきた開発者の瀬川佳久氏です。

なお、Oculus Riftの開発に関する本として発売されるのは2冊目。2014年末に前述のOcufes主催する団体の代表桜花一門氏(@oukaichimon)、個人開発者のゆーじ氏(@yuuji)が執筆した『Oculls Riftで嫁と会える本』が出版されています。こちらの本は、初音ミクのコンテンツにとどまらず、Oculus Riftの特徴や酔いの防止といった、VRコンテンツを作る上で欠かせない情報が充実しています。VRのコンテンツを最初期から作ってきた2人の開発者のノウハウが見事に詰まっている。こちらも初心者向けなので、必読です。

Oculus Riftの普及は数々のコンテンツやそれらを展示するイベント開催を通じて、個人開発者が中心になって盛り上げてきました。そのノウハウがこのように書籍という形で次々と登場しています。気になった人はまずは本を眺めるところからでも初めてみるのもいいのではないでしょうか。

Written by すんくぼ