日本時間2019年5月1日午前1時過ぎ、PCゲームプラットフォームSteamを運営するValveは、新型VRヘッドセット「Index」の新情報を公開しました。解像度やディスプレイ、フロントカメラ等の詳細スペック、および販売ラインナップが明らかになりました。
なお、Indexの予約ページは米国では「coming soon(近日予約開始)」となっている反面、日本では「(あなたの国ではご利用になれません)Not Available In Your Country」と表記されており、5月1日現在、日本が出荷対象国に含まれていない可能性が高いものと推測されます。Indexの予約は太平洋時間5月1日(日本時間5月2日)に開始される予定です。
Valveの「Index」は2019年3月に発表されたVRヘッドセット。出荷は6月を予定しており、Valveが2016年から開発を続けていた新型モーションコントローラー「Knuckles」こと「Valve Index Controller」が同梱されます。
解像度は2880×1600、レイテンシ等改善
公式Webサイトのスペック表によれば、「Index」のディスプレイはフルRGBのLCD(液晶)を採用、解像度は1440×1600×2枚(2880×1600)。フレームレートは90Hz、120HzとVIVE系ソフトへの後方互換もあり、実験的な144Hzモードも搭載しているとのこと。残像感は0.330ms~0.530msほどとなっており、「いわゆる第一世代VRヘッドセットと比較すると5倍改善している」とのこと。オーディオについてはスピーカー内蔵型ではなく、ヘッドホン一体型となっています。
視野角は「HTC VIVEより20度拡大」とあるため、およそ130度前後と想定されます。さらに物理IPD(※)調整機能も備えます。
(※IPD……瞳孔間距離/InterPupillary Distanceの略。両目の瞳孔の間の距離のこと。VR体験において、瞳孔間距離とレンズの間隔がずれている場合、眼精疲労等の原因になりうると考えられている)
“開発者による、開発者のための”デザイン
また、「Index」前方に取り付けられたRGBカメラはステレオビデオパススルーに使用できるとのこと。USB 3.0 Type-Aの端子を含む拡張スロットを搭載しており、様々なカスタマイズ・開発用途を想定しているようです。
SteamVRのバージョンについては1.0、2.0の両対応(付属のベースステーションは2.0)となっています。
ラインナップは4つ、しかし日本への出荷はなし
「Index」のラインナップは5種類。VRヘッドセット単体(499ドル)、VRヘッドセットとコントローラー「Valve Index Controller」のセット(749ドル)、コントローラー×2(279ドル)、トラッキング用ベースステーション×1(149ドル)、そしてフルセット(VRヘッドセット、コントローラー×2、ベースステーション×2、999ドル)と、様々なプランが用意されています。
しかし、2019年5月1日現在、日本はValve Indexの出荷対象国に含まれていません。こちらについては今後順次解禁か否か等も含めて不明となっています。
Valve Index スペック表
ディスプレイ |
1440×1600×2(2880×1600) |
フレームレート |
80/90/120/144Hz |
視野角 |
「アイレリーフ調整の最適化により、HTC VIVEより20度改善(Optimized eye relief adjustment allows a typical user experience 20º more than the HTC Vive.)」 |
IPD調整 |
58mm~70mm |
接続 |
USB 3.0 |
トラッキング |
Steam VR 1.0 および 2.0 |
オーディオ |
ヘッドホン一体型、マイク搭載 |
フロントカメラ |
ステレオRGBカメラ |
(参考)Valve Index