スマホ向けVRゴーグルのレビューをお届けしている「VRゴーグルレビュー」。第23回は全国のドン・キホーテで購入できる「DMM.com VR動画スターターセット」をとりあげます。
※VRゴーグルレビューとは?
Amazonや家電量販店などでさまざまな種類のものが売られているVRゴーグル。見た目も価格もいろいろ。実際に実際に体験すると1つ1つのデバイスごとに使用感などが異なります。Mogura VR編集部ではデバイスを実際に一つ一つ検証し、レビューしていきます。
今回のレビューは、スマートフォンに「Xperia Z5」、「iPhone 6s」を使用します。
DMM.com VR動画スターターキットの特徴
本製品は、他の製品にあるような多彩な機能は搭載されておらず、非常にシンプルな作りになっています。また、本体側面がファブリック素材に覆われており、他のゴーグルと比べてカジュアルな外見になっています。
また、DMM.comで動画を購入するために使える1,000円分のポイントコードが付属して2,980円という価格は、格安と言えるでしょう。スターターセットの名にふさわしく、これ1つ購入するだけですぐにVR動画を楽しむことができる手軽さは、非常に大きな利点です。
肝心のゴーグルの実力は
格安な価格設定と手軽さが特徴の本製品ですが、ゴーグル本体の性能はどうでしょうか。
まず気になったのは、冒頭でも述べたシンプルな作りです。焦点距離を調節するダイヤルしか付いておらず、IPD(瞳孔間距離)調整は手動でレンズを動かす必要があります。実際に画面を見ながらIPD調節ができないのは気になります。なお、焦点距離やIPDは各個人によって異なり、自分に合った距離に調節しないと鮮明な映像が得られません。
また、スマホの固定方法が1本のゴムバンドというところも気になります。同価格帯のゴーグルの多くは、固定用のトレーや受け具を用いてぴったりと固定するものが多く、ゴムバンドは一見してチープな印象を受けます。しかし、実際にスマホを装着してみても、体験中にズレたりすることはなく、固定する際も扱いやすく感じました。
装着感はいかに
ゴーグルを頭に固定するヘッドバンドは、中心がマジックテープになっていて、頭の大きさに合わせて調節することができます。また、顔に接するスポンジ部分もしっかりしていて、体験中にゴーグルがズレてしまったり、蒸れて不快感を覚えることもありませんでした。
また、『なごみの耳かきVR』など横になって寝そべるコンテンツを体験する際もしっかり頭に固定されていて、快適な体験が可能でした。
映像の鮮明さ
ここまで、機能や装着感について解説してきましたが、やはり最も重要なのは、体験時の映像の見え方です。鮮明さでしょう。今回は、DMM.comでも購入可能な『Hop Step Sing!』を体験しましたが、他のゴーグルと比較しても非常に鮮明な映像だと感じられました。
以前取り上げた約1万円のHOMiDOと比較しても、鮮明かつ綺麗な発色で見ることができました。Gear VRを除けば、今までに筆者が体験したスマホVRゴーグルの中でも、ピカイチの綺麗な映像でした。
なお、iPhone 6Sで体験した場合は、視野角も十分ではありますが、ホームボタンの映り込みが気になりました。
総評
タップ機能などは搭載されておらず、タップ操作を必要とするゲームアプリを体験することはできませんが、360度動画などを視聴するには非常に優秀なゴーグルです。
特に、DMM.comで利用できる1,000円分のポイントが付属して2,980円と比較的手頃な値段設定なので、初めてVRで動画を見てみたいという人にはぴったりでしょう。
「DMM.com VR動画スターターセット」は、現在全国のドン・キホーテ各店舗(一部店舗を除く)にて購入できます。