広大な宇宙を美しい音楽と共に漂う体験ができる作品
アポロ計画をテーマにしたVRドキュメンタリー「1st Step」を制作したドイツのVRプロダクションFaber Courtialの制作で、月から火星、そして未来の宇宙への旅を題材にしたドキュメンタリー作品です。ストーリーを追うというよりは、広大な宇宙を美しい音楽と共に漂う体験ができます。
Faber Courtialは「1st Step」をはじめ、「Vulkane VR」、「Gladiatoren im Kolosseun VR」などの作品を制作しています。彼らのCGのクオリティの高さは世界でも話題になっており、海外映画祭で数多くの賞を受賞。今後さらに革新的なVR作品を期待されている注目のプロダクションです。
オススメのポイント
1. スムーズに宇宙空間へ没入-
アポロ11号の月面着陸の実際の過去映像を巧みに使い、スムーズに360度動画に移動させています。
人類が月面に第1歩を踏み出した瞬間のフレーム映像に集中している間に、映像は自然と360度に広がっていき、自分が月面に立っていることに気づかされます。月面着陸を成功させた映像だけでは伝えられなかった体験が、まさに現実になります。
2DからVRの映像に没入させる方法としては非常に参考になる手法だと思います。
2. 壮大な音楽
このコンテンツはゆったりとした椅子に座って、ヘッドホンで体験してもらいたいです。美しい映像はもちろんのこと、モーリス・ラヴェルやクロード・ドビュッシーの美しくて壮大な音楽がより作品世界に没入させます。
VR映画に多い刺激的なストーリー展開ではなく、ゆったりとしたカメラワークや音楽の効果で癒される作品です。
3. リアリティを追求したVR表現
なんといっても映像のリアリティが魅力です。アポロ計画をベースにドイツの公共放送局ZDFや欧州宇宙機関ESAの協力を得て、膨大な量のデータを元に作られています。
緻密に制作されたクオリティの高いCGによって、月面に降り立った当時の宇宙飛行士の感動を体感できます。また人類がまだなしえていない火星に降り立つ体験や、第2の地球の存在まで感じさせるのは素晴らしい挑戦だと思います。
この映像体験の価値は十分あると思うので、ぜひ体感してみてください。
作品データ
タイトル |
2nd Step |
ジャンル |
ドキュメンタリー |
Production |
Faber Courtial |
公開 |
2019年 |
本編尺 |
10分 |
制作国 |
ドイツ |
体験可能な場所 |
VeeR |
Trailer
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