現在β版が運用中の配信画面デザインツール「スコラボ」。配信画面をブラウザ上で簡単にデザインでき、VTuberやストリーマーにも利用できるとのこと。また、さまざまな素材も用意されており、配信画面をオシャレにカスタマイズするのはもちろん、サムネイル画像に使用できる素材も収録されているそうです。
今回は、TikTokの「早口言葉」動画で話題となったVTubeのはっかさんが「スコラボ」を体験。一体どれだけの機能ができるのか、配信に実際に活用しやすいのかを紹介してもらいました。
レビュアー紹介:はっか
2021年11月にデビュー。歌ってみたやショート動画を多数投稿。TikTokに投稿した早口言葉動画「#君と私わたがしたわし」が1億以上の再生を突破して話題に。TikTok2022上半期トレンドにもノミネートされたことでも注目を集める。
そもそも「スコラボ」とは?
「スコラボ」は、VTuber向けの配信画面を作ることができるプラットフォームです。「スコラボ」が提供する4000点以上の素材を自由に組み合わせて、誰でも手軽に配信向け画面を作ることができます。
利用は完全無料で、各種素材は商用利用OK。また、Webサービスとして提供されるため、アプリなどのダウンロードも不要です。また、従来であれば別途プログラムを書く必要があった「時計の表示」も、全て含めたパーツとして提供されるため、リッチな配信画面を誰でも作ることができます。
利用にあたっては、サービスのログインにTwitterアカウント、作成した配信画面の利用に「OBS Studio」などブラウザソース機能のある配信ソフトが必要となります。なお、ブラウザについては指定がありません。
はっかちゃんのコメント
たくさんの素材が用意されていて、配信直前でもパパッと画面を準備できるのが魅力です!配信用のイラスト発注のやりとりを減らせるのもうれしいですね。
実際に利用してみた(導入編)
まずは、「スコラボ」にログインしましょう。Twitterログインが求められるため、もし持っていない場合は、アカウントを事前に作成しましょう。
次に、素材を配置していきます。「+」ボタンを押すと「時計」と「素材」の2択が登場するので、まずは「素材」を選択。
画面にずらりと配信に利用できる素材が登場します。自分が利用したい素材は「スコラボ」内でキーワード検索も可能です。
画面上部に表示されたアイテムをクリックして「シーンに追加する」を選択すれば、編集画面に反映されます。
配置されたパーツは拡大・縮小・回転が自由自在。直感的に画面をデザインできます。
はっかちゃんのコメント
説明書を見なくても、自分の感覚でカンタンに操作できます!
配信初心者の方でも、OBSをあまりさわったことがない方でも手軽に使えると思います!
配信画面を自由にカスタマイズしてみよう!
用意されている「素材」は、シンプルな背景から、バーチャルな室内・屋外の背景画像、椅子や食べ物、時計、視聴者のコメント欄など、様々です。
(飲み物も豊富。手のパーツも付属していて、VTuberが飲んでいるように配置できます)
(さまざまな時計のデザインがあり、背景に重ねて表示できます)
(質問募集サービス「マシュマロ」からの公式提供作品もあります)
コメント欄や時計には複数のデザインが用意されており、時計は文字色なども自由に変更できます。VTuberであれば、自身のパーソナルカラーを反映するのもよいでしょう。
(それぞれの素材と時計を組み合わせれば、VTuberの配信画面がすぐに作成できます!)
素材を配置する際のポイントは「色を統一する(VTuberのテーマカラーにあわせる)」「季節感をあわせる(夏ならば冷たい飲み物やパラソルなど)」「配信の企画に合わせる(ASMRならば立体マイク素材を使う)」など。もし迷った場合は「配信素材セット」で素材を絞り込むこともできるため、まずはセットで出てきた素材をまとめて使ってみるのもよいでしょう。
各素材は、画面上部のアイテム一覧で「左から順に、下から表示」されていきます。もし、配置したはずのパーツが表示されていない時は、表示順をチェックしてみましょう。
はっかちゃんのコメント
背景素材の中には動くものもあります!
おすすめは「ゆのき」さんの背景デザインのアイテムです。それからクリームソーダや猫耳デザインのコメント欄もあり、小物も充実していてどれもかわいいです!
OBSと接続してみよう!
「スコラボ」で準備した配信画面は、「OBS Studio」に映像ソースとして取り込むことで使うことができます。「OBS Studio」をインストールしていない場合は、事前にPCへインストールしておきましょう。
「OBS Studio」のインストールはこちら。
https://obsproject.com/ja/download
「スコラボ」側には、編集画面に「配信ソフトと接続する」というボタンがあります。これをクリックするとブラウザソースのURLが表示されるため、これをコピーしておきます。
次に、「OBS Studio」へ映像ソースとして追加します。手順は以下の通り。
①映像ソースで「ブラウザ」を選択。
②「URL」に、先ほどコピーしたURLを貼り付け。
③「幅」に1920、「高さ」に1080と入力(※この数値でないと適切に表示されないので注意!)。
④「作成」ボタンをクリック。
(サイズを幅「1920」高さ「1080」に設定してください)
これで、「スコラボ」で用意した配信画面が「OBS Studio」に取り込まれます。あとは、別途用意したアバターの映像ソースを組み合わせて、配信画面の完成です。
他にもこんなこともできる!
「スコラボ」上では、複数の配信画面を作成し、そのまま保存できます。各画面ごとに異なる映像ソースURLが発行されます。
例えば「雑談用の画面」「マシュマロ読み上げ用の画面」「ゲーム配信用の画面」などを用意しておき「OBS Studio」でそれぞれをシーンとして読み込んでおけば、あとはシーンの切り替えだけで配信画面を自由に変更できます。
また、「スコラボ」上で行った編集内容は、読み込んだ「OBS Studio」上でもリアルタイムで反映されるため、ASMR枠のために出したASMRマイクのアイテムを、枠が終了したのでアイテムを片付けてしまう、といった細かい調整もできます。
(文字系の素材も多くそろっています。配信だけでなく、サムネイルづくりにもオススメ)
背景素材や小物だけでなく、「雑談」「マシュマロ」「朝活」といった文字素材も豊富なので、配信サムネイル用の画像を作ることもできます。画像編集ソフトを用意せずとも、配信画面からサムネイルまで、まとめて「スコラボ」でデザインできるのもポイントです。
「スコラボ」はここがおすすめ!
「スコラボ」の強みはなんといっても、5000点を超える素材を商用利用できる点でしょう。自分で素材を探したり、イラストレーターへ発注することなく、クオリティの高い素材で簡単に配信画面を作ることができます。また、素材はすべてオンラインで管理されているため、自分のPC上で管理する手間を省くことができるのも大きなメリットです。
配信者にとって、少なからず手間のかかる作業である「配信画面の準備」を楽にすることで、配信に集中することができるはずです。日々の配信と格闘しているVTuberにとって、「スコラボ」は大きな味方になるでしょう。
はっかちゃんのコメント
VTuberをはじめたての方にとっては、配信用の素材を絵師さんに発注するだけでも一苦労ですし、最初は「どうしたらいいのかな?」と迷ってしまうと思います。「スコラボ」を使えば、配信を準備するためのいろいろなハードルを乗り越えて、誰でも簡単に配信画面を準備できます!
いつもの配信はもちろん、夏休みやクリスマスなど、季節ごとのイベントを大事にしたい時でも、準備の手間を省いて気軽に配信画面をデザインできます。
特に、一人で準備しなければならない、個人勢のVTuberのみなさんにおすすめです…!
リリース記念コラボが決定!
「スコラボ」のリリースを記念して、VTuberとのコラボ企画が始まります。
7月31日には、VTuber・海月シェルさんによる動画が公開。「Vtuber一問一答自己紹介動画」の元祖である海月シェルさんが、一問一答で「スコラボ」のサービスを紹介する内容となっています。さらに8月1日には、VTuber・犬山たまきさんが、実際に「スコラボ」を体験する配信を実施します。
どんなサービスか動画ベースで確認したい人は、こちらの動画・配信もチェックしてみるとよいでしょう。
「スコラボ」公式サイトはこちら。
https://www.sucolab.jp/
公式Twitterはこちら。
https://twitter.com/sucolab_jp