4月6日、カドカワが運営する通信制高校「N高等学校」のネット入学式が東京都六本木にあるニコファーレで行われました。このネット入学式はニコニコ動画やSlackで遠隔からも参加できるというものでした。
入学式には「N高等学校」の理事長である佐藤辰男氏、理事の鈴木敏夫氏、角川歴彦氏、さらに来賓として島尻安伊子情報通信技術(IT)政策担当大臣の4名が出席しました。また、入学式の途中には、沖縄県うるま市にある「N高等学校」沖縄本校とのVR中継がされました。
VR中継はGear VRを用いて行われました。ニコファーレに集まった全生徒と鈴木敏夫氏などの出席者4名がVR体験をしました。
VR中継が始まるタイミングで、生徒が一斉にGear VRを装着します。
VR中継を体験した4名の出席者が驚いている様子がうかがえます。
入学式の後半に行われたVR中継では、ストリーミングが止まってしまうというトラブルも。
「N高等学校」のネット入学式には数十台という、とても多くのGear VRが用意されていました。コードレスでPCを用意する必要がないGear VRは、今回のように大人数で一斉にVR中継を行う場合には、適しているように思えます。ただし、VRストーリミング用に強力な回線やWiFiの整備などの課題も見えました。
また、筆者から見えた範囲では、入学式にいた生徒のほとんどがGear VRを問題なく装着していたようでした。入学式が終わった後に、何名かの生徒に聞いてみたところ「入学式の前に装着方法などのレクチャーはなかった」「ピントの合わせ方の説明はあった」とのことでした。また、Gear VRのような「ヘッドセットを装着したのは初めてだった」と答えた生徒がほとんどでした。
10代の若い生徒が大半だったということもありますが、VRヘッドセットの使用方法について、事前の説明がなくても特に問題なく行えたようです。
VR中継を利用すれば参加者全員が、そこにいるような同じ体験を共有することができます。今回のように学校の入学式や卒業式などの場面で、今後VRが使われることも多くなる可能性を感じました。