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AR/MR 2018.11.13

スマホに映るARキャラを自在に操作 ディズニー・リサーチが開発

ウォルト・ディズニー・カンパニーの研究部門であるディズニー・リサーチが、ARで画面内に映し出す小さなパペット(人形)を操ることができるARパペット「PuppetPhone」の論文が発表されました。

「PuppetPhone」は、スマートフォンの画面内にARパペットを映し出し、画面を長押しするなどの簡単な操作やカメラの動きで、パペットを操ることができます。スマートフォンのカメラを左に動かせば、ARパペットも左へ移動し、カメラを空中にかざせば、ARパペットがジャンプして空中に浮かびます。

MotionStickで人形を操る

2011年にディズニー・リサーチの研究者Karl Willis氏は、手のひらサイズのプロジェクターから発せられるデジタルな光を利用し、インタラクティブなAR映像を壁などに投影することが可能なバーチャルジョイスティック「MotionBeam」という新しいARシステムの構想に取り組んできました。

今回発表された「PuppetPhone」は、ディズニー・リサーチのRaphael Anderegg氏とLoÏc Ciccone氏、Robert W. Sumner氏が共同で開発を行い、Willis氏のバーチャルジョイスティックの構想をもとに、ARパペットをいかに自然に、画面上の指の操作だけで可能にすることができるか研究に取り組んできました。この「PuppetPhone」は、パペットとスマートフォンとをつなぐバーチャルスティック「MotionStick」と呼ばれるARシステムによって、ユーザーの動きでパペットを操ります。

使用方法はとてもシンプル

実際の使い方は、最初にARパペットをスマートフォンを通して現実世界に配置します。画面に親指を添えることによって、「MotionStick」がスマートフォンとARパペットを繋ぎ、自在に操ることができるようになります。これにより、ARパペットの歩く、走る、ジャンプする、モノを掴む、浮かぶなどの操作が可能になります。

操作は簡単で、スマートフォンを左へゆっくりと動すと、ARパペットが左方向へゆっくりと歩きだしたり、スマートフォンを素早く円を描くように動かすと、ARパペットはそれに対応し円周を走ったりするなど、シンプルな設定になっています。ほかにも、ARパペットは新しいキャラクターを作り出すことが可能で、ユーザーはARパペットを切り替えて操作することができます。動画の中では、ARパペットが雪だるまを作り、雪だるまが新しいARパペットとして操ることができるようになっています。

「PuppetPhone」を活用して、ディズニーがどのようなコンテンツを作成するのか期待したいところです。

(参考)VRScout
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