手持ちのスマートフォンで手軽にVR体験を楽しめるモバイルVR。しかし、Amazonで検索をかけるとあまりにも多くの種類のモバイルVR用デバイスが見られ、どれを買ったらいいか分からないと思います。
参考までにMogura VR編集部では全てのデバイスを実際に検証し、一つ一つレビューしていきます。
第8回は『HooToo VRメガネ HT-VR002』。ちなみに、HT-VR001は前回の『VR BOX』にそっくりな見た目をしています。Amazonの子供用テレビゲーム・体感ゲームのカテゴではベストセラー1位の本製品。実力はいったいどれほどのものなのでしょうか。早速レビューしていきます。
ヘッドバンドつきのヘッドマウントディスプレイ(HMD)ですので、手で支えなくても使用することができます。
今回のレビューでは、スマートフォンは「Xperia Z5 Premium」、イヤホンはソニーの「MDR-NWNC33」を使用しました。また、執筆者の視力は0.01の近視です。
HooToo ultra VR BOX HT-VR002の特徴
HooToo ultra VR BOX HT-VR002には、磁石式のスイッチがあります。
このスイッチは、画面をタップすることができる機能を備えています。
Google CardboardのデモやYoutubeを視聴する際の再生・一時停止など、アプリによってタッチを使う場面がある際にはスイッチは便利です。
しかし、VR体験のできるアプリケーションに途中でタッチさせることを考えたアプリが少ないので、このスイッチの使用機会は少ないかもしれません。また、今回レビューに使用した「Xperia Z5 Premium」では、スイッチを動かしても反応しなかったりと、動作は不安定でした。
そのほかの特徴として、「臨場感を演出するため」という理由でシェードが付属しています。
これをスマートフォンを装着するHMD前面に装着すると、「臨場感が増す」とのこと。
このようにスマートフォン装着時に使う留め具を外して、装着することができます。
しかし、視野角が狭まるばかりで、「臨場感が増す」どころか減っているように感じるため、一体何のために付属しているのかは分かりません。
スマートフォンはHMD前面を開けて専用の留め具に載せて蓋を閉じて固定する形になります。
IPD(瞳孔間距離)の調整はHMD下部のスイッチで調整が可能ですが、ピントの調整はできませんでした。
頭にかけるベルトは頭を横に一周するベルトと、頭の頂点を半周するベルトの二本で構成されており、Gear VRと同じ構造です。
HooToo ultra VR BOX HT-VR002の優れている点
視野角ですが、上下左右の端に意識的に視線をやると細く黒い縁が見えるような感じがします。そのため、ここが気になると画面がスクリーンのように見えてしまうかもしれません。
しかし、普通に使用していてそこまで気になるほどスクリーンのように見えるものではないので、十分合格点ではあると思います。
ただし、メガネの出し入れはスポンジの構造上やりづらいものでした。一回り小さいメガネならばHMDへの出し入れがしやすかったので、メガネの大きさには注意が必要です。
メガネをかけずに使用した場合、0.01の近視ではぼやけて見えました。
HooToo ultra VR BOX HT-VR002の悪い点
優れている点でも書きましたが、上下左右の端を意識するとスクリーンのように画面が見えてしまうかもしれません。
また、顔と密着するスポンジ部分の、鼻と密着する部分から光が漏れてくるスペースが空いています。これも気になると没入感を削ぐことになります。
HooToo ultra VR BOX HT-VR002の総評
視野角に関しては没入するには十分の性能だと思いますし、そのほかに大きな欠点がある製品でもないので、ベストセラー1位であるのも納得できるものでした。
VR体験をしたい場合に購入するには良い物だと思います。オススメです。
デバイス名:HooToo VRメガネ HT-VR002
メーカー:Hootoo
価格:3299円(7/14現在)
視野角:102°
IPD調整:可
眼鏡の使用:可
対応スマホ:4.6-6インチのスマートフォン
良い点:十分没入できる視野角
悪い点:視野角を気にし始めると少しスクリーンのように見えるかもしれない。