2014年に設立されたDroneBaseはドローン(無人機)を商業的に利用し、多くの資金調達を行うベンチャー企業です。同社は建設現場の分析や電波塔の検査など、特定の産業向けの航空写真や映像を撮影・保存できるドローンを提供しています。
DroneBaseは今回、シリーズBで1,200万ドル(約12.8億円)の資金調達を行いました。DroneBaseはこの資金調達によって、AR(拡張現実)を使用した新しいサービスを今年後半に導入する予定です。
仮想の障害物コースを視覚化
DroneBaseが提供しているARサービス「AirCraft」は、DroneBaseの提供するドローンを操縦するためのパイロットアプリケーションのベータ版サービスとなっており、仮想の障害物を現実に重ねて表示したり、構造物を視覚化することができます。
現在のAirCraftのバージョンはエンターテインメント市場をターゲットとしていますが、今年末にリリース予定のPro版では、企業向けに3Dモデルや画像、データなどをアップロードすることで、それぞれの企業が必要としているものをARで表示することができるようになるとのことです。ARで障害物を設置してコースを作成し、そこをドローンで飛び回る体験や、新しく設置される建物などがどのように見えるかをチェックすることが可能となります。
またDroneBaseは、AirCraftのARツールがパイロットの訓練に使用できることも示唆しています。パイロットが実際に空を飛ぶ前に使用して訓練を行い、特にトリッキーな任務で役立てることができます。
DroneBaseの共同設立者兼CEO、Dan Burton氏は、「DroneBaseはエンターテインメントのクライアントとパイロットの両方にとって、最高の顧客体験を提供したいと考えています。わたしたちはドローンが企業をより効率的にする方法を進めており、この新しい資金提供はそのひとつ、ARを実現することができます」と述べています。
ARとドローンの組み合わせは相性が非常によく、今後も様々なドローンやアプリケーションが登場することが考えられます。
(参考)UPLOADVR(英語)