台湾のデイビッド・タイ氏を中心としたファンの有志によって、非公式に『ラグナロクオンライン』のVR版が開発されています。現在はラグナロクオンライン(以下RO)の魅力を伝えるために、純粋な技術デモとして開発を進めているようです。
6月27日に投稿された最新の動画(ver1.8.9)
ラグナロクオンラインVR
ラグナロクオンラインは、2002年に韓国で生まれ、今なお愛され続けているMMORPG。神話ベースのファンタジーな世界とファンシーなグラフィックが特徴です。
『RagnaroKVR』と題されたこのプロジェクトは、ROファンによる個人・インディー開発の作品です。一週間前にアップロードされたデモ動画の再生数が30万を超えるなど、注目を集めています。
街とメニュー画面の様子。2.5D的だったラグナロクオンラインの街並みが、UnityとHTC Viveによって完全な3D空間に。これはViveハンドコントローラ―を手の代わりにして、ステータスを調整しているところ。
街にはNPCがいて、話しかけることもできます。この子はMMORPGではおなじみの、「倉庫」としてアイテムを預かってくれるキャラクター。
さらに街の外にはフィールドが広がっており、モンスターも存在します。コントローラーを杖や剣に見立てて振りかざし、戦闘をすることもできます。(赤いスライム状の生物はROのマスコット的モンスター、ポリンです。)
既にいくつかのフィールドが用意されています。長距離の移動手段は一人称視点のVRでよく取り入れられる「テレポート」方式。コントローラーで指定した点までワープすることで、余分な移動を省き、VR酔いを軽減させるなどの効果があります。
もちろんHTC Viveのルームスケールトラッキングを活かして通常の「徒歩」での移動もできます。さらに、その場で足踏み(移動することなく走る真似をするなど)をするとゲーム内で走ることもできます。限られたスペースで長距離を移動するためのこのシステムは、デイビッド氏自ら開発した移動システムです。
2016年5月1日に投稿された過去のデモムービー(ver1.2.2)
6月21日に投稿された動画(ver1.8.9)
ver1.8.9では、前述した「その場で足踏みをすると移動できるシステム」以外にも、モンスターのリポップシステム、インターフェースや武器のデザイン、会話システムの実装など、ver1.2.2の頃からいくつも開発の歩を進めています。
デイビッド氏は現在、こちらのページで意見やアドバイス、そして開発に協力してくれる人を募集しています。なお、今のところは商業化などの見通しはありません。
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Ragnarok VR is an Immersive Remake of the Biggest MMO You’ve Never Heard Of – Road to VR
http://www.roadtovr.com/ragnarok-vr-is-an-immersive-remake-of-the-biggest-mmo-youve-never-heard-of/
※米Road to VRはMogura VRとパートナーシップを結んでいます。