2021年にリリースされた、超高解像度VRヘッドセット「Varjo Aero」の販売終了が発表されました。同デバイスは2023年9月に大幅値下げを実施（約30万円→18万円）。開発元Varjo社の今後の動きに注目が集まっていました。
「Varjo Aero」の国内販売は株式会社エルザジャパンが担当。1月19日現在、同社のストアページでは「Varjo Aero」を注文できる状態です。
「Varjo Aero」はプロフェッショナルと、最先端のVRユーザーを対象にした製品。片目あたりのディスプレイ解像度は2880×2770。リフレッシュレートは90Hzで、視野角は対角134度(水平115度)です。カスタムメイドの非球面レンズを採用しており、角度に応じて解像度が変化するのが特徴。アイトラッキング(200Hz)や、物理的なIPD（瞳孔間距離）調整機能も搭載しています。
同デバイスは高性能ながら、高価格などの要因によって一般ユーザー内でのシェア率を大きく伸ばすことはできませんでした。2023年12月時点の「SteamVR」のデバイス使用率調査では「その他（Others/1.19%）」内に含まれる形となっています。
（新型XRヘッドセット「XR-4」）
Varjo社は2023年11月に新型XRヘッドセット「XR-4」シリーズを発表しました。一般ユーザーも対象だった「Varjo Aero」とは異なり、完全に法人向けの製品で、ディスプレイ解像度は片眼4K。航空訓練用に視線誘導型オートフォーカスカメラを搭載するといった改善も行われました。
「Varjo Aero」の生産を打ち切り、「XR-4」シリーズに注力するVarjo社の方針は、同社がこれから法人向けのビジネスにフォーカスすることを意味すると思われます。Varjo社は2023年、アメリカ陸軍の航空地上訓練に技術提供したり、スイスの医療機器メーカーと提携したりするなど、企業や国との結びつきを強めていました。同社は今後どのような動きを見せるのか。続報に注目です。
（参考）UploadVR
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