2月9日、東映アニメーションの新規事業「ONN’ON STUDIOS」(オナノンスタジオ)が、VRChat上にワールド「ノスタルジア1999」を公開しました。
制作した「ONN’ON STUDIOS」は、これまでにアニメーションの前型となる東映動画スタジオのミニチュア展示とバーチャルワールド「東映動画1956」を公開。今回の「ノスタルジア1999」は第2弾で、ソニーとのコラボとなります。
「ノスタルジア1999」は、1999年7月のある日本の六畳一間をコンセプトにしています。さっそく、ワールドの様子を見てみましょう。
ソニー製品とアニメグッズが並ぶ1999年を再現した部屋
ワールドに入ると、そこは1999年の7月を再現した空間が広がっていました。
といっても、自分のアバターは小さくなっています。
過去を再現することはいろんな機会があっても、小さくなる経験をするのはVRならではといえるでしょう。元のサイズでは足の踏み場がなさそうな部屋でも小人サイズならラクラクに進められます。
小人となって、物にあふれた部屋を探索することになります。小さくなった視点で部屋を駆け巡るだけでも楽しく、撮影するのもいいでしょう。
「ノスタルジア1999」では、ソニーとのコラボで制作されたワールドのため、部屋には当時のソニー製品と東映アニメーションの作品が至る所にあります。例えば、壁には「銀河鉄道999」のポスターがあり、棚を登ると「宇宙海賊キャプテンハーロック」に出てくる船のフィギュアがあります。
ソニー製品の一部には解説が表示され、どういった機能があるのか教えてくれます。
自分が小さくなっていることもあって、端子などかなり間近で見れます。展示ワールドというわけではありませんが、ソニー公式で精密なモデルを見られるのも魅力と言えるでしょう。
ペットロボットである初代「AIBO」も部屋に置いてあります。自分が小人になっているので「AIBO」の方が大きくなっています。
いろんな企業に許可をもらっている凄さ
押入れの中に入ると、「おジャ魔女どれみ」のキャラクターどれみちゃんのポスターをバックにディスコのような雰囲気のスペースに出ます。
ヨーヨーを椅子にしたり「おジャ魔女どれみ」のアイテムを明かりにしたりしているのがオシャレですね。ワールド全体に遊び心が仕込まれており、自分が小さくなったことで楽しめる作りになっています。
今回のワールドのテーマとなっている「1999年」といえば「ノストラダムスの大予言」を思い浮かべる人もいるでしょう。人類が滅亡するという予言が世間を賑わせていた時期、当然この部屋にも名残が残っています。
なんとオカルト雑誌「ムー」が部屋に置かれています。実は「ノスタルジア1999」は、ソニー以外の企業も協力しており、1999年の再現に一役買っています。
ファミ通には当時の最新ゲーム情報が載っており、タイトル名から思わず時代を感じてしまいます。
幅広い分野の企業が協力しており、ワールドを探していると思わぬ発見があるかもしれません。ちなみに、ワールドにあるブラウン管テレビで協力企業が分かるので、部屋の中に何があるかを先に探して、どんな企業が参加していたかを答え合わせしてみるのも面白いでしょう。
ガチな謎解きギミックもあり
ワールド内には謎解きギミックもあります。ワールドの各所に散らばったMDとフロッピーディスクを集め、謎を解くとお宝が得られるそうです。
筆者も解いてみようとしましたが、そもそもMDとフロッピーディスクを集める段階で折れました。ちなみに問題は英語となっていますが、そこまで難しい文章ではありません。どちらかというと問題そのものが難しく、ノーヒントで解ける人はソニーオタクかもしれません。
ワールド容量が474MBという大ボリュームなこともあって、かなりクオリティが高い仕上がりとなっています。プレスリリースによると、ワールド内にあるブラウン管テレビを使ってアニメを見られるようにする予定とのことです。
1999年を知る人も知らない人も「ノスタルジア1999」に行って当時の雰囲気を味わってみてはいかがでしょうか。
ワールドへのアクセスはこちらから(PC接続型VRヘッドセット、および高スペックPCが必要です)。
参考:プレスリリース