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【第1回VTuberサミット:中編】VTuber業界が直面する課題、そして今後の人気飛躍の可能性とは?

(※本記事はTokyo Otaku Mode Inc.より許諾を得て、同社のブログ記事を転載しています)

 前回は、バーチャルYouTuber(以下、VTuber)の現状や業界拡大について議論した「VTuberサミット」の第1回目。中編となる今回はさらに話を掘り下げ、同業界の今後のポイントや課題について語り合った。

「第1回 VTuberサミット」サミット参加者一覧

【亀井智英】
Tokyo Otaku Mode Inc.の創業メンバーの一人( https://www.instagram.com/hidek77 )。現在は同社代表取締役会長。経済産業省クールジャパン官民連携アドバイザリーボードの現メンバー。本サミットの発起人。

【高田順司氏】
大手YouTuber向けプロダクションで役員をつとめ、現在は独立。
株式会社hayaoki 代表取締役 ( https://twitter.com/uchu_jin )
事業開発やYouTubeなどの動画関連のアドバイザーなどを行う。

【大坂武史氏】
Activ8株式会社の代表取締役。「キズナアイ」も参加するバーチャルタレント支援ネットワーク「upd8」を運営。

【AO氏】
人気VTuber「輝夜月」のボス。

【谷郷元昭氏】
VR/AR技術を活用したキャラクターライブ配信やVTuberを展開するカバー株式会社の代表取締役。人気VTuberの「ときのそら」や「ロボ子さん」などを手がける。

【宗像秀明氏】
株式会社アップランドの代表取締役。広告代理事業やアプリ開発、VRプラットフォーム「VR LIVE」などを展開。人気VTuberの「電脳少女シロ」や「ばあちゃる」なども手がける。

【塚本大地氏】
株式会社DUOのCEO。人気VTuber「ミライアカリ」の展開やVTuber事務所「ENTUM」の運営を中心とした事業を手がける。

脅威は巨大資本より大物プロデューサーの参入

亀:
では、次の話題に入ります。VTuber関連は今後、大手企業や大物プロデュサーの参入が十分考えられます。そのあたりに関して思うことがある方はいらっしゃいますか?
AO氏(以下、A):
聞いているかぎり、大物のアニメプロデューサーとかアイドルプロデューサーが入ってきそうだという話です。ハチャメチャなバトルロワイヤルになりそうな予感です。
谷郷元昭氏(以下、谷):
業界をぜひ動かしてほしいですね……。本当に、色々話ありますよね。こう話している最中にもメッセ来ますもん。
一同:
ハハハ!
A:
自分はあまり焦っていないです。というのも、お金だけ投資して成功している事例をまだ見たことがないというのもあって。逆にできていたら、いくらでも来ていると思うんですよ。現に、名前は出さないですけど、何か超強い座組みでやりましたといって、大コケしているところもあるので。そういうのを見ていると「金じゃないな」と思います。
塚本大地氏(以下、塚):
なるほど。
A:
あと、お金持っている人が入ってくるというよりかは、プロデュース力のスゴい人が参入する方がインパクトあると思います。アイドル業界も歴史は長かったのに、秋元康さんがプロデュースするAKB48が入って来て、また一気に跳ねたじゃないですか。そういう風に、面白いプロデュースをできる人が入ってきたら、爆発するVTuberが増える気がします。

https://www.youtube.com/watch?v=vDbIS4B85Us

(カバー株式会社のVTuber「ときのそら」。5月には新衣装を披露し、7月には株式会社ロッテ「クーリッシュ」の企画にも出演)

高田順司氏(以下、高):
演者を囲うお金的なリソースもあるし、モーションキャプチャーとか映像を作る技術的なリソースもゲームのリソースも持っている。けれどもYouTubeのアナログな部分、人を抱えてのマネジメントや、そもそもYouTubeの仕組みが分からない。そこはやってみると分かるんですが、クリエイターのパーソナリティに合わせて運用する大変さが一番の参入障壁。だから「お金の問題じゃないな」と思います。
亀:
YoutuberとVTuberの違いで感じることは?
高:
一つはパフォーマンス時間ですかね。VTuberは、歌わせたり踊らせたり、1時間以上長くパフォーマンスできる。そこがエンタテインメントとして可能性の幅が広いと思います。

VTuberとYouTuberのバッティング問題

A:
ウチは案件の仕事はあまりやっていないんですけど、今のVTuber見ていると、マネタイズって案件が大きいじゃないですか。問題はできることできないことがあって、現状VTuberにくる案件はほぼほぼゲームとかだと思うんですね。例えば普通のYouTuberであれば、スポンサーのドリンクを飲んだりできるけど、VTuberはそういうことができません。
高:
たしかに。
A:
これ、けっこう真面目な問題。VTuberって今増えていて、しかもゲームって、別に三次元もVTuberもできちゃうんですよ。だからこのかぎりあるパイを奪い合うことになるもっとVTuberにしかできないタイアップの方法を作らないかぎり、お互いを食いつぶす結末にしか見えないですね。
亀:
おもちゃメーカーとかから、ライセンスを許諾して商品化しますよみたいな話もありますよね。それで商品紹介とか、ゲーム紹介のタイアップとかとはまたわけが違っている。色々考えて、話を聞きにいったんですけど、数%の取り分の世界。
大:
数%の取り分では、事業としてやっていけないと思うんですよ。VTuberが4千人に膨らんできていますけど、余力のある運営チームから「こういう未来があって〜」とか情報発信が必要です。VTuberもビジョンなく進むと、結果として行き場がなくなります。
A:
プロダクション自体は今作られている方がいると思うのでいいんですけど、もっと運用、仕事を卸すフェーズに問題があると思っています。そっちが増えていないし、VTuberの案件が狭くて、三次元とのパイの奪い合いになっている。マネタイズを考えないと、トップの稼げるやつだけ残って、中間層以下はどんどん撤退し、最終的にポシャッて業界がなくなると思います。
昔のニコ動でその現象が起きました。だから大事なのって、トップではなくてその1個下、2個下のレイヤーで、少なからず小遣い稼ぎでもいいから、少しでも儲かるスキームを構築しないと、全員が共倒れすると思います。
亀:
文化が根づかない。
A:
そうなんですよ。これが一番ヤバいなと今思っています。ここに対する解はまだないと言いますが、自分たちだけでは解決できない。意外と皆それに気づいていないというか、大手さんからお金はどんどん入ってくるんですけど、皆トップを獲ることしか考えていない。そうではなくて、その下を支えないと、トップを獲っても下見たら誰もいない、ということになる。かなり根深い問題だと思いますね。

VTuber注目勢は「げんげん」と「ミソシタ」!?

https://www.youtube.com/watch?v=5ZGbZXpJNfI

(異色の男子VTuber「げんげん」。動画ごとに世界観が変わる設定が注目されているが、2018年3月末から7月現在までの期間中、動画投稿はストップしている)

亀:
ライブチャットサービスとかがVTuberに興味を持っているという話をよく聞きます。喋りが上手くてパフォーマンスできるとメチャクチャ稼げるというので、そっち側の人たちも、何か今色めき立っているらしいです。そこはそこで異質なところなので、VTuberがメディアに取り上げられることも今後出てくるかなと思っています。ライブチャットみたいな仕組みだと投げ銭システムもありますし、収益面から考えると、本当に始まりそうな感じですね。
谷:
ウチもライブチャットの問い合わせ来ました。「紹介してくれ」って。
A:
ライブチャットは、今急激にレッドオーシャン化していますよね。だから、今新しいのをふっと出したところで、もうユーザーがあまり見る気起きていないんですよね。「今追いかけているので十分です」という状態になっちゃっている。
亀:
供給過多になっているんですね。
一同:
なっちゃっていますね(異口同音に)。
A:
おそらく今、ライブチャットのユーザーターゲットはほぼオタクだと思うんですよ。でも普通のYouTuberはいわゆる一般層がターゲット。一般層は母数がデカイので、色々出てきても何かしらで見てくれる機会がある。けれども、かぎられた母数の中でオタク向けコンテンツばかり出てくるので、多分もうオタクたちは、自分の推しが決まっていて「もういいです」となっちゃっています。ぶっちゃけ「くまモン」みたいなキャラが出た方がいいと思います。
高:
美少女系ではなくて?
A:
くまモンみたいな子供たち向けのキャラクターが出てきて、新しいユーザーを獲得していかないと、母数が増えないですね。
塚:
それは流れで自然と生まれると思っています。例えばYouTuber界隈だとヒューマンビートボックスみたいな一芸がまず流行って、次にゲーム系が来て、トーク系、メイク系、そして食レポ系……と来ています。
亀:
ほうほう。
塚:
僕はバーチャルラッパーとか来ると思っています。今ってビジュアルがかわいいとか、女性とか、オタク寄りだったんですけど、バーチャルラッパーがかっこいいリリックを歌うのがウケると、またちょっと別のフェーズに上がる気がします。そうしたら別カテゴリのものもウケて、VTuberもYouTuberみたいに裾野が広がっていく予感がします。
高:
注目しているVTuberはいますか?
宗像秀明氏(以下、宗):
「げんげん」を注目していました。
A:
ある意味、自己表現の幅を広げた感じですよね。
塚:
はたしてバーチャルなのか、リアルなのか……みたいな。あれをよりキレイに洗練したもの、まともな人にウケるものがカスタマイズされて将来出てくると思います。
A:
「ミソシタ」はどうですかね?
この間、ウチの経営会議で「ミソシタがめちゃめちゃ面白い」ってなりました(※編注:本サミットは、ミソシタが6月15日にメジャーデビューする以前のGW中に実施しました)。

https://www.youtube.com/watch?v=zhLcjI8jTT4

(ポエムコア系VTuber「ミソシタ」。株式会社ポニーキャニオンから2018年8月にメジャーデビューすることが決定している)

塚:
これも、フォーマット変更したバージョンと比べてくると、拡大する可能性はあると思うんですよね。
A:
運営は個人?
大:
たぶん個人…ですかね。
亀:
深夜放送みたいな。
一同:
(ミソシタの映像を見ながら)これアンダーグラウンドでしょう(異口同音に)。
塚:
何か引き付けられる世界観ありますね。
高:
サミットで皆が思う注目勢「ミソシタ」(笑)。でも、こういう野良感みたいなのがスゴい大事な気はします。
A:
今のVTuberの状況は、ニコニコ動画の黎明期と共通する部分がありますし、それをたどると同じことが起きる気がします。かつてクリエイターがニコニコ動画から次々消えて、空洞化現象がおきました。VTuber業界は、今だったらまだ何かしら対策考えていけるんですけど、このまま走ったら、同じようになるかもしれません。

ボカロ業界も見せた中間層の大量離脱 視聴ユーザーの層拡大が急務

亀:
あとまだ経験の浅い配信者からすると、どうやったら上に上がれるか分からないと思うんです。つまり露出の場がない。引っ張りあげてほしいというか、他力本願なんですけど、そういう場があるといいなというのは思います。たしかニコニコ生放送では、ランダムに色んな番組の注目を集める「ニコ生クルーズ」という仕組みがあります。何かしら、面白そうなVTuberに注目させる仕組みがあったら、色々な人に見てもらうチャンスがある気がします。
A:
たしか週刊VTuberランキングみたいな企画あったと思うんですが、どうなったんですか?
谷:
なくなりましたね。
A:
理由は?
谷:
編集が大変だからです(笑)。あと、タイムリーに出せなくて意味ないよねという話で。(※編注:「週刊VTuberランキング」動画版は終了したが、記事版は継続している)
塚:
確かに3日ぐらいで変わりますからね。
亀:
ボーカロイド業界でも似たランキングありますが、めっちゃ大変みたいです。
高:
そうみたいですね。
亀:
それこそ塚本さんがやろうとしているエージェント――事務所みたいなところだと、新人発掘みたいなことができる気はします。
でも今のところ、野良系の素人の人たちがたくさんやっていて、その中で一部伸びていく。伸びない人もいるけど、その人はセンスがあるから、声をかけて引っ張り上げることもあるかなとは思います。それ以外だと、誰かのブログで何かやるみたいなことは引っ張られようがないのかな。偶然の出会いみたいなのが多分ない。
塚:
基本的に、強いキャラとのコラボですね。「絶対伸ばせる」と思ったら引っ張り上げるような仕組みを作ればいいんですけど、いかんせんそのポテンシャルの人がいない。それはやっぱり、自由過ぎても困るし、自分たちが一過性じゃなくて長期的に上に行きたいというモチベーションがないとやる意味もなくて、コラボした側の、強いキャラの消費で終わっちゃったらどっちも辛い。だから強い人が出てくるのを待つか、自分たちで作って、その仕組みに乗せるかというのが僕らの考えです。

https://www.youtube.com/watch?v=0V1vk83iV-o

(株式会社DUOのVTuber事務所「ENTUM」に所属する「ミライアカリ」。6月には歌手・西川貴教氏の番組にて共演など行った)

亀:
なるほど。
高:
さっき言っていた中間の層の人たちというのは、もう完全に企業としてやっているとかではなくて、個人のクリエイターとして、自分の創作活動の延長でやっている人たちみたいなことをイメージして。
A:
企業は一応あるっちゃあるんですけど、今いる4千人の運営者のほとんどが個人。企業の方は1割いるかどうか個人がいなくなったら、業界として立ち行かないと思います。だから人気が出ないとお金にならない。お金にならなかったら「何のために時間使ってやっているの?」という話になります。何か見返りがないと厳しい。
谷:
そうなると、趣味の一環ではなく、新規事業としてVTuberを始めてチャンネル登録者数が伸びないパターンは辛いですね。
A:
そこは「頑張れ」としか言いようがないですね。ただ個人は、頑張りようがない人たちもいると思います。それを野放すと、どんどん人が減っていきます。下手したら、一回やめる流れが始まった瞬間、皆一斉にやめ始める可能性があるんですよ。それが怖い。
例えば今、何か徐々に個人でもグループになっているじゃないですか。「私は誰々と仲が良い」みたいな。でもAさんがやめると言って、Aさんがもしもグループの主軸だった場合、Bさん、Cさん、Dさん、Eさんも「じゃ、私たちもやめる!」ってなっていくかもしれない。それが怖いです。
谷:
実際2グループぐらい崩壊しましたね(笑)
A:
そういう現象が今後起きてもおかしくないです。
大:
実際に自分個人でやっている実況者さんとかと話しているんですけど、今、飽和状態なので、多様性を担保していかないと、もう今の数で十分。さもないと、どんどん中間層が死んでいくことになる。そこが課題として大きいと思います。
亀:
中間をどうやって維持させるか。
A:
そうです。このままだと皆抜けていくと思うんですよ。
大:
キズナアイみたいな存在は、もっと多様な方向へ育てないといけないですね。YouTubeから抜けて他の世界に行ったとなれば、そこを目指す人が増えるので、裾野という意味で言うと広がると思うんです。
一方で、それが中間層を育てることにはなっていなくて、どういうことをやったらそこが育つのかとか、仕組みで引っ張り上げるというのはあるかもしれないです。
宗:
中間層は何を目的としているかによると思うんですけど、僕が最近見ていて、大多数はお金目的じゃないのかなと思います。むしろアバターの中に入り、ファンアート描いてもらって、ユーザーとのやりとり自体が面白いと思っている層もけっこういるのかなと思います。
一同:
承認欲求ですね(異口同音に)。
宗:
大多数の中間層が何を求めているのかというところはしっかり見極める必要はあるかと思ってまして、「お金じゃない」と言う人の割合のほうが多いかと思っています。
大:
あるいは有名になりたいとか。
宗:
今の仲間というか、空気感が面白いとか思っている層もいると思うので、難しいところではあるんですけど。
塚:
そうですね。
亀:
例えばVTuberサミットと言っているんだから、そこの中でイベントやった時、素人の人たちも入ってきやすいようにするとか。認知のきっかけを作ってあげるというのをやってあげる。
谷:
ウチは、年末で見るものなくて、ウチのVTuberのところへユーザーが流れてきて伸びて、それで定期で見てもらえるようになりました。
大:
今、若干オタクみたいな文脈の人たちに楽しんでもらっているけれども、全然違う一般層の人をターゲットにしていくには、どうすればいいのか。そうすると、このVTuberサミットの意義はどこにあるのかなというところでいうと、今、お客さんになっている人たちと向き合うメンバーという意味でやっていくのか。それとも何かもっとこう、意義を拡大して、日本特有のこの文化、産業を海外に輸出できるところまで成長させるのか。そういう方向性があると話しやすいかもしれないです。

 VTuberが抱える課題点や人気拡大の可能性について大いに語った中編に引き続き、後編では既存ビジネスとVtuberの関係性や、Vtuberのネクストステップに迫ります!

中編おわり。
後編に続く。

(※本記事はTokyo Otaku Mode Inc.より許諾を得て、同社のブログ記事を転載しています)

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