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VTuber 2023.09.17

この動画がすごい!今週のおすすめVTuber動画(~9月15日)

日々クオリティの高い作品がアップされ続けている、VTuber(バーチャルユーチューバー)や、バーチャルアバターで活動しているタレントの動画。その中から独断と偏見で「この動画は是非見て欲しい」というものをご紹介。話題のものから個性派まで、要チェック!

【東京ドーム】お化け屋敷にモコピを付けて挑んだらどっちがビビりかハッキリすると思うんです。【怨霊座敷 呪いの硝子窓】

ホラー大好きなぽんぽこと、ホラー超苦手なピーナッツくんが挑んだのは、東京ドームのお化け屋敷「怨霊座敷 呪いの硝子窓」。許可をとって撮影できているだけでもすごいことなのですが、モーションキャプチャー機器「mocopi」を使って自分たちのリアクションデータを記録しよう、というバーチャルな試みを行っています。

外で動きのみのデータを記録し、あたかもその場にいるようにトレース、アバターを見せる、というのはmocopiならではの新しい撮影方法です。キャプチャーはしっかりできており、ふたりの反応がはっきりと見えます。途中から映像非公開の部分もあるのですが、モーションキャプチャー技術の向上のおかげで、かなり生々しく楽しめます。

【アニメ short film】夏の終わりに線香花火 2022 フルバージョン

くろいもふは先日「ガンでVTuberをやめようと思った日」という、自身のドキュメンタリーアニメーションをアップしていました。そちらはポジティブに、現実の話を具体的に描いていましたが、今回アップされた「夏の終わりに線香花火 2022」はガンと向き合い闘病していた真っ只中に作った作品で、SFです。作者は「当時の心情を色濃く反映しすぎていたという理由で、ラストシーンはカットされ、YouTubeにはアップされませんでした」と述べられています。

自身の心情を重ねたであろう物語とセリフは、ドキュメンタリーアニメの動画とあわせて見ると、その表現の意味がぐっと深まって見えます。それをきちんとダイナミックな形でエンタメとして魅せるSF映像は見事。撮影アングルやレイアウトなどのこだわりも含め、映像技術力の高さがよくわかります。ドキュメンタリー版とは別の、一人のVTuberの生き様の表現として、ぜひ観てほしい作品です。

【3D/#ヴィラン面接 】悪人大歓迎!?集まれにじさんじの極悪人!【ルイス・キャミー/にじさんじ】

ルイス・キャミージョー・力一レオス・ヴィンセントの三人による「ヴィラン面接」が実施されました。にじさんじの悪の組織構成員を増やすべく行われたこの配信、最大のポイントは3人が3Dなだけでなく、面接にきた人たちの中にも3Dで参加している人が多い、大人数コラボだというところです。リアルタイム3D配信でこれだけの人が出入りし、映像上ほぼ破綻していない、というのは技術的にも大きな見どころです。

個性の強いヴィラン側三人が、個性の強い面接者を評価しつっこんでいく、にじさんじという箱をフル活用したテンポのいい配信です。壱百満天原サロメのたかぶる悪役令嬢スタイルや、ヴィランゴを目指す周央サンゴの反抗期の子供感など、それぞれのデフォルメされたキャラクター性も魅力的。そもそも魔王であるえま★おうがすとがレオス・ヴィンセントにジャイアントスイングを食らうシーンは、VTuberの映像としても斬新でした。

【仮病】リスナー!私の早退、止められるもんなら止めてみな!!【Vtuber/瑠璃野ねも】

視聴者参加型の企画配信が多い瑠璃野ねも。今回は彼女が仮病を使おうと頑張るのを、視聴者がありとあらゆる発言で引き止めるという、まるでレイドボスイベントのような内容。双方のプロレス力が問われます。

体温計の数値をあげるための手段が多彩。しかも視聴者の目を隠すために視力検査の目隠しを用意したり、脚立を使って照明であたためようとしたりと、視聴者に対抗するべく準備しているネタが斜め上かつ豊富。笑わされつつも、その下準備力に感心させられます。
特に後半は畳み掛けるように、想像をこえるような温めネタを連発。完璧なオチまで含めて配信一本での完成度がものすごく高いです。

瑠璃野ねもは2DのVTuberですが、多彩なネタをこなすだけの動きが画面上でなされており、なにをやってもいい自由度を想像力で駆使しています。奇想天外な展開はリアルタイム配信に参加してコメントを書き込んでこそ100%楽しめそうです。

【音楽】70年代フォークはどこから来て、どこへ行ったのか…?リスナーさんおすすめの曲と共に昭和へタイムスリップ!

桃仁しのが行ったのは日本のフォークソング史を語る配信。こういうピンポイントに昭和を語る配信は、VTuberでは非常に珍しいです。60年代、世界の若者たちの激しい感情を表現していた文化が日本に入ってフィルターがかかり、ギター弾き語りの独自文化として広がったというスタートから、70年代後半ニューミュージックの時代まで、おおまかな流れが見える配信です。

リスナーのおすすめを話題に出しながら、かなりしっかり調べて当時のことを紹介しているので、日本フォーク文化に興味がある人には入門編としてもおすすめです。70年代の日本の空気がイメージしやすい桃仁しのの解説は、昭和マニアVTuberとしての彼女の本領がフルに発揮されています。

桃仁しのは、時代を語る鍵となる昭和サブカルチャーを取り上げたクイズ配信も行っています。難易度も適度で、昭和サブカルチャーの重要ポイントを改めて振り返るのにもってこいな内容です。

【#鬼灯わらべ生誕祭】笑顔になれる✨切り抜き鑑賞会🐶👹🦊【犬山たまき/稲荷いろは】

犬山たまき稲荷いろはが行ったのは、鬼灯わらべの生誕祭です。といってもこの回、誕生日配信としては非常に特殊。鬼灯わらべは卒業しているためこの場におらず、彼女のことを大好きなふたりとファンが本人不在のままお祝いしています。

鬼灯わらべは「ばあちゃん」と呼ばれ、おおらかな性格とちょっと天然な発言でとても愛されていた存在です。
たくさんある彼女の切り抜き動画を見ながら、ふたりは鬼灯わらべのここが好きあそこが面白い、と思い出を語り合います。

鬼灯わらべの現在の立ち位置はかなり特殊です。配信者としては諸事情でVTuberを卒業しているのですが、自身の技術を生かして「のりプロ」所属の動画師として活動中で、名前も表に度々出ています。
バーチャルな存在でありつつ配信はせず、事務所に所属してクリエイターとして活動する、という彼女のスタイルは新しい可能性を産んでいます。現在「のりプロ」はオーディションを行っていますが、彼女のようにクリエイターであることが重要視されており、必ずしも配信者としてバリバリやるだけが目的ではないようです。クリエイター×VTuberの新しい活動スタイルとして、注目を集めています。

それとは別に、鬼灯わらべのことが大好きな犬山たまきは「紫苑」のカバーMVで、自身の寂しい感情を表現しています。卒業時には送り出す思いをこめて「天使にふれたよ!」のMVをアップして愛情をたっぷり表現していましたが、今回は祈るような歌声とセンチメンタルな映像が胸に刺さります。鬼灯わらべを犬山たまきが今も心から大切に思い続けているのがよくわかる、ラブレターです。

【#ご当地VTuber】#ご当地Vめぐり旅 徳島編🌀【九十九みな/ゲスト:蒼藍アオ】

神戸生まれの人工知能九十九みながシリーズで行っている「ご当地Vめぐり旅」。日本各地のご当地VTuberを招いて、その地域に行ったような気分になれる写真満載で話をじっくり聴いていく配信です。今回は徳島のご当地VTuber蒼藍アオがゲスト。

鳴門の渦潮のようなメジャーな話題から、謎の位置にある小僧像やホットケーキうどんなどの徳島のVTuberからしか聴けないようなコアなネタまでたっぷり聴くことができます。蒼藍アオが知識量豊富で解説が聴きやすく、質問に対して理由なども含めしっかり答えているため情報への信頼感が高いです。聞き上手で話題を引き出すのがうまい九十九みなのトークが、落ち着きがあって聴きやすいのも魅力です。

タトゥーを入れる&とる仕組み【皮膚科学者の解説配信】

皮膚科学者の鈴懸リノアが行ったのは、タトゥーに関してのかなり本格的な解説配信です。タトゥーが生まれたのはいつなのか、どうやって入れているのか、除去は可能なのかなどを徹底解説しており、これを見ればタトゥーが皮膚にどういう影響を及ぼしているか、科学的な部分がひととおりわかります。

最大の問題であるタトゥーを消すことが可能なのかについては、今までのタトゥー除去手術の話題もしっかり紹介しながら、現在の手法について細かく解説しています。技術のすごさを知れば知るほど、いかに大変かもわかるので、タトゥーを入れるかどうか考えている人はこの配信を聴いて再考するのもいいかもしれません。

素敵な女の子 feat. Kaichirock – Re:ELLA Station (Official Music Video)

Re:ELLAのアップしたオリジナル曲は、MVの構成が映画のように凝っており、最後まで見応え抜群です。歌詞の女子の心理表現にあわせて大胆な演出を盛り込み、幸せそうな動画配信者の彼女と、やさぐれた夜の彼女を描写。中でも配信中に彼に殴られたのを理由にピアスの穴を空けようとするシーンは生々しすぎてゾクリとさせられます。

家庭内DVや彼氏とのいざこざ、 メイクをしていい子と言われる表の顔と、傷だらけになって苦しんでいる本心。現代少女のリアリティをむき出しに表現した歌詞を、「キュートな女の子」を徹底して感じさせる、それでいて激しい情念も伝わってくる歌唱力で表現しています。歌い方自体が、メイクで装った「素敵な女の子」そのものです。
「同情するなら愛をくれって 欲情するなら首を絞めて」という軽快かつ皮肉に満ちた歌詞が秀逸です。曲の最後のエンドロールは映画そのもので、隅々まで見せ方へのこだわりに満ちた作品です。

[MV] The sea / Whale Taylor【ホエテラ】

ホエール・テイラーの新曲「The sea」は、海の中のゆったりした落ち着きを表現したような作品です。静かに潜っていくようなメロディの中、泳いで近づいてきてくれるような歌声がとても印象的です。
英語の歌詞の中では、孤独がうたわれています。スマホを取り出してSNSで書き込んでも、誰も自分のことは知らず、ひとりぼっち。けれどもホエール・テイラーの歌は手を差し出します。「In this vast ocean Hand in hand Never let go(この広い海で 手をつないで 決して離さないで)」と、ポジティブに力強く歌う歌声は、とても頼もしさと優しさに満ちています。

先週もホエール・テイラーはオリジナル曲を発表しています。自身の歌声が持つ温かさと包容力、率直に感情を伝える芯の強さをしっかり活かした楽曲は、完成度が非常に高いものばかりです。

【オリジナル楽曲】粛聖!! ロリ神レクイエム☆ / しぐれうい(9さい)

配信中に生まれた、しぐれういのもうひとつの姿、しぐれうい(9さい)。それがまさかの3D化をとげ、ついには配信ライブ、そしてオリジナル曲まで完成しました。前回出てきたのが1年3ヶ月前。かなりのサプライズです。

ニコニコ動画的なファンのノリを再現した映像(制作は鬼灯わらべ)と、それを突っぱねるしぐれうい(9さい)。徹底してファンのロリコンを断罪して気持ち悪いと突っぱね続ける普段の配信スタイルが、そのまま歌に織り込まれている、とても楽しい作品になっています。もちろん普段の配信を知らない人でも、ロリコンおにいちゃんおねえちゃんリスナーがロリしぐれういを追っかけるプロレス構図は見てすぐわかると思うので、安心して作詞作曲のIOSYS節の音楽と、癒やし系毒舌ボイスのしぐれういの歌声が楽しめるはずです。
MVはアニメーションでぐいぐい動くシーンも入っており、ファンサービス作品としても、ロリコンネタ電波ソングとしても一級品です。

3Dライブはあまりのかわいらしさに、ロリコンにならずにはいられないキュートさ満載。それでいてロリコン視聴者たちを容赦なく切り捨てるスタイルで徹底しており、決して媚びません。
一方でステージではロリソングの数々を、レベルアップし続ける歌唱力とダンス力できっちり仕上げられています。キャラ作りとショーの見せ方、視聴者とのプロレススタイルをバランスよく提供して楽しませてくれる、一流エンターテイナーの姿が見られます。

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