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VTuber 2019.12.28

【VTuber音楽特集】2019年話題になった楽曲を振り返る15選

2019年、果たしてバーチャル界隈にどれほどの数の音楽が生まれたのでしょうか? リスナーひとりひとりに「この曲が好き」という想いがあるため格付けはできませんが、今年特に話題となったものを15曲ほど選ばせていただきました。

この記事では動画が公開された順で紹介します(ランキングではありません)。今年の思い出とともに振り返っていきましょう。

目次

1. ミライアカリ「ミライトミライ」
2. HIMEHINA「 ヒトガタ 」
3. ルキロキ「ルキロキ☆ラッキー」
4. まじかるどーる「キューティ・ダーティ・クレイジー・ルーキー!」
5. YuNi「花は幻」
6. Kizuna AI「AIAIAI (feat. 中田ヤスタカ)」
7. 星宮とと×TEMPLIME「ネオンライト」
8. えのぐ「YeLL for Dear」
9. GEMS COMPANY「JAM GEM JUMP!!!」
10. 燦鳥ノム「Life is tasty!」
11. ホロライブ「ShinySmilyStory」
12. にじさんじ「Virtual to LIVE」
13. 花譜「不可解」
14. まりなす(仮)「WONDERLAND」
15. AZKi「without U」

1.ミライアカリ「ミライトミライ」

2018年10月27日に行われた「ミライブ2018」というイベントにて「ナユタン星人さんによるオリジナル楽曲の制作」が発表されました。年末「バーチャル大晦日2018〜みんなで年越しブイッとね!〜」という生放送でオリジナル楽曲を発表時に「アクセル」を公開。「ナユタン星人の楽曲は?」と疑問に思った束の間、元旦に「ミライトミライ」が発表されました。
 コールが盛り上がる曲で、「FAVRIC」や「Re:animation」などミライアカリさん本人がDJとして活躍するときも定番のナンバーとなりました。今もなお「Яebel」「時空の蜃気楼」「トキメキ☆シャトルラン」「シオン」とオリジナル楽曲を歌い続けているので、これを機に改めて聴きなおしてみませんか?

2.HIMEHINA「 ヒトガタ 」

テレビアニメ「バーチャルさんがみている」のEDとして採用された楽曲です。発表以前から「劣等上等(Cover)」などで既に高い歌唱力が知られ、初のオリジナル楽曲ながら高い評価を得ています。普段はコマネチしながらゲラゲラ笑っている印象が強いですが、うってかわって音楽はMVのクオリティも含めクールな仕上がりとなっています。
 さらに「ヒバリ」「うたかたよいかないで」「琥珀の身体」と他の楽曲もすべて「命」「魂」「心」「存在」「愛」などのテーマが読み取れる歌詞となっており、考察のしがいがあります。ライブで「ヒトガタ」を目にして以来、聴くたび思わず涙が止まらなくなるほどに印象が変わりました。さぁ、心を叫べ!

3.ルキロキ「ルキロキ☆ラッキー」

彼女たちは2019年9月24日を最後に異界に帰りました。彼女たちから新着動画があがることはもうありませんが、だからこそ「良い歌だよね」と、ずっと聴かれる歌であってほしいですね。ちなみにDJ現場でこれが流されると、泣き崩れながらコールをするファンが生まれます。それほどに彼女たちの残したものは大きいと言えます。
 概要欄の「この曲がみんなに届いて、少しでも楽しい気持ちになってくれたらうれしいな(*‘∀‘人)♥*+ 」というコメントを見るたび、この曲が世に出て良かったと思います。切ない気持ちのときは「イイカンジ!!」を聴いて、少しでも陽気な気持ちになりましょう。

4.まじかるどーる「キューティ・ダーティ・クレイジー・ルーキー!」

「まだまだ諦めない ブレイク前夜なわたし 未開封じゃ終われない!」という歌詞の歌を最後に、活動休止したまじかるどーるさん。「るるるのまじかる」や「未完成ガールズハート」などキャラクターソング感があり、ユニークな歌詞が多い中、新曲である「キューティ・ダーティ・クレイジー・ルーキー!」を発表。その後活動休止のお知らせがあり、休止日である2月28日に上記のMVが公開されました。
 まじかるどーるの生放送では開始までの間、流れてくるオリジナル楽曲に合わせてコールをコメントする文化がありました。早く「キューティ・ダーティ・クレイジー・ルーキー!」とコメントして、みんなで「わっしょい!」と書き込みたいです。

5.YuNi「花は幻」

YuNiさんのMVは毎回特殊な演出が用意されています。「透明声彩」ではファンから募集した写真を映像に組み込み、「Winter Berry」では「Blue」「Yellow」をスマホで同時に再生すると一曲に繋がるという工夫を凝らしています。
 「花は幻」では12人のイラストレーターのイラストを元に12個のMVがプレミア公開され、終了直後にその公開停止となりました。予告乙女丸さんの発言から察するに「その時しか味わえないコンテンツ」を提供されたことが察せられます。
 新作の「Beautiful World」ではポニテとドレスを披露するなど、歌以外の部分でも魅せてくれる素晴らしい仕上がりとなっています。

6.Kizuna AI「AIAIAI (feat. 中田ヤスタカ)」

テレビアニメ「バーチャルさんはみている」の1-6話のオープニングテーマに起用された曲で、作詞作曲を中田ヤスタカさんが手掛けたことでも話題となりました。
 12月現在で約900万回再生と、Vtuberのオリジナル楽曲で最高の再生数を誇っており、流石親分といった感じです。ポップな曲調に「ちゅめて」などの不思議な言葉が織り交ぜられており、その可愛さにキュンとなった人は多いはず。キズナアイさんの楽曲についてもっと知りたい人はぜひこちらもご覧ください。

7.星宮とと×TEMPLIME「ネオンライト」

おそらく、クラブ現場で一番流されているVtuberの楽曲はこちらです。というのもTEMPLIMEさんは現在のクラブシーンの先頭で活躍されている方で、若手ながら多くのイベントに招待されています。彼の披露する「ネオンライト」を聴いた他のDJの方々もこの曲を気に入り、別の現場で流すという連鎖が続いているのです。
 また、イントロ部分でファンが「リワインドしろ!」と叫び、DJがリワインドすると狂喜乱舞、その後合唱するという流れが定番となっています。また、バーチャフリークやFUTURE WHAT’SなどのDJイベントでは「星宮とと×TEMPLIME」として登場し、TEMPLIMEさんのDJプレイに合わせて星宮ととさんが歌う場面もありました。

8.えのぐ「YeLL for Dear」

11月28日にユニバーサルミュージックさんへのメジャーデビュー1周年を迎えた彼女たちは「VRアイドル」として活動しています。スマホで楽しめるVRライブアプリ「INSPIX LIVE」での配信も話題でしたが、360度LIVEを無料公開していたりDMM VR THEATERでのライブ映像を公開していたり、バーチャル握手会を実施したりと、バーチャル界隈のライブ関係では先陣を切って活躍しています。「YeLL for Dear」にピンときたら、メンバーが全員揃っている「ハートのペンキ」のMVはぜひご覧ください。この記事を読んでいる人の胸に届け、フレフレフレ!

9.GEMS COMPANY「JAM GEM JUMP!!!」

4月27日のニコニコ超会議2019 VTuber Fes Japan 2019内で初披露されたジェムカン初の全員曲です。ジェムカンはVTuberではなく、スクウェア・エニックスとディアステージによる共同のアイドルプロジェクトですが、VTuberファンにも注目を浴びるべきコンテンツと思い、ピックアップしました。
 メンバーが合流していくところにもドラマがあるので、こちらを見てからMVを見直すと胸が熱くなります。「DESIGNED LOVE」「形而境界のモノローグ」など他のMVもすべて4K画質まで対応しているので、どれも見ごたえがあります。
 「Magic Box」や「Magic Socks」など、3日連続5公演のライブやファンミーティングなどイベントも豊富です。じぇむかんTVをみて、気になったメンバーの個別生放送に遊びにいけば、ハマること間違いなし!

10.燦鳥ノム「Life is tasty!」

あのサントリーから公式のVTuberがデビューしたことで話題となった燦鳥ノム。普段のおっとりとした姿からは想像できない「ドラマツルギー」カバーの投稿から、さらに人気に火が付きました。
 そんな彼女のオリジナル楽曲「Life is tasty!」は、カゲロウプロジェクトの「じん」さんが作曲。彼女の魅力を凝縮したような曲に仕上がっています。
 オリジナル楽曲第2弾の「君にルムウム」もポップな曲調で、何度も聴いていたくなります。
 燦鳥ノムさんはコラボや企画にも積極的に参加しており、今年は「バーチャル清楚杯 2019」に参加したり、富士葵さんときのそらさんと一緒に「檄!帝国華撃団」を歌ったりといった活動がありました。特にアメノセイさんとは「晴れ雨コンビ」として企画でもよく一緒になるほか「ヒッチコック」や「快晴」など歌っています。今後も幅広い活躍が楽しみです。

11.ホロライブ「ShinySmilyStory」

コミックマーケット96にてホロライブブースの大型モニターで初公開された初の全員曲です。事前に新曲のPVが出ると告知はありましたが、メンバー全員が新衣装である水着姿を披露し、あまりの刺激にファンはその場で心臓を抑えながら倒れ込んだそうな。
 コールが盛り上がる曲となっており、星街すいせいさんと友人Aさんによるコール動画白上フブキさんの配信などで練習し、10月6日に行われた「ホロライブオンステージ -でいどり~む-」や「ときのそら1stワンマンライブ-Dream!-」などで盛り上がりました。
 来年のホロライブ初の全体ライブ「hololive 1st fes.『ノンストップ・ストーリー』」ではどんな風に盛り上がるのか楽しみです!

12.にじさんじ「Virtual to LIVE」

にじさんじ1周年記念楽曲として制作された楽曲で、作詞作曲はGoogle ChromeのCM曲「Tell your world」でも有名なkzさんによるもの。「みんなの1年への自分なりのファンアート」として書き下ろされました。*視聴の際は、ぜひ字幕をONにしてご覧ください。
 MVにはファンアートが多数使われており、あらゆる意味で愛の籠った曲となっています。この歌は12人だけの歌でなく、にじさんじ全員の歌だと思います。本作をカバーした「さんばか」と「ゲーマーズ」の歌唱もぜひ聴いてみてください。
 「Virtual to LIVE in 両国」での活躍も含め、メンバーがメジャーレーベルに所属したり、「にじさんじ JAPAN TOUR 2020 Shout in the Rainbow!」という全国ツアーが開催されたりと、音楽という視点でも目が離せません。

13.花譜「不可解」

彼女はただただ自分の「すきなうた」を歌い続けました。イベントに参加することも増え、その声に魅了される人はどんどん増えていきました。彼女がライブを行うためのクラファンには約4000万円も集まりました。ライブの名前は「不可解」。
 15才の少女が「見つけ」られ、それが「バーチャル」で「観測」されて、「リアルライブ」でこの曲を披露したこと自体、正しく形容できませんが、奇跡のように思います。   彼女の「そして花になる」は「不可解」までの活動のひとつのゴールと言えるかもしれません。現在はKAMITSUBAKI STUDIOに所属。「DUSTCELL」「春猿火」「理芽」「ヰ世界情緒」などのメンバーが増え、環境が大きく変わりましたが、それぞれが「すきなうた」を歌い続けています。

14.まりなす(仮)「WONDERLAND」

avexからのプレゼントとして書き下ろされたのがこの曲で、この時はまだ奏天まひろさん1人で活動していました(他のメンバーはこの時に示唆されており、クリスマスに動画で登場した)。初披露されたのは2018年10月20日に渋谷のMAGNET by SHIBUYA109屋上で行われた「奏天まひろのベントライブ!」というライブでした。
 バーチャルエンタスなどのイベントでも披露されていましたが、動画ではまじかる姉妹歌合戦が初。9月23日に満を持して「まりなす(仮)」としてMVが公開されました。
 12月14日に行われたライブ版はこちら。ユーロビートとダンスは他の追随を許さないほどのクオリティで、配信があるにも関わらず東京と名古屋の2か所の会場を埋めるほどの集客力を見せました。オリジナル楽曲も多く「JUST IN MY HEART 」や「亜空の先へ」などの全員曲以外にも、「ポラリティ」「SPARK×SPARK」などのユニット曲、他にもソロ曲が配信されています。

15.AZKi「without U」

Creating world」を皮切りにオリジナル楽曲での音楽活動を進めてきた彼女は、8ヶ月連続オリジナル楽曲12曲リリースを完走し、オリジナル楽曲だけでのソロライブも行いました。生放送での歌企画やリアルライブなど、生歌にこだわり続け、成長した彼女はアルバムの制作に取り掛かりました。
 そのアルバムが「without U」であり、上記の楽曲が表題曲となっています。アルバム用のサイトも用意され、総勢80名からのコメントが寄せられています。
 ライブで観客に歌う「without U」は眩暈がするほどに魂が籠っていて「わからないから歌うんだよ!」の迫力は多くの人に生ライブで体感して欲しいです。「いのち」のようなバラードから「嘘嘘嘘嘘」のような激しいロック、「フェリシア」のような可愛いアイドル曲までなんでも歌い上げるAZKiさんが来年はどのようなライブを見せてくれるのか期待です。

まとめ

きっと「○○が入っていないとかありえない!」や「○○の方が再生数が多いのに!」と思う方もいるでしょう。しかし、今回は「改めてもう一度聴いてほしい」という思いも込めて選曲しました。また現在youtubeで再生できるものしか選出できていません。叶うものであれば、私もこの世界で活躍する全員を載せたいのですが、ご理解いただけると幸いです。

「○○も入っていて欲しかった」という想いがあれば、ぜひブログやSNSで広めてください。これを読んでいる皆さんが「この曲もいいぞ!」と盛り上がることも大事だと思います。

2019年はトラックメイカーやボカロPの参入、バンドが楽曲提供などあり、アイドルソングからロック、EDM、ラップとジャンルの広がりを見せたVTuberの音楽。上記以外にも今年はKMNZさんの「Augmentation」や夜乃ネオンさんの「しゅきしゅきぴっぴっぴ♡」、MonsterZ MATEさんの「千年愛」、Marprilさんの「sheep in the light」などDJ現場で盛り上がりを魅せる曲が多く生まれました。
 また、斗和キセキさんAlt!!さん銀河アリスさんのようにリアルライブで話題になる曲も流行しました。somuniaさんヨシナさんのようにクラウドファンディングで活動の幅を広げたVTuberも多く見られました。羽子田チカさんの「モッツァレラ▲トライ▼クッキング」のように色んな人にカバーされ、突発的にバズったものもあり、何がきっかけで流行するかは未知数でした。来年はどんな楽曲が生まれてくるのか楽しみです!

執筆:ひかげつきみ

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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