11月2日、グリー株式会社は2024年6月期第1四半期の決算情報を発表しました。全社売上高158億円のうち、メタバース事業は約20億円に達しました。メタバース事業は2026年に売上高152億円を中期目標として、今後も売上成長と先行投資を続けるとのことです。
グリーのメタバース事業は、第一四半期の売上高が19億6,200万円(前年同期比16%)、営業利益は1億1,800万円(同-11%)でした。同社のメタバース事業はプラットフォーム事業(REALITY)、法人向けメタバース事業(REALITY XR cloud)、VTuber事業(REALITY Studios)の3つで構成されており、プラットフォーム事業が売上・利益ともに牽引しています。
高利率のアバター販売が好調、VTuber事業は「計画通り」に赤字拡大
プラットフォーム事業(REALITY)は、創業5周年記念キャンペーンが好調で、利益率の高いアバター売上が成長。費用削減と合わせて営業利益が大きく改善しました。大型案件のサービス終了で収益が悪化した法人向けメタバース事業(REALITY XR cloud)や、VTuber事業(REALITY Studios)の先行投資をカバーした格好です。
2023年3月に設立されたVTuber事業(REALITY Studios)は、新事務所「Vebop Project」の立ち上げや、既存事務所「FIRST STAGE PRODUCTION」からの第2期生デビューなど、タレント数の増加に伴う売上成長が進んでいます。一方で、「順調に先行投資が進捗している」(決算説明会より)ため、当初事業計画の範囲で赤字が拡大しています。
通期では収支均衡見込み
メタバース事業は期初の通期業績予想を上回る売上成長を実現しており、通期での収支均衡を見込んでいます。第2四半期にはプラットフォーム事業(REALITY)の黒字維持、法人向けメタバース事業(REALITY XR cloud)の費用削減を行いつつ、VTuber事業(REATILY Studios)の先行投資を続ける見通し。また、中期目標として、3年後(2026年6月期)には売上高152億円・営業利益19億円を目指すとのことです。
(参考)グリー