酸素ボンベを使わずエベレスト登頂を目指すドキュメンタリー
世界で最も高い山エベレスト登頂を体験できるコンテンツですが、単なる登山体験の作品ではなく、登山家たちの挑戦を描いたドキュメンタリーです。
2017年4月30日アルプス三大北壁の最速登頂記録を持つUeil Steck氏が、ヒマラヤ山脈のエベレストの西南に連なるヌプツェを登っている途中、約1000メートル落下して死去。1年後、Ueil氏の親友であるJon Griffith氏とSherpa Tenji氏が、Ueil氏のプロジェクトを終わらせるために酸素ボンベを使わずエベレスト登頂を目指す内容となっています。
オススメのポイント
1. 驚くべきカメラ位置
エベレスト登山だけでも大変な中、どうやってこの位置にVRカメラを置いたのかと思わせるような、驚かされる位置の映像がいくつもあります。登山家たちより前にVRカメラが置かれているのは、まるで川口浩探検隊のようです。
最も凄まじかったのが雪崩が迫ってくるシーンです。遠くから白い煙が落ちてくるのですが、それがどんどん広がっていきます。雪崩が自分の間近に来た時には思わず体が反応し、雪崩の恐ろしさに震えました。
2. 貴重なエベレスト登頂の様子
登山をスタートする時は和やかなのですが、頂上に近くにつれて過酷になっていく様子が描かれています。
中でも吹雪で動けなくなり、真っ暗闇のテントの中で風が止むまでじっと待たなくていけないシーンが印象的です。肉体の疲労がピークになって一歩踏み出すことすらままならない状況を見ていると、「なぜ、この人たちは大変な思いをして、エベレストの頂上を目指しているのか?」を考えてしまいます。それ故に、クライマックスでは感動させられました。
3. ストーリーを通して描かれているからこそ得られる感動
私は生きている間にエベレストの頂上に行くことはないと思っていました。でも、登山のスタートからエベレストの過酷さを彼らと擬似体験し、登頂した瞬間は達成感を感じました。
その後、周りを見渡すと雲よりも高い、壮大な風景を見て清々しさと少しの感動を覚えました。この作品はエベレストの風景を撮影したVR映像というだけではなく、エベレスト登頂への思いをストーリーを通して描かれているからこそ、感動が得られるのではないかと思います。
作品データ
タイトル |
Everest VR The Movie Experience |
ジャンル |
ドキュメンタリー |
Production |
Legend3D、Vulcan |
公開 |
2019年 |
本編尺 |
11分 |
制作国 |
ドイツ |
体験可能な場所 |
VeeR |
Trailer
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