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「楽しい!」歓声止まないイオンの子ども向けVR 安心のデザインと遊びやすさ

グリー株式会社と株式会社イオンファンタジーは、子ども向けVRゲームをアミューズメント施設「モーリーファンタジー」全国の300店舗にて、3月17日より稼働を開始しています。

https://www.youtube.com/watch?v=VDzt6N107WU

今回は、この子ども向けVRゲームの体験会の様子をレポートします。

VRのネック、年齢制限を解消

現場のレポートの前に1点触れなければいけないことがあります。「VRは13歳以下の子どもがプレイしてはいけないのではなかったか?」という疑問を持たれている方も多いのではないでしょうか。

確かに体験施設で体験できる多くのVRコンテンツには、年齢制限があります。レンズが2つある両眼のVRヘッドセットを使う場合は、メーカーなどの推奨年齢にならう形で、13歳以下は体験できない年齢制限が設けられていました。2018年3月現在は、業界の自主規制により、保護者の条件付きで7歳以上から体験できる施設が増えてきています。

一方、グリーとイオンファンタジーが子ども向けに開発したのは、いわゆる単眼型のVRヘッドセットで体験できるVRゲームです。単眼型(一眼型)はレンズが1つしかないVRヘッドセットで、立体感を得にくいという欠点がありますが、一方で両眼型に比べて眼が疲れにくく、また健康上のリスクが少ないというメリットがあります。

加えて、今回両社が開発したコンテンツは3歳以上から体験できるなど、体験できる年齢層をさらにを引き下げたコンテンツになっています。

「ライバルは他のVRゲームではない」

今回、モーリーファンタジーに設置されるVRゲームはバズーカで恐竜を吹き飛ばす『VRぶっとび! バズーカ』と、ブロックを積み上げて家や花を作る『VRどっかん! ブロック』の2種類。『バズーカ』は1人用ですが、『ブロック』は1人だけでなく、2人で遊ぶことも可能です。


(グリーの渡邊氏。ソフトウェアの開発を担当)

開発を担当したグリーの渡邊氏いわく、「ライバルはVRゲームではなく、同じゲームコーナーにあるような、100円で遊べるゲーム機。VR ZONE SHINJUKUにあるアクティビティとは別の方向性で開発しました」とのこと。

周りを見回してみると、確かに1プレイ100円、せいぜい高くても200円程度のゲームが並んでいます。このような場所に設置することを考えるのであれば、どれだけリッチな体験でも1プレイ500円や700円、ましてや1,000円……となると、お父さんやお母さん方も少し迷うかもしれません。この価格設定は子どもでも遊びやすく、家族にもやさしい設定です。

(グリーの渡邊氏と、イオンファンタジーの古賀氏)

イオンファンタジーの古賀氏からは、「日本全国200店舗、中国100店舗に導入しています。都市部に限らず地方のモーリーファンタジーに設置しているので、大型店舗であればほぼどこでも遊ぶことができますね」とのコメントも。

VR ZONE Portalのように、日本各地の大型のゲームセンターでVR施設を展開する試みはすでに始まっているものの、これだけ大規模な子ども向けVRの展開はなかなかありません。「モーリーファンタジー」がイオンモールなどの施設にあることを考えると、相当にVRに触れる機会は増えていると言えるでしょう。30~40代前後の父母や幼稚園・保育園から小学生が遊ぶVRというのはかなり珍しく、これが初のVR体験になる人たちも多数いるのではないでしょうか。


(『バズーカ』と『ブロック』の筐体。マシンの開発は加賀電子の子会社、加賀アミューズメントが担当している)

簡単・シンプル・派手で楽しい仕上がり

さて、そんな子ども向けVRゲームがどのようなものなのか、筆者も体験してみることに。筆者は比較的小柄な体型ではありますが、筐体やVRヘッドセットは窮屈に感じられます。おそらく子どもたちにはピッタリなのでしょう。

まずは『VRどっかん! ブロック』から。グリーが開発した単眼型のVRヘッドセット「VRメット」を装着してプレイします。ディスプレイの見え方はさすがにHTC ViveやOculus Riftには劣りますが、簡単なゲームをプレイするには十分だと感じました。

『ブロック』ではヘッドセットの向きを合わせ、タイミングよくボタンを押すとブロックが飛び出し、目の前で花や家が組みあがっていきます。プレイも複雑なところはなく、タイミングを気にせずボタンを連打していても、それなりにスコアが出る仕組みになっているのではないかと思われます。エフェクトや音声が派手なのも目を惹くところですね。


(VRメットのディスプレイ部分。奥のミラーに映像を反射させる仕組みになっている)

VRメットのディスプレイ部分は上掲写真のような形で、鼻や目の周りに触れる素材は柔らかいプラスチックのカバーがセットされています。不特定多数の人が体験するため衛生面が気になるところですが、筐体のわきには使い捨ての紙製おしぼりがセットされていました。これで衛生面はあまり気にせず体験できそうです。


(『VRぶっとび! バズーカ』の筐体。バズーカを模したアームの下に椅子があり、そこに座ってプレイする。アームの高さは調整可能)

続けては『VRぶっとび! バズーカ』。こちらは前方180度からプレイヤーに迫ってくる恐竜にバズーカを当てて撃退する、という内容です。バズーカを模した、椅子と一体型の回転するアームを使ってプレイします。アームに装着されているディスプレイ部分を覗き込んでプレイするタイプ。こちらも派手なエフェクトと単純明快なシステムが目を惹きます。

『ブロック』と『バズーカ』、双方に共通しているのは「操作がシンプル、エフェクトは派手で分かりやすく、ガチャガチャ連打していてもゲームが進む」ことです。ハイスコアを狙ってプレイするゲームというよりは、楽しさを提供することに強くフォーカスしている印象が強くありました。「VR」かつ「ゲーム」という組み合わせでも、子どもたちが遊びやすいように工夫している様子が見られます。加えて、難易度を3段階から選ぶことができるというのも小さくないポイントです。

また『バズーカ』も『ブロック』も、プレイヤーが見ている画面を別のディスプレイに出力する仕組みになっており、「プレイしている子どもが何をしているのか」が分かるように配慮されています。これらの点からも、「子ども」と「親」が一緒に遊ぶ・見るゲームである、ということを強く意識しているように感じられました。

はしゃぐ子どもたちと溢れる「楽しい!」の声

筆者が体験を終えた頃、近隣の幼稚園から子どもたちがVR体験にやってきました。子どもたちは「やってみたい!」と興味津々な様子。ご両親や幼稚園の先生方に見守られながら、われ先にと筐体に向かっていきました。

さて、子どもたちがゲームをプレイしているところを撮影し、遊び終えた子から早速インタビューを……と思っていたのですが、プレイ中の子どもたちは「楽しい!」「おもしろーい!」と口をそろえて言う、いや叫んでいるではありませんか。初めて触れるであろうVRの世界に、すっかり夢中になっている様子です。

子どもたちに聞いてみると、男の子には『VRぶっとび! バズーカ』、女の子には『VRどっかん! ブロック』がそれぞれ人気な様子。なんでも小学生くらいになると、男の子はほとんど『バズーカ』の方に行ってしまうとか。ロケーションテスト段階でもその傾向は強かったとのこと。


(『ブロック』をプレイする子どもたち。VRヘッドセットはグリーが独自に制作した「VRメット」を使用している)

体験後の子どもたちはみな口々に「おもしろかった!」「すごかった!」と目を輝かせていました。初めて触れるVRに、新鮮な驚きや楽しみを感じていたようです。今回の導入をきっかけに、子どもたちやその両親へとVRが広まってゆくことが期待できそうです。

『VRぶっとび!バズーカ』と『VRどっかん!ブロック』は日本全国のイオンモールにある「モーリーファンタジー」でプレイ可能です。設置している店舗はこちらのリンクから確認できます。

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この記事を書いた人

水原由紀

あちらとこちらを往復する。某ゲーム系の制作会社でプランナー・進行管理・その他もろもろを経てMoguraに合流。現在は編集者/記者としていろいろ担当しています。デジタルゲームやVR/AR/MRにおける物語体験、フィクション/虚構におけるプレゼンスのありかたに興味。だいたい100人規模のゲーミングコミュニティ「ポ」のひと。

Twitter:@mizuharayuki

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