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VTuber 2021.12.05

この動画がすごい!今週のおすすめVTuber動画(11月27日~12月3日)

日々クオリティの高い作品がアップされ続けている、VTuber(バーチャルユーチューバー)の動画。その中から独断と偏見で「この動画は是非見て欲しい」というものをご紹介。話題のものから個性派まで、要チェック!

今回紹介した動画のYouTube再生リストはこちら

《BAEWATCH》SCHOOL STARTS! – Ep. 1

hololiveENのHakos Baelz(ハコス・ベールズ)がアップしたのは、ギャルゲー風の会話劇…なのですがよく見るとHATSUNA、FUMI、MIYU、ITSKO、MURASAKI、SHIIKAと出てくる6人全部、ハコス・ベールズ。パット見ただけだと声が全然違うので戸惑いますが、見事にギャルゲー属性のバラバラな性格を演じ分けています。

全編、流暢な日本語で演技を交えて話していることに驚かされます。字幕は英語です。逆もできたでしょうけれども、あえてこの形式にしているあたりに、彼女のこだわりが見られます。
6人のハコス・ベールズ、それぞれあまりにもキャラ立ちはっきりしているので、今後エピソード展開が楽しみです。なお先生役にはまさかのあの人が…?

【いろは】裾野市斎場旧施設

さいば萌は様々な斎場を撮影して紹介する、かなりレアな映像を記録・紹介しているVTuber。今回のように、現在使われていない旧施設の様子をタイムリープして見せてくれるという、VTuberならではの見せ方で斎場を見ることができる、貴重なチャンネルです。

人が居ない早朝に撮影されているため、斎場だけをしっかり見ることができます。解説も詳しく、どういう変遷があったか詳しく紹介。炉の名前が「い・ろ・は」だったあたりに昭和を感じます。

すさまじい量の映像がアップされており、いたずらに不安を煽ることもなく、誠実に愛を持って文化としての火葬場に向き合うさいば萌。事実確認したこと以外は断言せず、冷静に分析しているのも信頼できます。日本の火葬文化を知る際には欠かせない、資料動画と研究解説のチャンネルになっています。

【新章#00/オリジナルアニメーション】子ノ神モカ【ヤンデレ新人Vtuber】

子ノ神モカが公開したオリジナルアニメーションが実にOH MY GOD。短い中に切なさと哀しみと病みと茶番が詰まった作品です。シスターとは一体…?
このミニアニメーション、本編のライブ配信にもそのまま反映されていますもともと彼女は天界で神様のお仕事をしていたところ、人間様が好きで近づきたく、神様として成長するためにやってきてシスターに拾われた存在。それが気づけばダンボールハウスに。
このあたりは彼女のリアルな事情と絡んでいるのですが、それをエンタメとして昇華し、さらに作品化しているあたりに才能を感じます。子ノ神モカの新章、今から応援すれば彼女の新たなスタートを追いかけられます。

【アニメ】突然ごめんなさい!!!!【アルタ=イル/MAHA5JP】

MAHA5JPのアルタ=イル。普段は配信メインでしたが、登録者数アップを目指すべく奮起し、アニメ動画投稿を開始しました。
これがかなり凝った作り。超絶ハイテンションな彼女の語りと性格の明るさを活かしながら、全力で視聴者を楽しませてくれます。特に二本めのガチ恋動画については、途中でツッコミを入れたくなりつつも、後半はVTuberならではの納得感もあり、面白い中に考えさせてくれる部分も。
このスタイルの動画は定期的に作るのがものすごくハードではありますが、新規層が見る際には配信よりも敷居が低くキャッチー。アルタ=イル入門としておすすめできる内容です。

苺病くすり、2周年に過去の記憶らしきものを振り返るが……

独特のガーリーなファッションセンスと謎多き背景、儚い歌声と、愛と哀と孤独と病みとで強い人気を誇る苺病くすりが、活動2周年を迎えました。今回はデビュー時2019年のVlogをアップ。2019年当時にアップされた動画アーカイブは見られなくなっているため比較ができないのですが、果たしてこれは再アップなのでしょうか…? そもそも今に連なる記録・記憶として受け取っていいものなのかもわからない。「奪われた記録をたどろう」「いまのきみは何回目のきみ?」という概要欄のコメントがあまりにも気になります。

基本的にはデビュー時の話題そのままなので、ファンなら聴いた内容だと思います。最近見はじめた人だと、個性的な歌動画の子の印象が強いと思うので、何事かと思うかもしれません。旧衣装なのが逆に新鮮です。
とりあえず彼女の全貌を知っている人はいない・本人もわかっていない中での活動2年目なので、まずは活動を見守って行きたいところです。もしかしたら新しい発見をするかもしれないですし、記憶を奪われるかもしれませんし、今回のように過去の記憶が突然戻ってくるかもしれません。あるいは、別の記憶が浮上するかもしれません。

表現者として「今」があり、ファンが観測した「今」が過去になった時に、その表現は事実か虚構かわからないものに変貌を遂げかねない。彼女の事実自体はどうもありそうなのですが、どこにあるのかは最新の配信で再びわからなくなってしまったので、是非リアルタイムで追ってほしいVTuberです。

キミへ。

極彩夜(めさいや)ういがアップした活動2周年記念の動画は、自身のバーチャルとしてのありかたを明示する、優しくもハードな内容でした。
元々人間ではなく、オカルト団体「パソコン俱楽部」で生まれた電子の存在。インターネットを通じてアクセスしている並行世界で生きています。「こっちから、そっちの宇宙へは、観測できる範囲のどの時間軸にもアクセスできるんだ」「私たちは、同じ時間を、生きてるわけじゃ、ない。」。こうなると「誕生日」という概念そのものが崩れます。

バーチャルな存在としてのVTuberは、人間と同じ時間軸で生きている場合もあれば、世界そのものが異なるため時間が一致しない場合もあります。その部分をどういう距離感で接するかが、VTuber自身のあり方の大きな問題になります。極彩夜ういは観測によるズレで本当の誕生日ではないとしつつも、「記念日」として今回を迎えました。これが歩み寄りであり、人類を電脳に救済したいという思想の現れでもあります。

ちなみに極彩夜ういのLive2Dアバターはものすごい可動域を誇っており、ぐいぐい動くアニメーションでMVを撮影したりもしています。技術者として、イラストレーターとしての活動にも注目です。

【VRアート】冬の入口、少し遅めの秋をリアと探しに行こう。【VRぶらり旅 / 全身3D】

RIAが芸術の秋にあわせて、VRで空間内の水中ギャラリーを探索する配信を行いました。アート作品が並んでいる場所なのですが、空間そのものが巨大な水族館のような作品になっており、歩いているだけで楽しくて仕方がない。どこをとっても美しい情景を見ることができます。

VR空間を利用した360度VRアートも見に行っています。こちらは自身がアート内に入り込んでいるので、そのサイズ感がよくわかり、圧巻です。これはぜひとも自分で体感しに行きたい!
VRでの世界のアートは絵画や彫刻を超越した、想像力次第でいくらでも可能性が広がるものです。今後の表現の広がりは、チェックしておいて損はなさそうです。

【 #女の格付けV 】格付けしあう女たち『クールな女SP』【杏戸ゆげ / 島村シャルロット / 獅子王クリス / 大浦るかこ / 宗谷いちか / あにまーれ】

2018年から続く宗谷いちかの名物企画シリーズ「格付けしあう女たち」が開催されました。今回はクールな女SPとして、774.incの杏戸ゆげ島村シャルロット獅子王クリス大浦るかこがゲスト。確かに比較的落ち着いた話し方のイメージのメンツ……かと思いきや「(色が)」とついていました。

こういう企画だと、発表されるたびにキャッキャとみんな大騒ぎでクールさは無しの楽しさ。元気いっぱいの宗谷いちかの司会で場は盛り上がり、(色が)クールなメンツのかわいいところがバンバンでてくる女子会です。
設問について「参加者による予想」と「視聴者の予想」を両方聴くことで比較し、イメージチェックできるのが楽しいところ。「作り笑いが上手そうな人」「お釣りを黙って持って帰りそうな人」「私服がダサそうな人」など、(色が)クールなメンツだからこそ、ギャップが面白い質問揃いです。

雅羅蛇 / らびあんろーず

らびあんろーずの5THオリジナル曲「雅羅蛇(がらじゃ)」はエキゾチックなメロディとセクシーな歌声が魅力の、妖艶さあふれる作品。魅了された瞬間に、蛇に呑み込まれてしまいそう。それも幸福そう。

大人びた色気を振りまくパートと、コケティッシュに詰め寄るパート、歌い分け方も見事。あらゆる形でリスナーを誘惑してくるかのような作品なので、ぜひとも絡み取られる体験をしてみてください。

☿ アイオライト / 八瀬すずか 【 #Vtuber #Vsinger #オリジナル曲 】

幻想的なメロディと、重なり合う声が美しい八瀬すずかの1stシングルが登場しました。高音でハモり合うパートの声の広がりは必聴。八瀬すずかの歌唱力が一発でわかる、光が差し込むかのような歌声です。

虚構、境界、存在、いのち。今この瞬間に生きていることを歌う彼女の言葉は、バーチャル世界で今を精一杯生きていく輝きに満ちています。VRChatを駆使した映像も非常に美しいMVなので、是非そのワールドを実際に見に行ってみたくなります。

somunia – Psykhe

somuniaの新曲MVで気になって仕方ないのが、右下のカウント。2018 08 01からスタートし、2021 11 30で終了。これはちょうど彼女が活動してきた時間です。
ウィスパーボイスの儚さが魅力的な彼女の歌声はそのままに、今までの幼い少女風のMVのから一転。大人びたスタイルのMVと歌詞に驚かされます。「曖昧な幼い衝動 柔らかい身体を継ぐ それから僕達はまた パルスの心臓を辿るの」「変わることも 変わらぬことも 美しいと 君に証明するから」という歌詞が意味深です。
タイトルの「Psykhe(プシュケー)」は精神・魂を表現する言葉です。儚くも強い今回のボーカルは、somuniaがこれからバーチャルの存在として活動していく上で、今回の「変わること」「変わらぬこと」で表現していくという、決意表明にすら聴こえます。どうあろうとsomuniaの生きる魂の美しさには変わりはないはず、彼女の表現を見続けたいところです。

天使(代行)が「劣等上等」歌ってみた!【covered by ラングドシャ】

天使代行ラングドシャの新MVは、高音の発声が問われる人気曲にして難曲のカバー。サビだけじゃなくどこもかしこも高いキーのこの曲を、音程がブレることなく、苦しそうになることもなく、一貫して通る声で歌い上げています。ゆえに力強さ半端なし。誰にも負けるものかという強烈な意思が伝わってくる作品になりました。

そしてMVの自作イラストがかっこいい! 原作をリスペクトをしながら自身をぱきっとした絵柄で再現。ポップな作品にさらなる攻撃性を持たせたことで、ラングドシャのパワーを見せつけてくれる作品に仕上がっています。

なないろの朝 ¦ by 心導しるべ (Cover/歌ってみた) – YouTube

心導しるべがアップしたカバー作品の原曲は、変拍子をテーマにしたコンピレーションアルバムの作品なだけあって、聴いていて混乱するくらいに拍子が七色に自由自在な作品。ボカロ用に作られたこの難曲を、見事にスウィングして表現。ピアノの上を飛び跳ねるような歌声を披露しました。軽やかな歌声を聴けば、この曲が好きで楽しいから歌っているのだ、というのがしっかり伝わってきます。構造がハチャメチャに難しい曲を普通に歌うことができること自体に、彼女の高い歌唱力を感じます。

目が醒めるまで covered byりんりん/Hibiki Bison

映像が心を掴んでくる、りんりんHibiki Bisonによるデュエットカバー作品。影になっている男性らしき人物と、二次元バーチャルな少女りんりん。古びたフィルムで撮影したかのような映像の中で、次元を越えたふたりは夜風に揺れています。色が塗られていたり、かと思ったら線画になったり。そして歌にあわせてスーッと消えていく。りんりんの映像描写のセンス、抜群です。

Hibiki Bisonの低く響くブルージーな歌声と、りんりんのキュートでキラキラした少女のような歌声のバランスがまた絶妙。原曲は大人の男女の関係を描いた作品ですが、こちらはバーチャルとリアルの儚い境界線を描いているかのよう。

普段はかわいらしさ抜群の歌を披露しているりんりんですが、時々尖り尽くした表現活動をしているので、今後どのような新しい作品を見せてくれるのか目が離せません。

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