Gold Team Productions(Facebookページ)というゲームスタジオが、非公式でカードゲーム「遊☆戯☆王」(以下、遊戯王)の世界を実現するための取り組みをしています。
使用しているのはマイクロソフトの開発しているMRデバイスであるHoloLens。これを頭に装着することで、既に流通している遊戯王カードの上にモンスターを「召喚」することができます。
HoloLensでブルーアイズホワイトドラゴンを召喚
現在のバージョンでは、トラッキングの精度などに少し不安があるものの、既に複数種類のモンスターを召喚することができるようになっています。ただし召喚したモンスターはカードの向きに対して静止したままで、動くことはありません。
特徴的なのは、カードの判別にQRコードなどの識別子を必要としていない点です。もともと存在している遊戯王カードのモンスターの絵を、HoloLensがそのまま認識し、それに対応する3Dモデルを出現させています。開発者はアメリカのSNSサイトRedditにて、画像認識には「Vuforia」というソフトを使用していると書き込んでいます。(Redditの本文)
今後も開発を進め、次回のアップデートでベータ版として公開される予定です。ベータ版ではオンラインマルチプレイが実装されるとのこと。
またGold Team Productions以外にも、有志で遊戯王に関する取り組みをしているファンは存在しています。以下の動画はHoloLensを用いて現実に映像を重ねる手法ではなく、Oculus Rift DK2を使って、VR世界の中にブルーアイズホワイトドラゴンを召喚しています。
https://www.youtube.com/watch?v=jfY9KvvZufw
ボストン大学がスポンサーのハッカソンで制作された「ShadowRealmVR」。カードを所定の位置にセットすると、VRでブルーアイズホワイトドラゴンが現れる。
カードを媒介にモンスターを現実に「召喚」する遊戯王。世界中にファンのいる作品なだけに、今後もAR/VRを用いた取組が続きそうです。
(参考)
Real Life ‘Yu-Gi-Oh!’ Is Finally Here With Fan-Developed HoloLens Project – UploadVR
http://uploadvr.com/yu-gi-oh-hololens-project/
※Mogura VRはUproad VRのパートナーメディアです。