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話題 2021.10.08

今押さえたい! バーチャルファッションクリエイター10名ピックアップ

昨今広がりを見せるバーチャルSNSでは、自身のアバターでファッションを楽しむ層が存在する。アバターの素体はそのままに、他の衣服に着替えたり、アクセサリーを付けたりと、様々な方法で自身を着飾っている。またアイテム自体も日々様々な物が発表されている。

今回は今人気を集める衣装やアクセサリーを制作するバーチャルファッションクリエイターの方を紹介しよう。

渡辺秋穂「vear clothes」

リアルクローズ寄りのアイテムが並ぶバーチャルアパレルブランド「vear clothes(ベアクローズ)」のオーナー。普段使いできるものから、よそいきのお洋服まで様々なスタイルに合わせた衣装を制作されている。また衣装制作だけでなく、自身のショップカタログ兼写真集でもある「vear clothes CATALOG 2020」やVRoidアバターに別のVRoid衣装を重ね着させるツール「vear Dresser」の制作も行い、最近では音楽方面にも活動の幅を広げている。どの活動でも渡辺秋穂氏の卓越したセンスが遺憾なく発揮されたものばかりで根強いファンも多い。

Twitter:渡辺秋穂さん (@akiho_watanabe) / Twitter
BOOTH:#vear_clothes – BOOTH
公式HP:#なべあきのまとめ (studio.site)
YouTube:なべあきCh. – YouTube

muuque. 「muuque.」

“あの日、あの時、あの場所で、すべてのアナタと歴になる。”をコンセプトとしてる「muuque.(ムック)」のオーナー。シンプルながらも洗練されたアイテムが並ぶブランドで、主にVRoid向け衣装の制作を行っている。アイテムの着用モデルとして「bakuko」、「merimi」、「trako」の3名がおり、数々のポートレートや動画がアップされている。どれも透明感ある日常の一部のような、ひとつの作品となっている。ここから彼女らの世界も「muuque.」の楽しみ方のひとつと言えるだろう。ぜひサイトに並ぶスナップは見ていただきたい。

Twitter:muuque. (ムック)さん (@muuque_me) / Twitter
BOOTH:muuque. web shop – BOOTH
公式HP:muuque.’s Portfolio (ムック)
YouTube:muuque. – YouTube

ミレア「アトリエミレア」

クラシカルなアイテムやロリータ系衣装を多く手がけるミレア氏。主にVRoid向け衣装の制作を行っており、昨年では自身のデザインしたバーチャルアイテムのリアル化も行い、どちらの世界でも楽しめる衣装制作を行っている。最近では3Dアイテムの小物を発表されており、特に「クラシカルストローハット」は麦わらの目やリボンの陰、レースの細かさなど、とても丁寧に作りこまれている。さらに裏にはアトリエミレアのロゴが付いており、ブランドに対する意識もとても感じられ、アトリエミレアにおける筆者オススメのアイテムである。また、様々なクリエイターやモデルと協力し、VRoidファッションカタログ「VCODE」の制作も行っている。

Twitter:ミレア|Atelier Mireaさん (@Atelier_Mirea) / Twitter
BOOTH:アトリエミレア – BOOTH
公式HP:アトリエミレア (ateliermirea.jp)

佐久間蒼乃「蒼空の下の市場」

フェミニンなデザインが特徴の「Saku*saku」というブランドを展開する佐久間蒼乃氏。VRoid向けの衣装やコスメ(テクスチャ商品)の制作を行っていて、パステルカラーをメインとしたアイテムが多く、柔らかく優しいデザインの洋服となっている。特に「フレアー袖ブラウス+ジャンスカセット」は、パレットカラーのストライプ柄ブラウスやゆったりとした袖口、スカートなどが可愛らしいシルエットを生み出している。ブラウスとは違った幅のストライプ柄ベルトが衣装のアクセントになっている。また総勢80組以上が参加したVtuber音楽ライブ「ALLELOSPHERE REV.01」で出演したVTuberの3Dモデル制作や調整で協力する等の3Dモデルの制作依頼を受けている。

Twitter:さくまさん(佐久間蒼乃)/Vファッションクリエイターさん (@sakuman45) / Twitter
BOOTH:蒼空の下の市場 BOOTH店/aozora no sita no sijou – BOOTH
公式HP:蒼空の下で

ふじさきあくた「Dust en」

男性服専門店「Dust en (ダスト イーエヌ)」のオーナー。主にVRoid向けのカジュアルなリアルクローズ衣装を制作している。ラフな男性モデル衣装をお探しの方にはとても一押しのブランドで、「デニムジャケット」は秋冬にあったアイテムで、他のコーデとも合わせやすい。直近で販売されたアイテムでは「レザージャケット」は質感がとてもリアルで、革の光沢感が非常に良く再現されている。ストリート系ファッションが好きな層に非常に注目されるブランドである。

Twitter:ふじさき あくた@Vket2021貧窮街ボトムさん (@kzakt_fujisaki) / Twitter
BOOTH:Dust en – BOOTH
その他:Meish* バーチャルプロフィール登録サービス

わらしべ長者「Only 4U」

ハイクオリティなファッションアイテム制作を行うバーチャルファッションブランド「only 4U」のデザイナー。MMDで物理演算による美しい衣装の動きを再現してきたわらしべ長者氏によるアイテムはどれも現実に近い再現度を誇る仕上がりになっている。現在はVRChatアバター向けのアイテムを製作中で、先日「only 4Uブランド創設記念衣装」がBOOTHにアップされたばかりである。このアイテムも同じく現実に近い質感が再現されており、布の皺感が他のショップとは群を抜いたクオリティとなっている。これからの展開が非常に注目されるバーチャルブランドである。

Twitter:わらしべ長者さん (@kirisame24) / Twitter
BOOTH:only4U – BOOTH
その他:【MMDクロスシミュ】アンノウン・マザーグース by Tda式改変黒ミク – ニコニコ動画 (nicovideo.jp)

ワンダホ「ワンダホの店」

セルルック(※セル画アニメのような手法)な表現を得意とするファションクリエイターワンダホ氏。主にVRoid向けの衣装の制作を行っている。VRoidStudioで、既存のテンプレートには用意されていないマフラーやヘッドセット、イヤリングなどのアイテムを制作するなど、VRoidの機能を余すことなく使う凄腕のクリエイターである。また今回紹介する方の中でも販売しているアイテム数が最も多くバリエーションに富んだ物となっている。どれも色使いが素晴らしく、カラーバリエーションも多彩で、着回しする方にはとてもオススメだ。

Twitter:ワンダホさん (@wonderful_ppp) / Twitter
BOOTH:ワンダホの店(wonderfulp store) – BOOTH

佐久本「kowareul」

VRoid向け衣装ブランド「kowareul」のオーナー。性別年齢現実仮想関係なく、“自分の好きな装いで生きていたい”をコンセプトに制作をされている。「リブネックタイダイTシャツ」や「Halloween knit Fear Fire」など精度の高い柄が入ったアイテムを制作しており、衣装の継ぎ目の部分をシームレスに表現。これはとても技術と根気を要する作業だが、それをやってのける非常に優秀なクリエイターである。また昨年開催されたVRoidHub主催「夏に輝け!うちのこモデルコンテスト!」では自身の作品である「スポーツカジュアルスイムウェア」での受賞歴を持つ。

Twitter:kowareul / 佐久本さん (@kowareul) / Twitter
BOOTH:kowareul – BOOTH

DUALITY

オーナー兼デザイナーのJIN氏と、モデリングを担当するちゃる氏の2名からなるバーチャルブランド。高いモデリング技術により作られた精巧なファッションアイテムは、バーチャルでオシャレを楽しむ層からの評価が高く、特に「BASE BALL CAP」などは愛用するユーザーが多い。また使う人によってカスタマイズできるアイテムもあり、「ZIPPER – BACK PACK」は紐の長さの調節やサイドポケットの開閉が行え、手持ちのアバターやアイテムにあわせた調整を行うことができる。商品ページには販売アイテムを使用したスナップが掲載されており、アイテムの持ち味を活かした写真はどれもがひとつの作品と言えるだろう。

Twitter:JIN ᵛᵉⁿᵒᵐさん (@Venom_sss) / Twitter ちゃるさん (@charuktya) / Twitter 
BOOTH:DUALITY – BOOTH

コロップ「Hajurako Records」

VRoid向け衣装ブランド「Hajurako Records(ハユラコレコーズ)」のオーナー。手描きで描くことで生まれる有機的な質感にこだわったアイテムを制作しており、「ハイネックブラウス」や「Louhiドレス」など自然で優しい印象を持ったアイテムが多く並ぶ。VRoidHub主催「夏に輝け!うちのこモデルコンテスト!」での受賞歴もあり、入賞作品である「Lily of the Valley スイムウェア」は販売され、着用が可能である。バーチャルモデルの方からの人気がとても高いアイテムだ。

Twitter:コロップさん (@koroppu) / Twitter
BOOTH:Hajurako Records – BOOTH

バーチャルファッションをより楽しむために

今回紹介したクリエイターはどの方も各々が個性的な特徴を持った方ばかりである。記事内に貼ったショップリンクからぜひアイテムをチェックしてほしい。きっと気に入った一品が見つかるだろう。他にもアイテムを探す手段として、記事内でも触れた「VCODE」のようなカタログ誌やVRChatにて開催される「Virtual Fashion Mall」というその場で試着ができるファッションイベントも存在する。

また、アイテムの購入の際には利用規約をあらかじめ読んでおこう。そのアイテムがどのバーチャルSNSで使用可能かや商用利用に関しての記載がされているはずである。用途のミスマッチを防ぐためにも規約の確認は必要だ。

これからアバターはより自分好みにカスタマイズされたオンリーワンなものが増えていく。その中で自身のアバターで「魅せたい自分」を出していくために、バーチャルファッションはこれからその必要性を増していくだろう。さらにファッションはこれまでバーチャル文化に触れてこなかった層を新しく取り込むきっかけになるとも考えられる。バーチャルファッションはここから更なる発展を遂げていくはずだ。

執筆:きんとと


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