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VTuber 2023.06.25

この動画がすごい!今週のおすすめVTuber動画(~6月23日)

日々クオリティの高い作品がアップされ続けている、VTuber(バーチャルユーチューバー)や、バーチャルアバターで活動しているタレントの動画。その中から独断と偏見で「この動画は是非見て欲しい」というものをご紹介。話題のものから個性派まで、要チェック!

【アバター体験】世代や人種を越える?他者との対話や共感にも?VTuberときのそら&佐久間洋司と考える|アベプラ

ときのそらが出演する、有識者たちと真剣に「アバター」の意味を考える番組がABEMA Primeで放送されました。
この回ではアバターを使う利点について、深く掘り下げています。AI Vtuber紡ネンを運営する株式会社PictoriaのCEO明渡隼人インタビューや、COVERの撮影スタジオ取材、大阪大学大学院 大阪・関西万博 大阪パビリオンのディレクター佐久間洋司によるコメントなど、思想面の話と現状の話、これからの展望の話が詰まった番組です。

最初期デビューをしているときのそらは「VTuber」という自身の立場から、全く知らない出演者に対して、勘違いしやすい部分も含めて自己のあり方を語っています。たとえばバーチャルとリアルは別なのか?という出演者の素朴な疑問に対して、どこにいても自分は「ときのそら」であることを明言。佐久間洋司も「ときのそらさんはいつでもときのそらさん」とフォローするワンシーンもありました。
リアルアイドルからの「ときのそらさんは私のようなアイドルの仕事につこうとはならなかったんですか?」というアクターとVTuberをわける考え方の質問に対して「アイドルになりたかったので今私はアイドル活動をしています」と自身のアイデンティティを語るシーンは、ときのそらがVTuberをどういう視点でいるのかがよくわかるやりとりのひとつです。
実際にやっていないと答えられない話が続出です。自分のスタンスを明確に語るときのそらの発言と、認識されることで生まれる「個性」「存在」「アイデンティティ」としてのVTuberについてわかりやすく解説する佐久間洋司の発言は、VTuberファンにとっても改めて認識を深められる内容なので、必見です。

色によって味が違う?!サクラクレパス【効きラムネ】【個人Vtuber】

笑々夜けい浅桜あわね笑々夜けいちゃんねるにアップされたのは、サクラクレパスのコラボ商品であるラムネの「効きラムネ」を行った動画。女の子ふたりがラムネを飲みながらわいわいする、ほんわか楽しい空気が魅力的です。

注目したいのはふたりのテキパキとしたやりとりと、会話の聴きやすさ。YouTuber的な企画を進めていく中で、一切ダレがないのはふたりの会話技術の高さならでは。やらせ感もなく、編集が入っていないうようなポイントでも会話に無駄な間がなく、スッキリと進行しているのはふたりのトーク技術ゆえでしょう。
また編集技術も非常に高いです。ふたりを引き立てるようにテロップを入れながら、面白い部分の盛り上げ演出が自然に入っています。ごちゃごちゃさせずに、必要なところでスパッと入れるまとめかたに好感を持てます。

2D、3D、ぬいぐるみと使い分けながら、滑舌のいい話し方とテンポのいい会話とまとまりのある編集で作られている、笑々夜けいちゃんねるの動画。内容の楽しさもさることながら、動画構成と技術のレベルがとても高いので、VTuber動画制作の教科書的に見ても面白いです。

【名古屋ディープスポット】名古屋ドラァグクイーンの店がスゴすぎる!【BarPiece】

これはお面…いやVTuberです! 名古屋を表も裏もディープに紹介している裏名古屋奇譚の新作動画は、ドラァグクイーンのバー。VTuberの動画としてはかなりインパクトがある楽しい空間の映像を見せてくれます。

乾杯のコールが配信できないレベルだったらしく、頻繁に消されているあたりに、この空間の楽しさが見えます。
こういう生の楽しさはやはり現実世界に飛び出せるスタイルで行ってこそ。裏名古屋奇譚のふたりの今後の突撃に期待がしたくなります。

3DアバターのAR技術を用いた「顔だけVTube」rシステムも既に導入しています。おめがシスターズなどが利用しているこのスタイルは、外に飛び出してVTuberのビジュアル・キャラクター性を活かせるのが特徴。裏名古屋奇譚の外出レポートスタイルにはぴったりあっているので、こちらがどう活用されるのか楽しみです。

ブランドいちご!?

歯が主役の、かわいい中にアイロニー強めな物語動画シリーズ再び。カルト的人気を誇るまりの歯が、久しぶりに動画をアップしています。今回のテーマは、インターネットのフェイク情報。

まりさんの歯の声質がかわいらしいためほんわかした世界に見えますが、中身はリアルをえぐる内容多めで、かなり現実に対して痛烈。YouTuberのあるあるに対して、鋭い部分を突きながら、小ネタをたくさん盛り込んで笑わせる要素もたっぷり。短い中にあらゆる要素が詰まった、大人向けエンタテイメントです。

過去にはものすごい頻度で動画をアップしていたため、アーカイブ量が尋常じゃないまりの歯。言葉選びひとつひとつがとてもセンスあふれているので、是非過去作品もチェックしてみてください。

樋口楓とシスター・クレアの入れ替わり?雑談配信

樋口楓シスター・クレアの雑談配信が行われました、と書くといつもどおりなのですが、聴くと違和感にすぐ気づくはずです。あれ、声が…!?
VTuberは外見と精神(魂・アクター)が揃ってアイデンティティになるものですが、こういう魂入れ替わりは元SEEDsをはじめ、以前からにじさんじでは行われていました。今回は全く魂そのまま入れ替わりではなく、片方が片方をできる限り再現している、というのがポイント。ものまねではなく、それぞれによるキャラクター性の再現エンタメ、でしょうか。
ただ「入れ替わりました」と言う証明がないゆえに、第三者が言い切れないのもVTuberの面白いところ。色々な可能性を加味して、そのまま受け取っておくのが、VTuberの楽しみ方かもしれません。コメント欄のノリの良さとあわせて見てほしい配信アーカイブです。

【オリジナル曲】ONE (Track.WICSTONE)【Vsinger】

普段の話し声がかっこいい歌うたいガンマンのビリー・ローハイド。トラックに乗せて歌うラップ曲のタイトルは「ONE」。この「ONE」「ワン」「1」がリリックの随所に色々な形で登場し、それぞれの意味がうまく歌詞全体の重要なポイントになっているので、是非意識しながら聴いてみてください。
声の響きのよさを生かしたボーカルパートは、前向きな強さを伝えてくれます。ラップパートのはっきりした発音とリズム感は、聴く人の気持ちをどんどん上げてくれます。クラブのフロアでかかるアンセムになりそうな、完成度の高い作品でした。

すくう【オリジナル】

穂茂むぅながアップしたのは、イラストの不思議さ、美しいピアノの音色、耳に残る言葉、聴いていて耳に残る声が心に入り込んでくる、オリジナルの新曲です。
「仮想の命は生きている。幾重もの感情がいのちを命たらしめている 意思が命を生かし殺す」「肉の体で地べたを歩き生きることが 罰だと信じなければいけない程辛い」などの、そっと語るようなポエトリーリーディングが印象的。綴られる言葉の数々は、直接的ではありませんがバーチャルの命とリアルの命の両側面を感じさせられます。どちらにおいてなのかは受け止め方次第ですが、生と死の意味を改めて突きつけられる、聞く人の価値観に問いかける作品です。

Transparent Town / Tadani miki :MUSIC VIDEO

夏の始まりにぴったりな唯野みきの新曲シティポップが披露されました。透き通るような音色にこめられたアンニュイな空気感を唯野みきはしっかり受け止め、ちょっとビターな心理状態を大人びた歌声で、しっとりと表現しました。

落ち着きの中に感情が秘められた歌声は、軽快なリズムにドンピシャにあっておりとても聴きやすいため、ドライブなどでかけたい一曲に仕上がっています。VRChatで撮影したMVも非常にハイクオリティで、色味の使い方やカメラの扱い方にセンスが感じられます。

【オリジナルMV】Rain’s memory – shiroAN

このまま永遠にループしていたくなるくらいの、chillな心地よさ。shiroANのオリジナル新曲はlo-fiガールを彷彿とさせるようなアニメーションと、キュートで聴きやすい雨音にぴったりな歌声が心を安らかにしてくれる作品です。ちょっとずらしのあるリズムも、雨の日の空気感に良く合っています。

shiroANプロジェクトはちょっと特殊で、普段の動画やショートとは別に「歌唱キャスト」が設けられており、MVで歌っているのはそちらの人物になります。今回の6弾目から歌唱キャストは山崎エリイになっていることは明言されています。こういうことができるのも、コンテンツとしてキャラクター的側面のあるVTuberだからこそでしょう。

Trigger/七海うらら (Official Music Video)

七海うららのオリジナル新曲は、エレクトロスイングで有名なFAKE TYPE.を作曲に招いた作品。と同時にイラストに寺田てらを起用したことでデフォルメ感も大幅にアップ。かわいさ、やんちゃさ、かっこよさが共存するMVになりました。

数多くのジャンルのボーカルをこなす七海うららは、声の使い方が多彩です。今回の作品の中だけでも、パワフルなボーカルパートと、声を荒げる尖った歌い方のラップパート、ガーリーなかわいらしいパート、そして絶叫とめぐるましく表現手法を変えており、彼女の歌唱力のオンパレードを楽しめます。常に攻めの姿勢で音楽に挑戦している七海うらら。入りのがなりテクニックなど、今回も新しいボーカルテクニックをどんどん深め、自分の技術として武器にしています。

水星 × 今夜はブギー・バック nice vocal meets Yuri on ICE / 美波,大橋ちっぽけ covered by CLOHAN

サムネイルのかわいらしいイラストで油断していると、入りの一声目のガチの歌唱力に驚かされるのがCLOHAN – 黒斑 –のカバーMV。エフェクトなし、シンプルなピアノだけの曲だからこそ、その歌声がむき出しになっており、本物なのが伝わってきます。
CLOHANはのふたりの女声ユニット。ふたりとも声の響かせ方がとても豊かなので、ハモリパートに入ったときの音の広がりが見事です。それでいて声質がはっきり違うので、個性と個性が絡み合っているのも感じられる、聴き応え抜群のデュオにです。今回のMVではイラストを零が、インストを詩が作っており、多才さも披露しています。

数々の難曲に挑んで、自分たち独自の作品として昇華しているCLOHANのふたり。選曲にもこだわりが見られます。どの曲もハイクオリティなボーカル揃いなので、過去MVも是非チェックしてみてください。

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